【展示販売会】ムサビ×伊勢丹 「U-35 若手クリエイターによるアート・デザインの現在」

初めてタグの「作品を売る」を使った手羽です。

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昨日はデザイン・ラウンジで学長トークvol.03「今、だからムサビ」が開催されました。

vol.01、02は美大の話、そしていよいよ第3回は我慢してきた「ムサビ自慢」ってことで、長澤学長はここではとても書けないような話ばかりされてたんだけど(笑)、リピータも多くおかげさまで満席状態になりました。
札幌や大阪、福岡から参加された方もいらっしゃったし、受験生から受験についての質問があったり、会場から「ムサビとタマビの違いはなんですか?」とあったり。
「タマビは職人気質」「ムサビは文化を作ってる」とかいろんな人がいろいろ言ってますが、手羽の持論は「タマビはドヤ顔の人が多く、ムサビは迷ってる顔の人が多い」です(笑)

ムサビの営業部長・長澤学長によるトークは予想以上に好評だったので、後期も形を変えて開催しようと計画中。お楽しみに!


んで、ムサビの営業係長・手羽はこの話を。
ムサビ話の連投で申し訳ないですが、ムサビ史上初の試みが来週から開催されるので、紹介しないわけにはいかなくて。

■武蔵野美術大学×伊勢丹 「U-35 若手クリエイターによるアート・デザインの現在」
●会期:2015年8月12日(水)~8月17日(月)
●時間:10:30-20:00 *最終日は18:00まで
●会場:伊勢丹新宿本店 本館7F 催物場

伊勢丹本店でムサビU-35の作品販売会をやります!


裏話的に経緯を。

今年に入って、伊勢丹新宿本店さんから「夏に開催するアート&クリエーションキャンペーンと連動した企画をムサビとやりたい」と相談がありました。
「学生さんの作品を展示したい」という依頼はよくあるんですが、伊勢丹さんが出してきた案は「教授推薦による若手の作品販売会」。

これはなかなかハードルが高い・・・。
理由は大きく2つあります。

「●●学科の」であれば協力してくれそうな学科に依頼することで実施できる可能性は高いけど、対象は全学科のオールムサビ体制。
はたして教授達が推薦してくれるのか・・。
「若手の」ということは学生さんも含まれるわけで、「大学公式で学生さんの作品を売る」っていうのはおそらく10年前ぐらいだとありえない発想です。
「チャンスを作る」という意味ではいいことなんだけど、まだ勉強中の身である学生さんは「作家」ではなく「作者」であり、「課題」で作ったものに金額をつけるのはどうか、という話。
「チャンスなんて大学が用意するものじゃなく、自分で作るもんでしょ」と手羽も古いファインアート出身者なんで(笑)やっぱり思ったりもします。
恐らく甲田学長だったらストップがかかってたはず(笑)
皆さんが思う以上に敷居の高い話だと直感で感じてました。

手羽は各研究室を回って主任教授に説明する立場になり、「ああ。きっと先生方から『こんなのやれるか!』と怒られて帰ってくることになるんだろうなあ・・・」と嫌々な気持ち(ぶっちゃけ)で広報チームリーダーと分担して企画説明へあがったんですが、予想以上に好意的な先生が多く。
もちろん「学生の作品を販売するのは」「ギャラリーではなくデパートの催事場ってどうなのよ」という意見もあったのですが、「もっと作者推薦したいんだけどダメ?」と基本的には全面的にご協力をいただくことができました。
「ああ、気が付かない間に時代は変化してるなあ」と説明しながら感じたものです。


理由の二つ目は、三越さんが東京藝大さんと同様の企画をやってること(笑)
三越×藝大 | 三越 日本橋本店
伝統に重きを置く最高峰の百貨店と藝大さんの共同イベントには多くのお客様が立ち寄られたと聞いてます。手羽もこのイベントは知ってました。
「藝大が三越日本橋本店で、ムサビは伊勢丹新宿本店」って抵抗がないかといえばあります。


それでもやることになったのは、若手社員の感性を取り入れることで集客を格段に伸ばし続ける伊勢丹さんと組める美大は、ムサビ(かタマビ)しかないこと。また、「株式会社伊勢丹設立、新宿店オープン」が1930年で、ムサビとほぼ同じ年(1929年生まれ)なのも何かのご縁。

細かいことですが、伊勢丹さん作成の企画書に出てくる学科名がひとつも間違ってなくて「ムサビ関係者がいて、なおかつちゃんと調べてこられたんだな」と推測できたこともあります。
だいたいの場合は打ち合わせで「どういう学科があるんですか?え?視覚伝達ってなにやるところですか?」から始まるか、もしくは「油画科」とか「情報デザイン学科」と書かれてるケースなんですよ(笑)
日本の企業ブランドを支えるムサビのブランド力「株式会社三越伊勢丹ホールディングス」|マウジン
で紹介させてもらった方々や企画部にデザイン情報学科卒の方がいらっしゃることもわかり、「伊勢丹さんはちゃんとやってくれるはず」と感じたのがも大きいです。

そしてこれは言われるまで気が付かなかったんですが、2011年から「三越伊勢丹」なんですよね。
つまり三越さんと伊勢丹さんは同グループなわけで。
というわけで、藝大さんは「40歳未満」ですが、ムサビは「35歳以下(U-35)」に設定し、できるだけバラエティにとんだ作者を各学科教授から推薦いただき、開催することになった、と。


ご紹介が遅くなりました。
出品者はこちらです。

桑原 理早、澤井 昌平、因幡 都頼、古石 紫織、佐藤 希、横田 晶洋、木床 亜由実、内藤 亮、詠 恵利、阿部 彩葉子、松尾 勘太、糸川 ゆりえ、青木 裕美、神 祥子、柏木 優希、佐藤 琢巳、谷井 夕菜、所 彰宏、増田 陽太、池谷 奈保、永井 天陽、平田 尚也、亀島 悠平、小黒 アリサ、山本 麻璃絵、八木 貴史、大嶋 奈都子、角 裕美、瀬上 奈緒、藤森 研伍、今井 みのり、清水 えり子、坂本 美紗希、丸岡 勇太、池谷 三奈美、畠山 雄介、相澤 由依、藤本 雄策、岡林 厚志、野本 哲平、矢崎 文、米田 年範、ヨシムラ ヒロム、阿倍 桐子、多田 明日香、山崎 連基、佐藤 祐紀、野村 叔子、土屋 由貴、赤羽 佑樹、北嶋 勇佑、片岡 真之介、片岡 純也、杉崎 良子、小名木 美緒、齋藤 槙、林 明日美、金子 奈々、日比谷 泰一郎




「学生含む」といっても学生は全員大学院生で、多くは既に活躍してる卒業生となりました。

ちなみに「え。あの人は入ってないんですか?」と推薦した教員に聞いたら「もう売れっ子だから」というケースもありました。
「研究室のオススメ作家」パターンと「世の中に紹介してあげたい作家」パターンがあるってことですね。

「会期中はワークショップやトークショーもやりたいんですが、手羽さんのオススメ作家さんはいます?」と聞かれ、真っ先に名前を出したのがこのユニット。

uwabamiです

デザイン情報学科・ムトウアキヒトくんと視覚伝達デザイン学科・はらだかおるさんが2010年8月に結成したアートユニットで、CREATIVE HACK AWARD2014でムーヴィー部門賞を獲得した実績もあります。
でもやっぱりuwabamiといえば、その場でお客さんを画面に入れ込んでいくキャラストレーション(ライブペインティング)。
教員推薦に入ってなかったんだけど(「もう売れっ子だから」のケースでしたw)、会場を盛り上げてもらうために参加を依頼し承諾してもらいました。
8月15日(土)の朝10時30分から夜の8時までやってますのでぜひ!

実は新宿店1階正面ガラス面でキャラストレーションをやらせてもらえないか伊勢丹さんに相談したんだけど、それはuwabamiがもっと売れっ子になるまで取っておくことに(笑)


そして、「別に推薦ってわけじゃないですが、『面白い話ができる人』ってことだと手羽の知る限りこのメンバーの中じゃ彼が一番じゃないでしょうか。皆さんがイメージしてるような純粋で教育テレビ的な美術の話には絶対ならないけど、ムサビらしいマニアックでサブカル視点の話をさせたら絶品だし」と打ち合わせで話し、それはそれで終わったんだけど、後日プレスリリース見たら名前が入ってました(笑)

中野区親善大使のヨシムラヒロムくんです。
PARTNERライターでもあるんで、説明はいりませんよね。
文章からわかるように面白い人なんです。ぜひ実物にあってほしくて(笑)
まさか同じメディアで原稿を書きあう仲になるとは・・・。

ギャラリートークを・・・多分16日(日)の2時からやります。
えーと、時間とゲストは決まったんだっけ?>ヨシムラくん
(ここで確認を取ってみるw)

その他、クリエーターによるうちわ制作実演・販売会だったり、お客さんから好きなクリエイターさんに投票してもらう企画もあります。
観客投票獲得数上位5名になった方たちはなんと伊勢丹新宿店本館5階アートギャラリーでグループ展ができるんです。皆さん投票してね。


あ。株式会社武蔵野美術大学出版局もムサビグッズなどを会場で販売することになりました。
ムサビ日記もきっと売ってるはず・・・きっと・・・。


また。
伊勢丹新宿本店 メンズ館8階にCHALIE VICE〈チャーリーヴァイス〉というお店というかフロアがあります。
ここを説明するのがとっても難しいんだけど・・架空の人物「粋な遊びの達人・チャーリーヴァイス」が世界各地を回って集めた品を友達に紹介する秘密の場所・・・という設定のショップで、小山薫堂さんがテレビ企画で作ったスペースだそうです。

このCHALIE VICEを使って、やはりムサビ×伊勢丹関連企画としてムサビOBOGのユニットminna incの角田真祐子さん・長谷川哲士さんと関口太一(ICHI DESIGN PRODUCTS)によるアーティストグッズを展示販売することになりました。


そうなんです!
新宿伊勢丹の夏はムサビ祭りなんです!!(言い過ぎ)

ぜひ来週末は新宿伊勢丹にお越しください!
いえ、来るだけじゃダメです。作品を買いにきてください!!(ついでにムサビ日記も)


そして真夏のオープンキャンパスもどうぞよろしくお願いいたしMAU・・・。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。