賞品はなんと3Dプリンター!? 生活者に創造性を!ロフトが仕掛けるコンテスト。

株式会社ロフトが主催となり開催する「LOFT Lab 3Dプリンターでつくるオーナメントコンテスト」は、クリスマスを盛り上げるアイテムで誰もが親しみのあるオーナメントと、3Dプリンターの無限の創造性をかけあわせた、アイデアと技術によって生活を豊かにする作品を募集中!そんなアワード開催にあたる想いを、LOFT& 菅井進さんに伺ってきました。

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LOFT Lab 3Dプリンターでつくるオーナメントコンテスト
▶WEBサイト http://loftandfab.com/3dxmas/

菅井 進
渋谷ロフト・LOFT&担当
1956年生。大学卒業後、西武百貨店入社。心斎橋パルコ販売促進や西武百貨店つかしん店開店プロジェクトを経て、梅田ロフトの販売促進部へ異動。1996年8月8日、株式会社ロフトが西武百貨店より分社化独立と同時に、転籍。心斎橋店、池袋店の館長を歴任後、本社営業企画部を担当。その後、LOFTの新業態「LOFT&」の立ち上げを行う。

ー 3Dプリンターでつくるクリスマスのオーナメントを募集するとのことですが、コンテスト開催にあたり、どういった背景があるのでしょうか?

渋谷ロフトでは、2015年9月30日よりパーソナルユースの3Dプリンターの販売を開始し、
同時に店頭でのデモンストレーションも始めました。
ここで初めて使ってみたところ、意外と簡単にプリントすることができました。
3Dプリンターを使うことへのハードルの低さを改めて実感することができましたが、次第にこの加工機を使って何を作っていけるのだろうか、と考えるようになりました。

現在の3Dプリンターは、プロトタイプ制作やパーツ製作・医療など、プロユースがメインです。
では、一般生活者が3Dプリンターを使うことにどういう意味や価値があるのか。

そう考えた時、出来上がったものを利用するということ以前に、
3Dプリンターを使って「自分の想像力を形にする」という行為に意味があるのではないか、と考えました。ペンなら絵を描けるし、カメラなら映像が撮れます。

発想→設計→データ化→出力といった理論的・機能的な話ではなく、
ひとつの立体をつくることへの想像力を、3Dプリンターの価値と置いています。
そこまで高尚な話では無く、これから先の「創造性」に一石を投じるジャンルになっていきそうだ、という期待を持ち、加工工房や機器の販売に取り組んでいます。

そこで、簡単に設計でき、なおかつ誰しも一度は触れたことのある「クリスマスオーナメント」をとっかかりに参加してもらうことで、3Dプリンターの持つ「創造性」を感じてもらいたい。これが本アワード開催の背景にある思いです。


  • 店頭でデモ出力した3Dアイテムたち

  • 店頭では常にデモンストレーションしている

ー なるほど。コンテストの賞品が3Dプリンターなのも、そういった思いの現れなのでしょうか?

その通りです。この賞品に期待することで言うと、もらった人が使ってみるのはあたりまえで、
それを(もらったことを)話題の核にして、友人やその周りの人にも、3Dプリンターを体験するきっかけにしてほしいと考えています。
一般的に販売され始めているとはいえ、自分で買うにはまだまだ勇気がいる機械です。雑貨や生活家電と違って、敷居が高い。
そんな思いから、賞品として思い切って3Dプリンターを設定しました。

ー 今回のアワードタイトルの冠である「LOFT Lab(ロフトラボ)」ですが、これはどのような事業なのでしょうか。

LOFT Lab は、3つの構成要素でできています。

1 交流スペース

一つは、ワークショップをはじめとした、交流スペースです。
どちらかというと「教室」的なワークショップではなく、「持ち込み」のスタンスが近いです。学生がこんなことしたい、クリエイターがこれをみんなでつくりたい、こんな勉強がしたい、みんなにこれを知ってほしい。そういったクリエイティブをみんなでできる、「たまり場」のような場所です。


2 3Dスタジオ

次に、3Dフォトを撮影するスタジオです。
現在は有楽町と渋谷、12月には梅田にもオープンします。

従来は記録を残す際、写真やビデオなどの平面ばかりでした。
しかし昨今の技術の進歩により、写真や映像、音声だけでなく、立体でも残せる時代になりました。
全方位から見れる「立体」ならではの存在感を身近に感じてもらえる撮影スタジオです。


  • カラー出力できる高精細プリンターで細部まで表現されている

3 デジタル加工工房 LOFT &Fab

最後に、デジタル加工工房 LOFT &Fab です。
現在は渋谷のみですが、12月16日に梅田にもオープンします。

「&Fab」は今まで工場頼みだったことを、デジタル加工機を使って自分の手でやってしまおう、という場所です。
小売の品揃えにも言えることですが、デジタル加工工房はお客さまと一緒にどういうことができるか、可能性を考えながら作り上げていくので、地域によって出てくるアイデアはぜんぜん違います。
&Fabの考え方を広めつつ、商品も買える地域の工房のような場所です。

ただ、ベースには「一般消費者の使える工房」という考え方があるので、消費者の生活圏の中に工房が無いと機能しているとは言い切れない。地域によってニーズは変わってくるはずです。
そういった一般生活者のみなさんとの関係性を大事にしながら、そこに無くてはならない工房を目指し、どんどん拠点を増やしていきたいと考えています。

この3つの要素をとりまとめたプロジェクトが「LOFT Lab(ロフトラボ)」です。


  • 3Dスタジオとデジタル加工工房&Fabは併設されている

ー 物を売り買いする場所としてだけでなく、本当に必要なものやことを模索していく場所をつくることが「LOFT Lab」というプロジェクトなのですね。
そんな中で、何故「渋谷」という場所を最初の拠点に選んだのでしょうか?


このフロア(渋谷ロフト6F)全体を「Tokyo Zacca Culture」と名づけています。
東京で作られたドメスティックな雑貨を紹介する場所としてだけでなく、
東京という場所に集まってくる情報を紹介する、という意味合いを込めています。

そこに「渋谷」という文化的な要素がフィルターとしてかかると、
よりコンセプトがはっきりしてきます。

「渋谷」というフィルターは、古くはパルコや西武といった商業施設にはじまり、音楽だったり、IT企業だったり、ファブラボだったり、秋葉原とはまた違ったクリエイションの根付いた土壌があります。それが一つのフィルターとなっています。

NYとかロンドンのように、渋谷を舞台に自分のクリエイティブを発信していける場所として、渋谷を選び、そういったものを厚みをもって展開するために LOFT Lab を作りました。

ー 渋谷というカルチャーの中でクリエイションを発信する場所があるんですね。ものを売る店舗でありながら工房でもあるという特性が「3Dプリンターの販売」につながっているのでしょうか?


単に3Dプリンターを売ることは、家電量販店でやっていることです。
でもある意味「3Dプリンターって何なんだろう」や「どう使っていいんだろう」の部分に対して、まだまだ他に多くの可能性があるんじゃないか、という期待感があります。

当たり前のことですが、人はものを買う時に何かやりたいことやビジョンを持って買います。
3Dプリンターを販売していることは、実は売るためだけに留まらず、 LOFT Lab 全体の方向性を示唆してくれるようなヒントになっていきます。

単純に売ってオシマイではなく、売った後に尾を引くように繋がっていく、もう一度ロフトラボにはねかえってくる情報をキャッチしていける、そんな場所にしていきたいです。

<LOFT Lab 3Dプリンターでつくるオーナメントコンテスト>

■募集内容: 3Dプリンターで作る、クリスマスツリーに飾りたくなるようなオーナメントを募集
■応募期間: 11月22日(日) 〜 12月10日(木)
      ※展示予定作品数30点に応募が到達した時点で募集を締め切らせていただきます。
■賞   :GOLD  MakerBot Replicator Mini 1台:1名
     SILVER  おしゃべりロボット オハナス:1名
     BRONZE デジタル加工工房&Fab 利用券 3,000円分:1名
■展示期間: 12月12日(土)〜12月25日(金)予定
■展示場所:渋谷 ロフト 6F LOFT Lab

※詳細はこちら(公式WEBサイト)
http://loftandfab.com/3dxmas/


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執筆 中木村俊臣

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