いよいよ来週木曜から鷹の台キャンパスでムサビ卒業・修了制作展(卒展)が開催されます!
■2024年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展[鷹の台キャンパス]
●会期:2025年1月16日(木)-19日(日)
●時間:9:00-17:00(⼊場は16:00まで)
●会場:鷹の台キャンパス
●出展者:造形学部全学科・造形構想学部映像学科、大学院造形研究科全コース・造形構想研究科映像・写真コース
●⼊場無料・事前予約不要
*駐車場はありませんのでお車でのご来校はお控えいただき、公共交通機関をご利用ください。
車で来校し近隣のコインパーキングで順番待ちをすることや、送迎等による近隣道路への駐停車は、交通の妨げになり、近隣住民の迷惑にもなります。
なお、クリエイティブイノベーション学科・大学院クリエイティブリーダーシップコースの卒展は別日程で市ヶ谷キャンパスで開催されます。
■2024年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展[市ヶ谷キャンパス]
●会期:2025年1月31日(金)~2月2日(日)
●時間:10:00-20:00
●会場:市ヶ⾕キャンパス
●出展者:造形構想学部クリエイティブイノベーション学科、大学院造形構想研究科クリエイティブリーダーシップコース
●⼊場無料・事前予約不要
*駐車場はありません
https://ciclgs24.musabi.ac.jp/
https://twitter.com/cicl_sotsuten
https://www.instagram.com/mau_cicl/
毎年どうしても1,2人キャンパスを間違って行ってしまう人がいらっしゃるので、ご注意ください。
毎回よく聞かれるムサビ卒展に関する10の質問を2回に分けてお答えしていきます!
Q1.入場料はいくらなの?予約は?
卒展は入場無料です。一部のイベント以外は事前予約も必要ありません。
Q2.在学生の親だけど、見に行ってもいいの?
意外とよく聞かれる質問なんですが、もちろん大丈夫ですっ!
おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟、小中学生、友達、近隣の方、推薦入試で今年合格された方、ギャラリスト、受験生の親御さん、社会人、卒業生、他美大関係者等々どなたでもOK。最近は企業の人事担当者の方が結構見に来てます。
ただ、鷹の台キャンパスは平地で歩きやすいのだけど、かなり歩き回ることになるのでハイヒールはやめましょ。また、9割ぐらいの建物はエレベータで上層フロアに行けますが、階段しかない建物もいくつか残ってますのでご了承ください。
そうそう。地方からいらっしゃる方はキャリーケースをお持ちになる方も多いです。でも、お客さん用のロッカーが学内には無いので、大きな荷物は駅などのロッカーにあづけてから来校した方が学内を歩き回るには楽です。
ちなみに手羽的に卒展を一番見てほしいのはムサビの在学生です。
どんな感じでやってるのか、どんなパターンの展示方法があるのか、どんな風に展示すればいいのか、こればっかりは実際に見てみないとわからないんですよね。
必ず4年生になったらやらなくちゃいけない展示なので、絶対にチェックしておいた方がいいです。
Q3.いろんな人に見てもらいたいのに、なんで田舎の小平市でやるの?人に見せるのが目的なら都心の美術館でやるべきでしょ!
これもムサビ卒展をご覧になったことがない方からよく聞く声なんですよね・・。
多分「油絵や彫刻作品が大きな展示室に静かに陳列」「パネルを並べた研究発表会」な美術館展示やパネルセッションをイメージされてるんじゃないかと。
卒展本体を都心の美術館でやらない(やれない)理由は大きく4つあります。
ひとつめは「講評と展示の関係」。
「卒制講評と卒展は別」という大学もありますが(地方美大ではこれが主流)、ムサビ卒展は基本的に「卒業制作講評のために展示したものを外部にも公開する」というスタンスです。
つまり卒制講評からそのまま卒展(学科によっては卒展中に講評する)という流れがあるので、学外ではやりにくいんです。全部が評価対象なので。
2つ目は「展示作品の多さ」。
卒業・修了対象者は約1300名いて、だいたいは1人2、3作品展示します。
通常の美術館で「大型の展覧会」といった場合でもだいたいは200点以内で、すごい物量だった東京国立近代美術館の大竹伸朗展でさえ約500点です。
この数・サイズを展示できる都心の美術館をむしろ教えてほしいくらいでして・・・。
3つ目は「展示スペースの関係」。
他美大さんが「学内全体が美術館になる」と表現した場合、普通は「教室も使って展示してます」ぐらいな意味合いなんだけど、ムサビの卒展は言葉通り、ほんとに「学内全体」なんです。
特に鷹の台キャンパスは展示室やアトリエ、演習室はもちろんのこと、工房、屋外、講義室、吹き抜け、廊下、倉庫など「学内」の利点を使って、ありとあらゆる場所で展示されます。
で、ムサビ4号館・7号館の延床面積はそれぞれ約4,000㎡、10号館は約7,000㎡、2号館は約15,000㎡、12号館が約14,000㎡、9号館は約73,000㎡と、実は6つの建物だけで軽く11万㎡を超えます。
でも日本最大の美術館である国立新美術館で延床面積は47,960m²、そして「1日ではとても見きれない」と語られるルーブル美術館でさえ60,600㎡。
もちろん非展示スペースもありますが、屋外にも展示してるので、展示延床面積を合わせれば国立新美術館はもとよりルーブル美術館より確実に広いんです。
なおかつ、作品形態も絵画・彫刻以外に映像作品・論文・インスタレーション・モックアップ・建築模型・ワークショップ・ファッションショー・パフォーマンスなど様々で、このボリュームと多様性に対応できる美術館はなくて。
4つ目は「設営の関係」。
さっきも書いたとおり、学内のあちこちで空間自体を作りこんだり、その空間前提に作品を作ったりします。
一度ご覧になっていただければ、きっと「ああ。確かにこれは都心の美術館じゃ絶対に無理だし、大学でやった方が全然面白いね」とわかってもらえるはずでして。
単なる美術館展示というより、「点在する地方芸術祭を見に行く」と思った方が規模的にもムサビ卒展に近いと思います。手羽は日本中の美大の卒展を見てますが、ここまでほんとに大学全体を使って展示してる卒展は他にないっす。
なので「1時間ぐらいで帰るつもり」ではなく(というか1時間じゃ何も見れない)、少なくとも半日、可能なら1日、できれば2日間ぐらいはムサビにいる覚悟でお越しになるとありがたいのです。
Q4.なんで今年は共通テストと同じ日にやるの?
面白いことに「共通テスト」と名前が変わってから、学内教員からも「共通テストと日程ぶつけたらダメじゃん。ちゃんと調べてる?(苦笑)」と言われるようになったんですが、実はセンター試験の頃からほぼ毎年ぶつかってます。(大昔は1月末に卒展をやってたけど)
上述したように「講評したものをそのまま展示」という形なので、学事上どうしてもこの日程になっちゃうんですよね・・・。
すなわち共通テストを受ける受験生はムサビ卒展(とタマビ統合デザイン卒展)の土日は行けないので、「推薦入試しか受けない!」という人以外は高校2年生までがゆっくり卒展を見れるラストチャンスということでもあります。
Q5.とはいってもやっぱり鷹の台は遠いし、都内でゴビダイテンをやってるっていうからそっちにします。東京藝大も一緒に見れるし
毎年国立新美術館で開催している東京五美術大学連合卒業・修了制作展、略して五美大展をご存じとはありがとうございます。今年は2月21日 - 3月2日に開催されます。
ただ、これも勘違いされてる方が多いんですが、五美大展はファインアート系学科(油絵や日本画、版画、彫刻)のみの展示なので、デザイン系は展示されないんです。はい。
また、五美大展は国立新美術館のスペースや規則の関係でどうしても「3つ作ったうちの一つ」「全体は見せられないから一部のパーツだけ」「パフォーマンスができないので収録してビデオ上映」「五美大展サイズに小さく作った作品」「水モノ・土モノNG」になってしまいます。
五美大展もぜひ見ていただきたいのですが、五美大展は作者を知ってもらうための「ポートフォリオ実物版」を展示してる、ぐらいに考えてもらえれば。
そして、これもよく間違えてる方がいますが、五美大展での東京5美大とは東京造形大学・日本大学芸術学部・武蔵野美術大学・多摩美術大学・女子美術大学のことで、東京藝術大学は含まれてないのです。。
続くっ!
以上、ムサビ生は今頃卒展用の展示台や壁を作ってる頃だと思うので、去年9月に美術館で開催された展示台作りWSの動画を参考に貼っておきます、の手羽がお送りいたしました。
ほんとにちょっとしたことで展示のクオリティを一気に上げることができるんですよ。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。