先月・今月は雑誌創刊・復刊ラッシュ。実は盛り上がっている雑誌業界!?

今月、あちこちから雑誌の創刊や復刊のニュースが飛び込んできています。一方で、『PARTNER』や『美術手帖』のように、逆にウェブメディア展開のスタートした雑誌・マガジンもあります。いずれにせよ、雑誌にとって転換期といって間違いなさそうなこの4月! 話題の雑誌ニュースをまとめてみました!

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さて、前回個人的に学生のフリーペーパー・フリーマガジンを一挙に読めたり楽しんだりすることのできる、イベントやお店を紹介しましたが、今回は雑誌の創刊・復刊情報を集めてみました。「ウェブの登場で雑誌メディアは厳しい状況」なんてよく語られていましたが、蓋を開けると創刊や復刊のニュース。根強い雑誌ファンにより雑誌はこれからも残り続けるのでしょうか。いや、残り続けてほしい!それでは4誌、ご紹介します。


雑誌ファン念願の『STUDIO VOICE』復刊!


まず初めに紹介するのは、4月20日に復刊すると噂のこの雑誌。在学生のみなさんはご存知ですか? 70年代に創刊したカルチャーマガジン『スタジオ・ボイス(STUDIO VOICE)』は、2009年に休刊。バックナンバーを今読んでも、編集切り口、斬新な紙面デザインやコアなサブカル情報は、刺激的に映ります。私はブックオフでバックナンバーを見つけては買い揃えていました。
4月20日の復刊号では、テーマを細かく絞らずに、初めて『スタジオ・ボイス』を手にする若手世代に考慮した内容だとか! 編集方針も見直され新しいカルチャー誌として、20代向けに復刊、とても待ち遠しいですね。復刊後の発行回数は年2回。『スタジオ・ボイス』で「今」のカルチャー・クリエイター・作品にぜひ触れてみてください。

▼STUDIO VOICE(4月9日現在、ティザーサイト)
http://studiovoice.jp


ファッション分野でファンの多いWebマガジン『HOUYNUM』が雑誌に!


続いてはファッションの分野から。10年にわたってファッションを中心に、様々なカルチャーに関わるヒト、モノ、コトを紹介してきたWebマガジン『HOUYHNHNM(フイナム)』が先月、雑誌『フイナム・アンプラグド(HOUYHNHNM Unplugged)』を創刊しました。創刊号の特集では、Webマガジンでもキーワードだった「ヒップなスタイル」を特集した「ヒップなスタイルマニュアル2015」。

「自分を着飾るより内面が充実している人、思想や行動がリスペクトされる人、といった本誌が提唱する『ヒップな人』について広く、そして深く掘り下げていきます」(オフィシャルサイトより)

こちらは雑誌として書店にて販売。年2回の発行が予定されています。
また、ウェブマガジンとしてスタートしたメディアの強さから、雑誌に掲載しきれなかった未公開カットやコンテンツをウェブで大公開!本誌と合わせて、こちらも要チェックです。

▼ 雑誌『フイナム・アンプラグド(HOUYHNHNM Unplugged)』
http://www.houyhnhnm.jp/news/011200.html

▼アンプラグドのB面。
http://www.houyhnhnm.jp:10080/feature/011201.html



ニコラ・フォルミケッティによるファッション誌『FREE MAGAZINE』


続いてファッションの分野では注目が集まるのが、レディガガの衣装を手がけたことでも有名なニコラ・フォルミケッティがクリエイティブディレクターを担う新しいフリーマガジン、その名も『FREE MAGAZINE』です。一部のTSUTAYA限定(約260店舗)で配布される同誌は、ウィメンズ&メンズの最新春夏ファッションを網羅。創刊号では、「JAPAN」をテーマに水原希子をはじめとしたトップモデルたちが多数出演するほか、デザイナーインタビュー、フォトストーリー、最新デニムやバッグ&シューズ紹介ページなどが満載です。
また、フリーマガジンの配布だけでなく、今後はウェブサイトやFacebookページとも連動し、雑誌内のコンテンツが公開される予定。ハイセンスなクリエイティブをFREEで楽しめるなんて!TSUTAYAでぜひ手に入れましょう。

▼『FREE MAGAZINE』
http://freemagazine.jp

▼『FREE MAGAZINE』Facebookページ
https://www.facebook.com/freemagazine.jp



日本経済新聞社と講談社による『THE NIKKEI MAGAZINE STYLE Ai』創刊


こちらは、ビジネスで活躍する35~49 歳の女性をターゲットにしているので、美大・芸大生のみなさんが直接的にたのしめる内容ではないかもしれませんが、ビジネスのちょっとかたくてピシッとしたイメージをもつ、日本経済新聞社と大手出版の講談社が始めた女性ファッションマガジン。4マスメディアの最大手のチャレンジとして見逃せません。
『THE NIKKEI MAGAZINE STYLE Ai(アイ)』は、年間6回以上の発行を予定、全国に60万部を発行するタブロイド誌として発行されます。また、期間限定(第1号は4月21日まで配信)でこのタブロイド誌を電子書籍としても楽しめるそう。一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

▼期間限定電子版ダウンロードはこちらから
https://eb.store.nikkei.com/asp/ShowItemDetailStart.do?itemId=D1-00AI0001A0



我らが美術手帖からも、キュレーションマガジン『bitecho』がスタートするというニュースも!2015年はなにやら、雑誌に関わる動きのある年となりそうですね。

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OTONA WRITER

natsumiueno / natsumiueno

編集者/メディエイター。美大での4年間は「アートと世の中を繋ぐ人になる」ことを目標に、フリーペーパーPARTNERを編集してみたり、展覧会THE SIXの運営をしてみたり、就活アート展『美ナビ展』の企画書をつくったりしてすごしました。現在チリ・サンチャゴ在住。ウェブメディアPARTNERの編集、記事執筆など。