ムサビ×東京工業大学 合同WS「コンセプト・デザイニング2023-異分野造形ワークショップ-」スタート!

2023年7月26日(水)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

7月24日(月)、手羽は

1年ぶりに東京工業大学の大岡山キャンパスにいました。
いやー、しかし暑い・・。
かれこれ10年になるかな。いつもこの時期に東工大にやってくるので、手羽の中では「東工大=暑い」というイメージが刷り込まれてます。

今東工大に行ったら絶対チェックしておきたいのはこちらの国際交流拠点「Taki Plaza」。
「Taki」とは、寄付者である(株)ぐるなび取締役会長・創業者の滝久雄さんの名前が由来になっています。
滝さんはお茶の水女子大学、東京藝術大学、そして東京工業大学の計3校に計50億円の寄付を行っていて、東工大には3校のうち最も多い30億円を寄付されてるんですね。
ちなみにお茶の水女子大の国際交流留学生プラザはつい最近見てきました。3つともチェックしてる人は建築関係者以外じゃ少ないんじゃないかしら。
 
去年はコロナで大学関係者以外入ることができなかったけど、今年は入れる!!


  • 大友克洋氏が原画・監修を務めた壁画・陶板作品。これが見たかったの


  • オサレなカフェも入ってます

1年ぶりだし、ちょっとキャンパス散策しますかね。


  • おお。ずいぶんできてる。卒業生もどこにこんな立派な建物を作ってるかわからないんじゃないかな。

東工大さんらしいものを探してみる。


  • みらい創造チャレンジ。応募締め切りは24日までだった。


  • 池上彰さんが先生なんですよね


  • 地球惑星科学系のオリエンって、なんか火星移住のオリエンのようにも見える


  • 「東工大のツバメマークがついた実験排水マンホール」ってまさに「ザ東工大」ですな

逆に東工大さんっぽくないものだと、

手羽の勝手なイメージだけど、演劇研究会の立看。

東京工業大学といえば、やはり今の話題は「東京医科歯科大学との統合」でしょう。
東京医科歯科大学との大学統合(新大学「東京科学大学(仮称)」設置)に伴う取り扱い
2024年秋統合なので、いよいよ来年秋から東京科学大学に名前が変わります。

学生さんがペットボトルのふたで「新大学名、ぶっちゃけどうよ」とアンケートを取ってました。

お腹も減ったので学食へ。

ガーリックチキン定食は舌がしびれるくらいニンニクがきいてた。
これから人前で話をするのになあ・・。

んで、目的地へ向かいます。

石川台校地にあるELSI-1・地球生命研究所
こちらの建物にある

三島ホール。
ちなみに三島ホールの三島は三島前学長の名前が由来です。
手羽も早くムサビに「手羽ホール」を作りたいのだけど、どうやったらつけられるんだろう。

んで、なんで東工大にやってきたかというと、

東京工業大学と武蔵野美術大学の合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2023-異分野造形ワークショップ-」初日なのです。
東工大とムサビは、「論理展開力を持ったアーティスト育成」「アート・デザイン感性を持ったエンジニア育成」を目指して、教育研究に関する協定を2013年に締結しました。
武蔵野美術大学と東京工業大学が協定締結式を行いました
その締結のきっかけとなったのがこの合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング」で、今回で12回目。なんと10年以上続くワークショップなのです。
 
まずは教員・スタッフの自己紹介をして、手羽から全体の流れを説明。

これまで会場は前半ムサビ・後半東工大でやってましたが、今年は初めて前半東工大・後半ムサビ市ヶ谷キャンパスでやってみることにしました。

この手のワークショップだと通常のテーマは「●●で社会問題を解決しなさい」「企業にヒアリングして提案しなさい」な具体的なものだったり、アウトプットも「東工大生がシステム考えて、ムサビ生はオサレなガワを作る」だったりするんじゃないでしょうか。
でも、このワークショップは「お互いの文化・言語・思考の違いを感じながら理工系思考とアート思考とデザイン思考をコミュニケーションでつなぎ、補完・理解しあう経験をする」ことを目的としています。
ここまでそれぞれの「思考」を中心においた合同授業は、日本では他にないはずです。

相互コミュニケーションによる展開、発想の飛躍、思考と言語の違いを感じてもらいたいので、あえてフワフワしたお題を出すようにしてるんですね。お題は「テーマ」「課題」というより「モチーフ」「きっかけ」に近いかな。 
ここ数年のお題をピックアップすると、「想いが伝わるラブレター」「オトナとコドモ」「くりかえす」「ながいもの」「恋」「鏡」「右 左」「ふる ふれる」などなど。
 

さて、今年のお題の発表です。

「しるし」です(ドーン!)
 
あ、突っ込まれる前に書きますが、3月の打ち合わせでこのお題は決まったんですが、その直後に第16回 シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティションの募集要項が発表され、そのテーマが「思いもよらないしるし」だとわかりまして。
なんとなくみんな「しるし」というものを考えたいタイミングだったのかもしれません。


オリエンのあとは、教員によるレクチャー。


  • ムサビ視覚伝達デザイン学科の古堅先生から「デザイン思考」について。


  • 翻訳学を専門とされる東工大の野原先生から「コミュニケーションってなんだろう?」という問い。

今日の前提授業はここまでで、いよいよグループディスカッションに入ってもらいます。


  • まずは自己紹介から。ムサビ生はポートフォリオを見せてどういうものを普段作ってるか話してました。こちらはAグループ


  • Bグループ


  • Cグループ。「デザイニング」と言ってますが、ムサビは全学科3年生以上対象なので油絵学科の学生さんもいます


  • Dグループ


  • Eグループ


  • Gグループ。「G」はグローバルのGで、英語日本語ごちゃまぜで会話してました

てな感じで初日は午後7時に終了。
 
 
そして25日(火)、東工大ステージ2日目。

この日もめっちゃ暑かった・・・。

2日目も先生によるレクチャーから始まります。


  • 東工大でフォントを研究されてる朱先生から「科学と記号」の話。

ムサビはずっと視覚伝達デザイン学科の古堅先生と油絵学科の袴田先生がこのWSを担当されてたんですが、今年は袴田先生がサバティカル中ということで、油絵学科の小林耕平先生に入ってもらいました。
ちなみに「ファインアート系とデザイン系の先生が一緒にワークショップをやる」ってのは他美大じゃあまりないんですよね。
 
レクチャー後はディスカッションの続き。

ん。手前のCグループがいないぞ。

いたいた。
「あることをしながら大きな紙にイメージを書く」ってことをやってました。
(あることは最終プレゼンと関係するかもしれないんで伏せておきます)

ムサビ生はこういうの慣れてるけど、東工大生も全然いけますね。
こういう講評スタイルも相互コミュニケーションのツールに使えるんだなあ。


  • 基本的に先生は「こうするといいよ」なアドバイスではなく、「こういう考え方もあるよね」と引っ掻き回す役に徹します

どんなアイデアが出てるのか少しチェックしてみましょう。

これは2日目が始まる前に撮ったので、2時間ぐらいの議論だとこんな感じ。
ここからどれくらい展開・飛躍するのか楽しみ。

2日間の東工大ステージは終わり、今日からムサビ市ヶ谷キャンパスステージで中間プレゼンです!
続くっ!!!

あ、来年用に東工大正門から三島ホールまでの道のりを動画で撮っておきました。

初めてだと「この道で合ってるのかな・・」となかなか不安になる距離でして(笑)
 



以上、河野さんが手羽の写真を撮ってくれたけど、

「暑さでカメラのレンズが歪んでんじゃねーの?」てくらい、ことごとく手羽が傾いてて我ながら気持ち悪い手羽がお送りいたしました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。