【TAMABI BEYOND】多摩美術大学90周年式典・祝賀会に行ってきた

2025年10月19日(日)

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10月18日(土)、多摩美術大学へ。
 
高校生にこの話をすると「え。そうなんですか?!」といつも驚かれるんだけど、タマビとムサビは1929年創立の帝国美術学校が起源で、もともとは同じ学校でした。
なんだかんだあって2つに分かれたけど、一番のライバルであり、一番リスペクトしあう関係にあります。

ありがたいことに多摩美術大学90周年式典にご招待いただき、長澤理事長・樺山学長と参列させていただきました。
 
そのレポートをお送りします。

招待者控室。
女子美さんは理事長と学長、東京造形大さんは学長が参加されてました。

式典会場はレクチャーホール。

四重奏に迎えていただきました。

セットチェンジしてる裏方スタッフは、よく知るタマビ職員さんたち。皆さん90周年特別トレーナーを着てる。欲しい・・・。
あ、スーツを着てる方が、90周年行事の陣頭指揮を取られた和田先生です。

司会はタマビ出身の教務スタッフ。
 
  
以下、次第の通りに紹介していきます。
正面3列目ど真ん中に席を用意していただいたので、移動できず画角がほぼ同じですがご了承ください。


  • 青柳理事長・内藤学長が壇上に上がり、

内藤 廣学長の挨拶。
最初に和田先生、90年の歴史をまとめあげた米山さんへの謝辞をのべられてたのが印象的でした。

続いて、卒業生・在学生共同制作の90周年記念動画上映。
卒業生とは、2019年情デ卒の竹久直樹さんで、このタマビ紹介動画を学生時代に撮った方ですね。

制作スタッフ。一番左が竹久さん。
「美大っぽいイメージ動画」ではなく「これがタマビだ!とわかる動画にして欲しい」というリクエストがあり、大学史資料をみんなで確認するところから始めたそう。
ちなみに当日朝に最終映像データを納品したんだとか。

来賓紹介。樺山学長です。

お祝いのビデオメッセージは、Art Center College of Design学長のカレン・ホフマンさん。
タマビとアートセンターは国際的な教育プロジェクト「Pacific Rim Project」を2006年から実施している関係があり、メディアセンターにある素材資料館「CMTEL」は、アートセンターとの協定から生まれています。

ここからは記念シンポジウム「TAMABI BEYOND-今までの多摩美を見つめ、多摩美を超える-」。
登壇者は理事長・学長の他に、副学長の深澤先生、教務部長でもある版画の佐竹先生、テキスタイルの深津先生、そしてタマビ彫刻学科に在学されてた京都市立芸術大学名誉教授・元宝塚大学学長の小清水漸さん。もの派の中心メンバーだから、小清水さんに会えて手羽はこっそり興奮してました。
 
進行役は青柳理事長で、3部構成になっていて、

テーマ1は「今までの多摩美-アートとデザインシーンでの多摩美を振り返る」
全体を通して、(基本的に)各自1枚写真を選んできて語るスタイルです。

テーマ2は「アートとデザインの『今』」

そしてテーマ3が「多摩美を超える-多摩美が作る『これから』を探る-」

テーマ3では、後ろにタマビ大年表が流れてたので、その動画を撮ってきました。

式典後、本館3階の祝賀会場へ移動。

お花がいっぱい並んでました。

メイン会場は普段教授会などが行われてる場所。
あ、そうだ。タマビ卒業生の林響太朗さんが監督をした米津玄師「 RED OUT」

はタマビを使っていて、この会議室でも撮影されてます。
タマビスタッフに公開初日に「これ、タマビでしょ?」とチャット送ったら「どんだけタマビマニアなんすか」と呆れられたっけ。

サブ会場として隣の教職員ラウンジ、

屋外デッキにもテントを張って歓談できるようになってました。

祝賀会の司会は、タマビ日本画卒の広報スタッフ。
素敵なお召し物。
 

最初は青柳理事長の挨拶。
あ、何も紹介せずにここまできたけど、元文化庁長官の青柳正規さんです。
手羽はタマビ80周年式典にも参加させてもらってて、この時は青柳さんは文化庁長官として基調講演をされてたのをよく覚えてます。

乾杯の音頭は、学校法人昭和医科大学の小口勝司理事長。
タマビも昔は経営的にかなり厳しい時期があり、その時に多大な「支援」をしていただいたのが昭和医科大学さんで、その後包括連携協定も結び、2024年にはデザインで病院内のQOLを向上させることを目的として「メディカルデザイン研究所」を昭和大学横浜キャンパスに共同設置しています。(2025年グッドデザイン賞を受賞しましたね)
 
しばしご歓談となり、途中で祝辞タイムへ。

 
実はここにちょっとした裏話がありまして。
長澤理事長に来賓代表祝辞をお願いされてて、タマビに向かう車中で「ちゃんとした挨拶をしなくちゃいけないから原稿書いてきたんだよ。読むから聞いてくれる?」と理事長の原稿チェックをやったんです。
ただ、最初の挨拶じゃなく、祝賀会中の祝辞ってのが手羽は気になってて。しかも他に挨拶される方はいないらしい。
「『学校法人の理事長』としてはタマビさんをしっかりたてた内容で問題ないと思うんですが、和田先生は会を盛り上げるためにいつもの『長澤節』でやって欲しいと思ってるんじゃないですか?(自分ならそのつもりでお願いする)」と答えたんです。
お二人はよく知る仲なので。

で、会が始まって和田先生に会った瞬間に「長澤さん、期待してますよ!いつものやつで!!」と。
予感的中・・。

「原稿を書いてきたんですが・・和田先生に言われたので読まずにやります」と全部アドリブで挨拶することになった、と。

でも、聞いてた原稿よりも長澤節全開のアドリブ祝辞の方がやっぱりよく、普通、パーティ途中の挨拶なんて誰も聞かないけど(笑)、会場が予想以上に盛り上がりました。
こんなに人が聴いてるのって珍しいと思いません?

そのあとは、ジャンベ民族楽器部によるパフォーマンスで会場は最高潮に。

副学長の油画・小泉俊己先生による挨拶で祝賀会はお開きとなりました。 
 
細かいところまで気配りが行き届いた式典・祝賀会で、「このレベル以上のものをムサビ100周年でやれるのかな・・」と不安になってしまうくらいの会でした。
自分の心残りは、東京4美大学長が全員そろうことはめったにないので、学長4人の集合写真を撮れなかったこと。
 
まだまだこの後は続くのだけど、長くなったので今日はこの辺で。

無理言って、こちらを見学させてもらった話は後日。
 
 
以上、忙しそうに動きまわってる知り合いのタマビスタッフを捕まえて、

記念写真を撮らせてもらった手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。