【緊急告知】ラウンジを閉じることになりました

昨日はFacbookが「無事に卒業しました」コメントで埋め尽くされて悲しい手羽です。手羽はいつ卒業できるんだろ。この支配された世界から(中2病)

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あっちのラウンジじゃなくて、こっちのラウンジの話です。


3月10日にこんな情報が流れてきたんですよ。
むチューのにこにこブログ|さよなら「むチューラウンジ」(T_T)/~~~

2013年に武蔵野市中央地区商店連合会とムサビ生が連携し、「アートと交流」をテーマにした商店街活性化拠点「緑町むチューラウンジ」 を緑町一番街内の空き店舗に作ったんです。
連合会の公式キャラクターが「むチュー」なので、学生のグループ名は「MAUちゅー(まうちゅー)」。

2015年から運営ポリシーをリニューアルし、NPO法人エコロジー・アーキスケープ(EAS)さんに運営を委任して、MAUちゅー、緑町一番街、地域で活動するNPO法人ペピータさん、NPO法人ぐーぐーらいぶさん達と「緑町むチューラウンジ運営委員会」を発足させ、アートの展示、地域資源を活かしたイベントなんかをやってきました。

「きっと運営は大変だろうなあ・・」と思いながらもイベントをちょこちょこ開催されてたんで、まだまだ続くのかと思ってたんだけど、・・終わっちゃうのか・・残念。でも、始めちゃうとなかなかやめられなくなるので、「3年で決断」っていうのは普通のことかもしれません。


手羽は2013年の開所式を見てるので、
手羽ちゃんのドキドキ潜入レポート -むチューラウンジオープニングイベント-
最後も見とかないと、と車を走らせて緑町商店街へ向かいました。

むチューラウンジに来るのはオープニング以来だから、実に3年ぶり。
リンクロウとあかりちゃんとで絵を描いたっけ。リンクロウも昔はほいほい行ってくれたけど、今や思春期・中2病発動しちゃって、もうこういう場所には一緒に来てくれないもんなあ・・3年って長いようで早い。しみじみ。

「ムサビ生って真面目だなー」と思ったのが、最後が報告会ってところですね(笑)
「緑町一番街の歩み」「2015年度MAUちゅーの活動報告」「まちづくりとアート」「MAUちゅーと『緑町むチューラウンジ』事業」など活動報告プレゼンが中心で。


最後に地域コーディネータの方が出されたスライド。

この言葉、自分の仕事でもいつも悩んでて、答えが出せないでいます。


自治体や商店街から「シャッター商店街になってしまった。街には老人しかいない。美大生の力で、アートの力で地域を盛り上げてほしい」という依頼がこの数年すごく増えています。
ただ、こちらがブランディングデザイン含めいろいろ提案しようとしても、どうしても「いやいや、学生さんにやってほしいのはイベントのポスターとかパンフ制作とかシャッターの絵とか、ゆるキャラとか商店街のWEBとか、ささーと似顔絵描いたりとか、イラスト教室を開いたりとかしてほしいんだ」「学生さんの練習がてらに、ね」という話になってしまう。
最終的なアウトプットがそうなることはいいのだけど、「デザインによる問題抽出」という思考があることをなかなか理解していただけない。

そしてポスターを作っても、デザイナーがどういうところまで考えてポスターを作ってるか知らないから、仕上げ作業の段階で「ここに絵を入れてほしい」「写真入れてよ。あ、素材はないから撮ってくれる?」とかどんどん要求が出てきて「それを今言います?・・・」みたいなことも起きがち。
これがはたして「アートの力で地域を盛り上げる」なのか、だったら地域に住んでる画家さんやデザイナーさんにお願いした方が地域にお金も回るしいいんじゃないのか?わざわざ美大に頼むのは「安上がりだから」以外にあるのか?
といって確かに学生の勉強になる部分もあるし、学生が実施することで友達とか若い人が来てくれる可能性も上がるし、「大学の社会貢献」という考えもあるのでこれらを全否定することもできない。自分でも答えを出せない何かモヤモヤとしたものをいつも抱えています。

地域活性化には「よそもの」「わかもの」「バカもの」「きれもの」が必要だと言われてるけど、「(アートやデザインを)地域の言葉に言語化できる翻訳者」が地域(市役所など)に必要だなあ、というところまでは自分の中でうっすらたどり着いてます。でも、それをどう解決したらいいのか。
ほんと難しいです・・・。


ちなみにあっちのラウンジで、サービスデザインの視点からコンセントさんと一緒に千葉県いすみ市の地域創生に取り組んだ報告会を行います。
地方創生とサービスデザインの可能性: いすみ市発房総ライフスタイルプロジェクト報告会
●主催: 武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ / 千葉県いすみ市
●協力:株式会社コンセント / NPO法人いすみライフスタイル研究所 / いすみ市地域おこし協力隊


【いすみ市発房総ライフスタイルプロジェクト過程展示】
●日時:2016年3月24日(木) 12:00 – 18:00(入場は17:30まで)
●会場: 武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ

【いすみ市発房総ライフスタイルプロジェクト報告会】
●日時:2016年3月24日(木) 17:00 – 19:00
*終了後に参加自由の交流会を予定。
●会場:インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
参加料:無料

興味のある方はぜひどうぞ。


おっと、最後に大事な話。
「むチューラウンジ」という場所の活動は終わりますが、

地元のデザインに貢献する「ちまたの」という活動がスタートするそうです。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。