多摩美術大学の新施設「BLUE CUBE」に潜入してきた

2025年10月22日(水)

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10月18日、タマビ90周年式典に長澤理事長・樺山学長と一緒に参加してきた話はこちらをご覧ください↓
【TAMABI BEYOND】多摩美術大学90周年式典・祝賀会に行ってきた
多摩美術大学90周年記念学内展と「メモリアルラウンジ」に行ってきた
 
90周年レポート完結編!
ほんとは2話で終わらせるつもりだったんだけど、米山話は筆が走って長くなってしまった・・。
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米山トラップ、グッズ販売トラップを抜け出し、今回一番見たかったあそこへ。

タマビの新施設「BLUE CUBE」です。

タマビの裏にドイツに本社を置く会員制業務用スーパー「METRO」多摩境店があったんですが、2021年に日本国内事業の撤退が発表され、多摩境店も閉店したんですね。
メトロ多摩境店、10月末に閉店 日本から事業撤退で

こんな感じでした。
その建物をタマビが2022年に取得し、今回お披露目になった、というわけ。
敷地面積は9260平方メートル。

立地はタマビ女子寮「オリーブ館」の真横で、位置関係がわかる動画がこちらです。

 
「タマビさんが裏のメトロを購入したらしい」と建築業界筋の情報でうっすら聞いてたから、


  • 2022年11月18日撮影

2022年にタマビへ行ったついでにキャンパス内からこっそり撮影してました。彫刻棟の真裏にあります。

こちらが入口。
 
BLUE CUBEでは、こけら落とし展として10月19日からこの展覧会がスタートしました。
多摩美術大学美術館「EXPLOSION & EXPANSION 爆発と拡張 ―― 多摩美術大学の制作の現場から」

●会期:2025年10月19日(日) - 11月3日(月・祝) 12:00-17:00 (入館は16:30まで)
●月曜休館*11月3日(月・祝)は開館
※芸祭期間中 11月1日(土)、11月2日(日)、11月3日(月・祝) 10:30-17:00
●会場:多摩美術大学 BLUE CUBE
●監修:大島徹也(多摩美術大学美術館館長/多摩美術大学芸術学科教授)
●企画:多摩美術大学美術館


タマビ美術館学芸員がセレクトしたタマビ生十数名と助手・副手によるグループ展。
今年に入って2回BLUE CUBEでタマビ関係者限定の実験イベントを開催してますが、外部に向けた企画は今回が初めて。
 

実は式典の案内では紹介されてなかったけど、手羽が「あれ。式典の18日ってBLUE CUBE内覧会の日じゃん」と気が付いて、無理言って特別に入らせてもらったのです。
タマビさんにはそのせいでバタバタさせてしまって、申し訳ございませんでした。
きっと「手羽を入れると絶対にブログに書かれるぞ。いいのか?」とか議論されたんじゃないかと推測してます。
 
さ、中に入ってみましょ。

他美術館の展覧会DMが置かれてました。
ムサビ美術館のパンフを一番手前に置いてくれてて、この細かい心遣いがさすが。

入口あたりから見た風景。
動画でも撮影してます。

METROだった状態をあえてそのまま残していて、館内サインやこの店内MAPもそうだし、

エレベータもそのまま。高積載可能な油圧式エレベータ。

これだけ見ると、普通にスーパーが営業してるみたいですね(笑)
 
今回の展覧会は「スーパーの遺産(レガシー)との共存」をテーマに、いかにこの空間を作品に昇華させるか、がコンセプトになっています。


  • 青果エリア


  • 冷蔵ケースもそのまま残っていて、展示台にしてました


  • 青果コーナーでは野菜や果物をモチーフにした作品が展示されてた


  • こちらは魚エリア

あ。そうそう。
旧METRO多摩境店は、星野源さんのMV「不思議」に出てくる巨大スーパーのロケ地と言われてます。

確定できる情報はないのですが、メイキングのコメンタリーで星野さんが「外国の業務用スーパー」とおっしゃってたし、天井も一致するし、PVには橋本駅からタマビに向かう途中の坂や久保ヶ谷戸トンネルも出てくるし、なんせMV監督がタマビOBの林響太朗さんなので、ここで間違いないんじゃないかと(全然違ったらごめんなさい)。


  • こちらは肉コーナー


  • 子どもさんがワークショップやってました


  • 天井が高いなあ

お酒エリアには彫刻大学院2年・紫谷きづなさんの作品。今回の作品の中で一番好き。


  • こちらはグラフィックデザイン学科4年生の作品。卒業制作前にこのレベルのものを作るってすごいなあ・・


  • まだ工事中かと思ったら、こちらも作品。

 
ここまでをウォーキングするとこうなります。

多摩センターにあった多摩美術大学美術館は2023年春に閉館してるので、順当に考えるとこのBLUE CUBEが「新美術館」という位置づけになるのですが、コミュニティとの密接な関係性を重視して、美術館や多目的スペースを備えた「新しい形の全学複合施設」にできないか現在も検討中とのこと。
なので「美術館」という表記をあえて今回は使ってないし、「WHITE CUBE」に対する「BLUE CUBE」てわけですね。

青柳理事長に、長澤理事長と樺山学長が「こんなことやりましょうよ!」とアイデア出ししてました(笑)

16時半から開会式が行われるとのことで、ムサビ組は邪魔にならないよう退散。樺山学長はこのままタイに出発。


  • 富重さん撮影

美大校友会アラムナイとして参加してた富重さんから開会式の写真をいただきました。

最後に屋上へ。

巨大スーパーだけあって、駐車場も広い。
ここから撮影した動画がこちら。

この動画が一番八王子キャンパスとの位置関係がわかりやすいかな。
八王子キャンパスは名前の通り八王子市にあるんですが、間に尾根緑道(東京都と神奈川県の共同管理)があり、こっち側は町田市。
なので、キャンパスとはこの距離感だけど、BLUE CUBEの住所は「東京都町田市小山ヶ丘6丁目4-8」となるのです。
 
というわけで、3話に分けたタマビ90周年レポートはこれにて終了。
初回にも書きましたが、このレベル以上のイベントを4年後の100周年でやれるのか不安になるような日で、身が引き締まりました。
タマビ関係者の皆さん、ありがとうございました!!



以上、長澤理事長と米山さんを車に乗せて帰ったら、そこでもずっと米山さんがしゃべり続けていたことを報告しておきます、の手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。