ムサビのワークショップ発表会2016に行ってきた2

2016年11月8日(火)

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11月5日(土)に行われた「ワークショップ発表会:ムサビのアクティブラーニング 33の事例」のレポートをお送りしています。

昨日までの話はこちら
ムサビのワークショップ発表会2016に行ってきた2


学生さんがバイトをする千葉県市川市の某ショッピングモールで子供たちが「図工が嫌い」と言ってる。「これはまずい!地元の子供たちに美術の面白さを伝えたい」と持ち込みアート企画をし、それが成立したそう。この行動力がすごい・・。
やってみてわかったこと。

なんだ、嫌いじゃないじゃん。


  • 旅するムサビin長地小・上の原小


  • 祢津小紙コップワークショップ。こちらも旅するムサビ

アトリエちびくろの学生や有志による「雲の上でお手伝い!こねこねクッキング」。
ちなみに男性は天使役だそうです。
 
 


  • こだいらボランティアワークショップ2016

あ、学長です。
「普通に来場者として聞かせてよ」と言われてたんで、特に学長挨拶とかやらなかったんですが、パンフレットに興味がある企画に丸をつけて、教室移動しながら最後まで聞いてくれました。

 

今年から始まった「旅ムサステイ」。
旅ムサステイとは、学生が滞在し、小学校などの施設を借りて制作・作品展示・鑑賞授業・黒版ジャックなどを行うプロジェクトで、記念すべき第1回目は奄美大島だったのです。
去年NPOに呼ばれたことで始まった企画ですが、今年は基本的に学生さんの自腹なんです・・ほんとすごいでしょ?
ちなみに第2回は鳥取で行っています。
ちなみにちなみに発表してる彼は、11月3日の大原漁港ファッションショーのモデルもやってます。
 


  • 視覚伝達デザイン学科2015年度環境クラスけやきチームによる「障害者週間応援委員会」

「終わり次第、すぐに次のグループにチェンジ」ということもあり、プレゼンシートはすべてPDFかJPEGで用意してもらい、事前にPCに入れてました(動画を流したグループが1,2つあったけど)。
いろんな発表会を見たことがある人ならわかると思うのですが、機材を毎回交換したり、「あれ。音が出ない」「どこをクリックしたらフル画面になるの?」「画面を戻す場合はどうやるの?」とかって「無駄な間」がどうしても発生しちゃうんです。3会場同時進行のため、その間を避けるためにJPEGかPDFに統一したんだけど、パワポぐらいはOKにして良かったかもしれませんね。
これは次回の反省。
  


  • 視覚伝達デザイン2015年環境クラス図書館チームの「ビブリオカルタフェスタ」

MAUちゅーによる「むさしの地域活性化プロジェクト」。
武蔵野市中央地区商店連合会の公式キャラクター「むチュー」を活用した「アートと交流」がテーマの地域活性化プロジェクトをムサビ生がやってて、それが「MAUちゅー」という団体・・という説明であってるかな。
緑町一番街内の空き店舗を「緑町むチューラウンジ」に改装し活動してましたが、今年の3月に助成金の終了とともに閉室。今はプロジェクトベースで動いてます。

スペシャルゲスト・むチューくんが突然乱入!!
本物はかわいいなあ・・・ゆるキャラグランプリ2016で1080位でも全然心配いらない。だってかわいいもん。

11月20日に開催されるわくわくフェスタの宣伝もちゃっかりしていきおった(笑)
この企画やチラシ作りもMAUちゅーによるものです。
 

岩室企画。
2年に一度「アートサイト岩室温泉」という産官学連携プロジェクトをやってて、今年度がその年なんですが、「これまでの『卒業制作の展示』ではなく、岩室で感じて生まれたものを発表してはどうか」という声があり、手始めに絵画系3人が岩室温泉に宿泊し、ホテルでバイトをしながら制作する・・という試みをこの夏にやりました。ワークショップのためのワークショップとでもいうか。
 

宿泊といっても客室ではなく社員寮や下宿で、部屋で制作し、時間があるときは海や山に行ったりの自然を感じる生活。その成果はいかに。

 
てな感じでワークショップの発表プレゼンが行われました。
少し時間オーバーしたものもあったけど、でもだいたいが時間ぴったりで、リハーサル時よりも「知らない人」を意識した構成に修正されてましたね。


同時並行で行われた「生ワークショップ」ですが、

こちらが「まちと愛着」。

 

budworksによるデザイン教育のワークショップ「ギフトボックスをつくろう」。

定員10名だったけど予想以上に参加希望者がありました。

 

現代の縄模様。グルグルしてた。


そして生黒板ジャック。
手羽も制作前から見るのは初めてで。
 

これは下絵。
だいたいのイメージを事前に描いておくんだけど、行ってみたら黒板の形が細長かったり、やはりなんだかんだ現場合わせになるそう。

黒板ジャックのルールがあって、それは「既存キャラクターを描かない」ということ。
子どもに受けるのは確実にみんなが知ってるアニメなどのキャラクターってことはわかってるんですが。、あくまでも「アート作品とのふれあい」がテーマであり、自分の作品にアニメキャラはあんまり描かないっすよね?ってこと。もちろん著作権的な意味もあるけど。

開会式が終わってから一人でずーーーと描いてました。

「何時間ぐらいで描き終るんですか?」とよく聞かれますが、だいたいは1枚描くのに7,8時間ぐらいと言われてます。つまり1日仕事なんです。
今回は3時間ちょっとで描いてもらったわけで、この無茶ぶりに協力してもらいどうもありがとうございました!

ちなみに11月4日に黒板ジャックをやってたりします。
【茨城新聞】朝登校したら…感激、黒板アート 美大生らが企画、制作

旅するムサビ、黒板ジャックのご依頼は社会連携チームで受けてます。
学生さんへ謝礼が出ると非常にありがたいのですが、最低限、学生さんの交通費(とお昼)を出していただければと思ってます。
また、「描いてびっくりさせて終わり」が黒板ジャックの趣旨ではなく、翌日朝に学生さんによる鑑賞会をやらせてもらうことで学生さんにとっての学びにつながり、やる意義が発生しています。

最近は小中学校のPTAや卒業生の方からお話をいただくことが増えてるんですけど、その場合は事前に学校側に相談された方がいいかもしれません。毎回ネックになるのが「予算をどこから出すか」「描いてる時の管理は誰がやるか(学生なので平日描くことは厳しく、土日・祝日が中心になります。しかも終日)」「どの黒板に描くか」「鑑賞時間が確保できるか」です。
黒板ジャックが成立した学校は「かなり美術教育に理解のある校長先生や教員、親御さんがいらっしゃる学校」と思っていただいた方がいいかもしれません。

閉会式はその旅するムサビの仕掛人である教職課程研・三澤先生によって行われ、

全体の質疑応答がありました。
最後に三澤先生が統括をして、これにてムサビのワークショップ発表会2016は終了!

市民の方や高校・中学の先生、企業、美術館学芸員の方などいろんな方に今回はお越しいただくことができました。みなさん、どうもありがとうございました。
そして何より、芸祭直後という一番ゆっくりしたいタイミングなのに頑張ってくれた学生の皆さんもお疲れ様でした!!
 

おっと、まだ終了じゃないや。

黒板ジャックは消して終了なのです。手羽が進行だったらここまで入れたんだけど(笑)
高校生がいたので「記念にどう?」と消してもらったんだけど、なんと今年の推薦入試受験生だったの。一番忙しい時期にわざわざお母さまと見に来てくれたんです。
ムサビに入って、来年ワークショップ発表会に出てね。


以上、

やっぱり人生を一番楽しんでる手羽がお送りいたしました。
 

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。