【ワークショップとはなにか?】ムサビのワークショップ発表会2017:美大生と地域に行ってきた

2017年10月4日(土)

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10月3日(金)、鷹の台キャンパスで開催された「ムサビのワークショップ発表会:美大生と地域」に参加したので・・というか、うちの部署が主催なんですが・・レポートを。


まず前日10月2日の話から。

発表の学生さんには、機材チェックもかねてリハーサルをやってもらいました。
このワークショップ発表会は、学生さんにとって「自分たちの行動を振り返りまとめ、時間通りに人前でプレゼンする」「成功点・失敗点の共有」が目的にあるので、リハーサルをやるようにしてるんです。
「楽しかったです」「勉強になりました」「食事がおいしかったです」ではなく、「どこがどう勉強になって、面白かったのか」を語ってほしくて。
「発表時間10分・質疑応答5分」の各15分のローテーションで3教室同時並行の「学会方式」スタイルなので、大幅な時間オーバーは進行上もアウトなのもあるんだけど。

でもほとんどのグループが10分でまとめてきてて、ほんと、学生さんのプレゼン能力はかなり上がっていますね。


で、本番当日の11月3日。

登壇学生さんたちと進行など事前ミーティングをして、いざ本番!


  • 司会は社会連携チームのABさん。丁寧な進行は手羽にはできない・・


  • 開会挨拶は社会連携推進委員長でもある建築学科の鈴木先生

そして手羽から「10分でわかるムサビのワークショップと地域連携」という話をさせてもらいました。「スベリ芸の手羽」とよく言われるけど、今回はそれなりに受けてたんじゃないかしら。
ちなみに冒頭に登場したABさん、鈴木先生、手羽3人とも黒ジャケットでまさかの衣装かぶり。


そしてここから3会場に分かれて学生さんたちによるプレゼンが始まります。
手羽は1人しかいないので・・・3人いたらクネクネが気持ち悪すぎ・・・全部は見れなかったけど、


  • ルネ小平でのキッズワークショップ。アトリエちびくろの学生さんが中心になって毎年やってます。

小平市小川用水応援団
建築学科・鈴木ゼミの学生さんが中心となって、小平市の緑地・農地・用水・上水への学びや散策、ふれあいを通じて、子ども・学生・若い世代の関心と知見を高めるために立ち上げた団体です。
ムサビは小平市小川町にありますが、学生・教職員ともにあまり小平市のことを知りません。せいぜい「丸ポスト」「ブルーベリー」「玉川上水」ぐらい。「小川町」という名称は「小川があったから」ではなく「小川さんが開拓したから」とか、地元の基本情報ぐらいは知っておきたいもの。

小平市が気になる人は、鈴木先生、小平市小川用水応援団、それと視デ・齋藤先生がやってる「小平市景観まちづくりセミナー」の第3回目が11月18日にあるので参加してみてください。


  • カリタス女子中学高等学校美術科教科スペースをムサビ教職履修者有志で盛り上げようという企画「カリ美」。2008 年から活動が始ま り、今年で9年目


  • 旅するムサビin長野県茅野市立米沢小学校


  • 多国籍の参加者10名の記憶をシャッフルし、解釈と本当の意味のズレから国の差異や 共通点、また個人の特徴を探す「メモリーミックス」。文章でまとめるとこんな感じだけど、もっと面白い活動です


  • こだプロによる「まちで楽しむ5 」報告。詳しくは過去記事を

旅するムサビも進化してて、学生が1週間から2週間程度地域に滞在しながらその地の小学校などの施設を借りて作品制作やワークショップを行う「旅ムサスティ」という活動が新たに生まれました。
2017年夏だけで北海道訓子府町と中札内村、鳥取県大山町、長崎県大村市、鹿児島県奄美大島の5地域でやってて、

こちらは旅ムサステイin中札内村の報告。
通常の旅ムサでの対話型鑑賞は、その場で初めて会った小中高校生とやるんですが、旅ムサステイでは何日も一緒に過ごし、名前も性格もだいたいわかった小中学生との対話型鑑賞なので、いつもと違う面白さがあった、とのこと。


ムサビは様々な地域で産官学連携活動をやってるので、

ワークショップではなく、制作・装飾などの地域連携活動はポスターで紹介。


そして、今回初の試みとしてゲスト登壇者をお呼びしました。


  • 石岡市 地域おこし協力隊 の皆さん

在学中から「アートサイト八郷」の活動で石岡市と関わってきた4名が、4つの分野(中心市街地活性化・観光交流・農林業・移住定住)をそれぞれに担当し課題に取り組むと同時に、連携を取って分野を横断した活動を展開しています。
地域おこし協力隊全員が同じ大学出身者なのは全国でも稀なケースなんですって。


そして、


  • 日本画学科3年の宮本芙貴さん

彼女は住民票を移し福島県河沼郡柳津町の地域おこし協力隊として 「やないづ町立斎藤清美術館」に勤めています。夜行バスで通ってるそう。
現役大学生の地域おこし協力隊もこれまたかなり珍しいケース。


そしてもう一組。

所沢市立三ケ島中学校の先生方が校長先生含め5人いらっしゃいました。

ムサビが学生さんの作品を貸し出し、各学級の担任の先生全員がファシリテーターとなって朝の学習の時間に「朝鑑賞」という取り組みをされています。「朝読書」の対話型鑑賞版ですね。もちろん先生は英語や数学、国語など科目関係なくやっていらっしゃいます。
当初は反対された先生もいらっしゃったそうですが、子供たち・そして先生方のあきらかな変化が見えてきてるそう。
もう少しするとある大発表ができるので、それは後日のお楽しみに。

最後は鈴木先生が進行役となり、地域ワークショップと言えばこの人、視覚伝達デザイン学科の齋藤啓子先生と、旅するムサビ・朝鑑賞の仕掛人である共通デザイン・教職課程の三澤一実先生で鼎談「美大生と地域:発表会を通して見えてくるもの」。全体総括ですね。


会場の学生さんから「で、結局ワークショップとはなにかわからなくなってきた」と質問がありました。

これは非常に難しい質問。
「ワークショップ」という言葉にはいろいろ解釈があります。
私は「『教える・教わる』の関係じゃなく、『気づき』『きっかけ』を自発的・体験的に促進させること」「リミッター解除」と説明してるし、教職・高橋先生は「知識・技術の習得よりも楽しさを感じること」と本で書かれてるし、名誉教授の及部先生は「ゆるやかな関係作り」、齋藤先生は「相互理解」とおっしゃっています。
多分スタンスによって解釈が違って、私は研修としてのワークショップ、高橋先生は学びとしてのワークショップ、及部・齋藤先生はコミュニケーションデザインとしてのワークショップと捉えているのかな、と。
「正解は●●です」とはっきり答えることはできないけど、ひとつ言えるのは「正解は●●です」と教えるのはワークショップ的ではない、ってことかしら。


無事にワークショップ発表会2017も終わり、談話室MAUで懇親会。
でも最初にシークレットイベントを実施。

授賞式に参加できなかった三澤先生に、グッドデザイン賞の賞状を授与!

代表者は申請上理事長になってますが、ディレクターとして三澤先生の名前が書かれてます。
しかし、A4などの定型サイズじゃなくちょっと縦長なんですよね。特注の額縁を作らないと・・そこがグッドデザインなのかな(ぼそっ)。


まだ公開講座とか片付けが残ってたりするけど、夏からずっと続いてた社会連携チームの大物企画がこれで一段落つくことになります。なんとか大山を超えましたね。皆さんお疲れ様でした。
・・って11月末からデザインハブで展覧会が始まるんだった・・・それもそろそろ告知しないと(汗)
 


あ。そうそう。
「旅ムサがグッドデザイン受賞」といえば、西東京~所沢エリアで10万部発行してるタウン通信さんが

1面記事にしてくれました。ありがとうございます!!
文中で木反橋くんやクマアカさんのインタビューも出てくるので西東京市、東久留米市、小平市東部、新座市の方はぜひ。



以上、発表会場で「リンクロウくんと同じ●●高校の親です」と声をかけられた手羽がお送りいたしました。
実は来週土曜日にリンクロウの高校で保護者対象に「大学で学ぶこと」という話をすることになってるんです。PTA経由で頼まれた話で肩書も「大学職員」「美大愛好家」ではなく「在校生保護者」とだけ(笑)
「なんで保護者が大学の話をするんだ?!」と皆さん謎に思ってるんじゃないかしら。ただ「美大に行こう」であれば2時間ぐらい全然しゃべれるんだけど、美大ではなく「大学に行こう」だからスライド作りに苦戦してます・・。

で、その親御さんはお子さんが美大進学を希望してるので手羽ブログを以前からお読みになってて、講演チラシのプロフィールをみて「あ。」となり、今回発表会に参加された、と。日本は狭い。

それにしても昨日がワークショップのプレゼン、来週が高校生保護者にプレゼン、11月末に多摩アカデミックコンソーシアムで地域連携に関するプレゼン、そして12月15日にインターンシップ演習と続くんですよ・・・もう1,2記事書いたらデータ作りに専念させてもらいます・・。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹と西原理恵子とみうらじゅんと羽海野チカと銀魂と合体ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し日夜奮闘中