【1000円で何を買う?】東工大×ムサビ合同ワークショップ2日目!

2017年7月26日(水)

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恒例となった東京工業大学と武蔵野美術大学による5日間の合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング」の様子をレポートしています。
初日の様子はこちら
東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2017」スタート!


今年は「恋」をお題にやってます。

最終アウトプットの精度を求めるなら、最初だけレクチャーして後は制作の時間に回した方がいいのですが、このコンセプト・デザイニングでは「いかにしてコミュニケーションを取るか」「相手との違いはなにか」「発想の転換」にこだわってます。
なので5日間という短い時間なんだけど、ちょいちょいレクチャーやプレゼンを挟むようにしてて、「こういう考え方もあるんだ」という気づきをなんとか起こしたいな、と。学生さんからすれば「そんなのいいから作らせろや!」かもしれないけどね。


で二日目となる昨日は油絵学科・袴田先生が登場し、

「アート(美術)思考」についてレクチャーがありました。
私たちは「引っ掻き回し回」と呼んでて(笑)、このワークショップの肝となる部分です。


・・・・と、いかにも参加してたように書いてるけど、昨日は大学でお仕事があったので手羽は2日目の様子は見ることができず。
ここからは初日の様子に戻ります。

が、ガリバートンネル。
どっちが出口かは人によって違うかも(笑)

今回のお題「恋」。
ところで、「恋」の反対語(対義語)ってなんだと思います?

「無関心」だったりするけど、「愛」という考え方もあるんです。
これって深いと思いません?
また、「恋」も「愛」も英語だと「LOVE」になります。
てことは、日本人がなんとなく感じてる「恋」と「愛」の違いは、英語圏の人にはないってことなのか?
いくらでも話し合えてるテーマだけにどこで議論を終わらせるかがポイントかもしれません。


東工大とムサビ生が初めて出会った日に混合グループを作り、短い時間で議論をし結果を出さないといけません。そのためには早く仲良くなってもらわないといけないので、毎年初日のアイスブレイクは私が担当しています。
今年はよくある「共通点探し自己紹介」をやりました。
いくつかのステップののち、グループメンバー全員の共通点を4分30秒で探し出し、それを発表してもらったんです。一番多く出したグループにはある特典が。
NGワードは「私は人間です」「私は日本人です」「私は学生です」の3つだけ。

ABCDの4グループあるんだけど、これが結構かぶらないんですよ。
かぶりがちだったのは「関東に住んでます」ぐらいで、あとは「あああ。それがあった」のオンパレード。
Aグループは「みんな手羽さんのプレゼンが面白かった」を入れてたけど、大人に媚びを売るような学生はダメだ!・・・おっちゃんが今度アメちゃんあげる。


NGワードを3つしか設定してないのに、どうしても「これも項目に入れていいのかな?」と考えて外してしまう(言わない)ことが多々あります。ま、大人になるってそういうことなんだけどね(笑)
このつい自分がかけてしまう「ストッパー」がブレストでは邪魔になるので、他グループの発表を聞き「思いついたものをとりあえず(ブレストでは)言った方がいいんだよ」と知ってもらいたくて今回はこのアイスブレイクをやりました。


そしてもう一つやったアイスブレイクは「1000円でグループ用のお菓子や飲み物を話し合って30分以内で買ってきなさい」です。
これはここ数年やってて、・・当然手羽の自腹です(涙)

面白いのが、毎年グループによって買い方が違うんですよ。
1000円が絶妙な金額で、5人で1グループだから一本ずつペットボトルを買ったら残り300-400円ぐらいでお菓子を買わないといけない。ミッドタウンには激安店はないからセブンイレブンか高級スーパーで買うしかない。でもそれだとポテチ2袋ぐらいが限界。でも甘いものはいらないのか?しょっぱいものばかりじゃ飽きちゃうぞ。オレはクッキー食いたいぞ。


  • Aグループは一般的なイメージかな。大きなペットボトル・パーティー開けでみんなで食べる方法。「大炎上唐辛子」はきっと会話盛り上げ用ですね。ちなみに手羽はアスパラ大好きです(誰も聞いてない)


  • Bグループは1点豪華主義。飲み物を諦め、チーズケーキとカットフルーツを買いトッピング。これで1000円を使い切った。端数調整でブラックサンダー。ちなみにブラックサンダーは小平市の企業が作ってます


  • Cグループは恐らくセブンの100円コーナーでお菓子を仕入れ、お皿を作って盛り付け。余ったお金でイチゴオーレ


  • Dグループだけ500円多く支給(これが特典)したので一人一本ペットボトルが買えてた。少し豪華。でもポテトチップスは手がベトベトになってワークショップには不向きなんだよねw

もうおわかりのように、これらもコミュニケーションを作るための装置です。


あ、そうだ。
昨日からの写真で、ちょいちょい見切れてる

紙コップにのったカラーボールが気になってる人はいませんでしたか?


これは野原先生が考案(?)した、「会話盛り上がり具合お知らせシステム」なのです。

通常時は緑色なんだけど、「会話が盛り上がってきた」「いいアイデアが生まれそうな方向!」てな時は、

ピンクのカラーボールをセット。

逆に「現在、アイデア停滞中・・・」てな時は

青のボールをセットしてもらってます。

今はもちろん学生さんによる手動ですが、数年後には東工大さんのロボコン出場の科学力・技術力でメンバーの脳波的なものをセンサー的なものが感知して、自動でボールを入れ替えるシステムになってるかもしれない。


てなわけで本日3日目からいよいよ東工大大岡山キャンパスに場所をを移し、東工大ステージのスタート。最初にいきなり中間プレゼン。
この短い時間でどんなアイデアが出てきたのか、

このケーキのように議論を食い尽くすことができたのか。楽しみです。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。