[news] 滋賀県に新生美術館計画が進行中。 設計は美術館建築を多く手がけるあの人たち!

2019年、滋賀県に新しい美術館が建設されるのをご存知ですか。先月、13組の応募のなかから、1つの設計案が採用されました。採択されたのは、金沢21世紀美術館、十和田市美術館など、国内でも美術館建築を数多く手がけてきたあの人たち!どんな美術館建築が誕生するのか、待ち遠しいですね。

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滋賀県は、2019年度までに、大津市にあるびわこ文化公園の文化ゾーン内に、滋賀県立近代美術館の改修を含めた新たな美術館がオープンします。あわせて、びわこ文化公園の整備が同時に行われ、ゾーン全体が新しくなる計画です。2013年より準備されていた設計者選定のプロポーザル。選定委員会の部会長には建築家の布野修司氏、副部会長には多摩美術大学の図書館建築でもおなじみ建築家の伊東豊雄氏が担当していました。2度の審査を経て、先月11日に審査結果が発表されました。

選ばれたのは、有限会社SANAA事務所
今回選ばれたのはSANAA。「SANAA(サナー)」とは、妹島和世氏と西沢立衛氏による建築ユニット。2010年は建築界のノーベル賞といえる「プリツカー賞」を受賞したほか、妹島氏は2010年のヴェネツィア・ビエンナーレ建築展の総合ディレクターにも抜擢されるなど、国際的に活躍する建築家です。ガラスと曲線、外と中を有機的に繋ぐ建築は、世界各地で見ることができます。

国内で有名な美術館建築は、金沢21世紀美術館や、十和田市美術館。いずれも現代美術を取り扱う美術館です。


  • 撮影:渡邉修  提供:金沢21世紀美術館

海外では、積み木を積んだようなシルエットのニューヨークのニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート、最近ではルーブル分館も担い話題を呼びました。


  • [左]ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート|photo: CTG/SF

  • [右] Louvre-Lens Sanaa / Photo:Julien Lanoo

今回のプロポーサルの気になる内容は?
13組のコンペティションを勝ち抜いたSANAAの提案プロポーサルの内容が、以下のリンクで見ることができます。「自然・文化・芸術を巡る庭園美術館」と題されたプロポーザルは、びわこ文化公園の自然と調和する回遊式の美術館として提案されました。たった2枚の資料でまだ形のない美術館建築のコンセプトからポイントまでまとめられている、そのプレゼンテーションも興味深いですね。
http://www.pref.shiga.lg.jp/hodo/e-shinbun/ck00/files/7web.pdf


新しいこの美術館では、これまで取り扱ってきた近代美術のみならず、仏教美術とアール・ブリュットにも焦点が当てられるそう。内容については、すでに美術館のイメージプロモーションビデオなども配信されています。
http://www.pref.shiga.lg.jp/c/kemmin-s/2015newmuseum/imagepv.html
まだ少し先ですが、また地方に魅力的な美術館が増えるのは楽しみですね。


文:上野なつみ

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