【拝啓 桑澤洋子先生】桑沢2021に行ってきた #桑沢2021

2021年3月1日(月)

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2月28日、手羽は2日連続で渋谷にいました

渋谷といってもNHK前だけど。
ちなみにNHKはNHKホール以外全て建て替える大工事に入るそうで(完成は2036年予定!)、3階建てのプレハブ飯場が空中に浮いててかっこよかった。


で、目的地はNHKではなく、NHKの近くにあるこちらです。
桑沢2021 卒業生作品展|桑沢デザイン研究所

●会期:2021年2月26日(金)~2月28日(日)
●会場:専門学校 桑沢デザイン研究所 渋谷校舎
●事前予約制


天下の桑沢の卒展です。
卒展チェックを専門学校まで広げてしまうと収拾がつかなくなってしまうんですが、桑沢だけはできるだけ毎年見るようにしてます。ま、見に行かないと高橋さんが寂しそうな顔をするからってのもあるけど。

あ、「東京造形大がやってる専門学校が桑沢デザイン研究所」と間違って説明してる人を時々ネットで見るけど、正しくは「学校法人桑沢学園が運営してる学校が、東京造形大学と桑沢デザイン研究所」であり、もっというと桑沢デザイン研究所の方が歴史が長いです。


  • 事前予約制なのでチェックを受けながらの入場

桑沢へ行くのは、
【手羽の卒展旅シリーズ2】視デ選抜卒展「コンタクト展」と桑沢2019も行ってきた
以来だから2年ぶり。
といっても去年は行かなかったのではなく、
「令和元年度 卒業生作品展 桑沢2020」中止について
コロナで中止になってしまったんですよね。

東京造形大学は今年度のリアル卒展は中止し、オンライン開催にしました。
「桑沢みたいな狭いビルでリアル卒展ができて、なんで広い敷地の大学でリアル卒展ができないんだ?」と感じる方もいるかもしれませんが、「大学の卒展終わってすぐに一般入試が始まるからリスク回避」「桑沢卒展は去年中止したから今年はやってあげたい」等いろんな要素を検討した結果と思われます。「ああだからこう」と単純に決められないのが、コロナ対応の難しさだと思います。

これまでタマビ、藝大、東京学芸大と卒展を見てきたけど、一番しっかりとコロナ対策をされてたかも。

完全事前予約制で、1階で体温測定、消毒をし、ワッペンをつけ、

まずエレベータ(5人限定)で8階までのぼり、

階段で下をおりながら、

2階から退場する、大きな一方通行ルートを作ってました。レッドリボン軍マッスルタワー逆バージョンとでもいうか(わかりにくい例え)。
何度も桑沢には来てるけど、2階の出入り口は初めて使いました


  • フリースペースのアクリル板


  • 作品を触る形態の卒展はビニール手袋が必須。いかにそれをスマートに見せるか

換気をするために時々先生が窓を開けてました。これまたいい景色だこと。
一番感動したコロナ対策はファッションショーだけど、それは後でかきます。


まずは会場の様子を見ていきましょ。


  • 浅葉ゼミは元気ですね


  • 卒展限定の注意喚起張り紙もスタイリッシュ


  • 面白い方法だと思ったのはこちら。中に組み立て式のテーブルが入っていて、


  • 階段の横スペースを撮影ブースにするんだそう。サクっとこういうのができるのっていいかも


  • 工房もあった。


  • この部屋の作品はどれも面白かった


  • 本当の飴でできてた。


  • あ、工藤先生だ。2020年から浅葉さんに代わって所長になりました!

相変わらずグラフィックやプロダクトはレベルが高く、特に今年はグラフィック系で好きな作品が多かったです。

で、1階でファッションショーが日に2回行われてたんだけど、
●例年はモデルを他科の学生さんにお願いしてるが、ファッションデザイン生だけでやることにした。(他学生にリスクをかけるわけにはいかない)
●モデルはマスク着用。でもマスク着用を前提に衣装はデザインしてる。
●最低限の練習
●スタッフは最低限の人数にしたので着替えに時間がかかってしまうから、間に映像を流す。
●なのでショーは約70分とちょっと長め。

などのコロナ対策を取られたそう。

ファッションショーって上っ面な対応だけなら「会場のお客さんを減らす」でいいけど、モデルやスタッフのことも含めちゃんとコロナ対応しようと思うと成立させるのはかなり大変。
そこを一つ一つクリアさせながら、いろんな検討を重ねてこのファッションショーが上演できてると思うと、なんか泣けてきました。「学生さんが不憫で泣ける」ではなく、スタッフや学生さんのポジティブな姿勢が。

拝啓 桑澤洋子先生。
桑沢の学生さん達はコロナに負けず頑張ってましたよ。敬具

3月末にファッションショーも含めたオンライン展示が公開されますが、その出来もかなりいいそう。お楽しみに!


あ、「桑沢デザイン研究所のお楽しみ」といえば、4月1日に開園する「渋谷区立北谷公園」

のロゴデザインは、桑沢生を対象としたコンペで最優秀賞に選出された作品です。開園が楽しみ。


以上、

以前、ムサビ短大グラフィックの助手をされてた辻原賢一先生とウン10年ぶりにお会いして、その様子を高橋さんが写真撮ってくれたけど、一枚もシャキっとした写真がなく、「ちゃんとまっすぐ立った写真を送れよ!」と逆ギレした手羽がお送りいたしました。
心筋梗塞でクネクネは治ってなかった。


あ、ムサビ卒展も事前予約制ですが、土日は完全に満席になりました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。