東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2019byModuleX」スタート!

2019年7月30日(火)

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7月29日(月)、市ヶ谷キャンパスで

6日間のムサビ×東工大合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2019 Sponsored by
ModuleX」
が始まりました。
どういうワークショップかはこちらをご覧ください。
【ムサビ3年以上限定・交通費支給】ムサビ×東工大合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2019 by ModuleX」参加者募集!
東工大生は大学院、ムサビ生は3年生以上・専攻学科不問のワークショップです。

まず、手羽からワークショップの趣旨説明。

理工系大学をはじめとしていろんな大学が「デザイン思考」を取り入れてますが、そのプレゼンやパネルをいろいろ見て「フォーマットを教えておしまい」になってるのをいつも感じてました。
また「東工大とムサビが合同で」と聞くと「理工系と美術系の融合により東工大が中を作って、ムサビ生がオサレなガワを作る!」みたいな安っぽいものをイメージされがちですよね。
このワークショップは「お互いの文化・言語・思考の違いを感じながら理工系思考とアート思考とデザイン思考をコミュニケーションでつなぎ、補完しあう」がポイントになっています。

最初の3日間は市ヶ谷キャンパス、残り3日間は東工大大岡山キャンパスと場所を移動し、最終日の土曜日に最終プレゼン。
手羽が嫌いなのが「グループ発表で1人だけしゃべって、あとは後ろでチョコンとみてる」でして、このワークショップでは「必ず全員役割をつけること」を条件にしています。

そのあとはレクチャーに突入。

視覚伝達デザイン学科の古堅先生から「デザイン思考」について。

この日レクチャーでしゃべってもらう教員は古堅先生だけですが、30日(火)にはいつものメンバーの


  • 東工大の野原先生


  • ムサビ油絵学科の袴田先生にしゃべってもらいます。

クリエイティブイノベーション学科の井口先生が後ろで見学してたので振ってみた。

井口先生が2011年にデザイン情報学科と東工大合同のワークショップとしてスタートさせ、それを全学的に位置付け、オールムサビ体制にして私たちが引き継いで今に至ります。
油絵学科の専任教員が担当してたり、油絵や彫刻、プロダクトデザインなどを勉強してる美大生が参加してるのもこのワークショップのポイント。
んで、2011年から始まって年に2回やった年もあるから、実は今年で記念すべき10回目のコンセプト・デザイニングなのです!!わーい!


そして今年はスペシャルゲスト講師に登壇してもらいました。

日本原子力研究開発機構・墨田さんから「科学技術思考」の話。
墨田さん・・・というか墨田くんは(笑)、去年東工大を卒業してて、何を隠そうコンセプト・デザイニング2015に学生時代参加し、それ以降もTAでかかわってた方なのです。

「墨田くんが写ってる写真がないかな」と2015年のデータを探してたら、

墨田くんは映ってないけど最終プレゼンの写真が出てきた。右から3番目は前東工大学長。
しかし、一番後ろでクネっと傾いてる手羽にしか目がいかない・・なんでこんなに傾いてて平気なんだ・・体幹が優れてるってことかな(ポジティブ)

今は廃炉の研究をされてて、検証・検証の繰り返しだそうです。
ムサビ生からすれば「本当にそういう研究をしてる人がいるんだなあ・・」だけど、逆に東工大生からすれば「彫刻を勉強して将来どうするの?」と思ってるかもしれませんね。

そして、今回スポンサーについていただいたライティングデザインのプロフェッショナル企業である株式会社モデュレックス様から活動説明をしていただきました。


ここからアイスブレイク。
コミュニケーション主体の混合グループワークショップだから早く仲良くなってもらわないといけない。アイスブレイクも例年手羽が担当しています。
今年は「他己紹介」をやってもらいました。ムサビや東工大スタッフ、モデュレックスさんのムサビOBにも入ってもらいコンビで他己紹介。


  • 初めてやってみたけど予想以上に盛り上がった


  • うちのスタッフが入ると就活相談してるみたいだけど(笑)

さて、今年のお題を発表しましょう。

この手のワークショップだと通常は「●●で社会問題を解決しなさい」なお題になると思いますが、「コミュニケーション」「発想の展開・飛躍」が起きやすいように、あえてフワフワしたお題を出すようにしています。
ここ数年のお題をピックアップすると「想いが伝わるラブレター」「オトナとコドモ」「くりかえす」「ながいもの」「恋」「鏡」等々。お題は「テーマ」というより「きっかけ」「モチーフ」にニュアンスが近いかな。

で今年は・・

「右 左」です!(ドーン)

さすがこのワークショップをずっと見てきた墨田くんが「右と左の間の微妙なスペースがポイントですね」と見事な指摘をしてくれた。
そう、「左右」でもないし「右と左」でもないんです。
それ以上の説明は不要ですな。


  • 社会連携チームAB沢さんからビシと業務連絡をしたら、

ようやくブレストのスタート。ここからが本番。


  • Aグループ


  • Bグループ


  • Cグループ


  • Dグループはおやつのバナナを食べながら


  • Eグループは「右回り・左回り」を実際にやってた。裸足(笑)

そうそう。
今回新しい武器を導入したんです。

テーブルの白いシートは別に汚れ防止用ではなく、静電気で机や壁に張り付くホワイドボートシートなんですよ。

去年の日立さんとの合同ワークショップで日立さんがこのホワイトボードシートを使ってて「便利だなあ・・」とこっそりチェックしてたの。でも商品名がわからなかったから数日前に日立・丸山さんに聞いてすぐに発注した、と(笑)

ただ・・・ホワイトボードマーカーを準備し忘れて・・てへ。今日用意します。


ブレストが始まっちゃうと教員やスタッフは机間巡視する以外はやることがなく、情報共有という名の談笑タイム。


  • 袴田さんと古堅さんと墨田くん


  • 野原先生に市ヶ谷のおいしい店を教える手羽。先週行ったばかりのトーキョーポークを


  • トリミングしてないのに手羽の傾いてる肩だけ見切れてる。なんでこんなに傾いてるんだろ・・

学生さんには様々なコミュニケーション方法を使うように指示しています。
文字・言語だけじゃなく、さっきの「実際に動いてみる」もそうだし、イラストや図もそうですね。


  • なんか難しいことやってるな・・

手羽が「右 左」と聞いて真っ先に思いつくのが2つあって、一つは学生さんも思いついた2700のこちらです。

もう一つは明日書きます。
少しだけ補足するならば、例えば「右利き 左利き」にたどりついて「左利きに便利な道具を作る」「左利きの気持ちになれる道具」みたいなところで終わったら、通常課題レベル。
そこから更に頑張って連想ゲームをしてほしいなあ、と思ってます。

そして、更にコミュニケーションを広げるためにムサビ生にはポートフォリオを持ってきてもらってたんです。


  • ただ今どきはファイルじゃなくiPadなんですね。

濃いコミュニケーションをスタートするには、まずは「自分が何者か?」「どういうことに興味を持ってるか」「どういう表現ができるか」を他者に知ってもらうのが大事。いろんな道具を使って自分や自分の考えを伝えるべき。


そして更に更に文字やイラスト、写真だけではなく、

紙粘土も用意しました。
簡単に立体のプロトタイプが作れるのが紙粘土で、便利と思われる道具はなんでも使っちゃえ。

・・・てか、和式便所!?完全に手遊びじゃん(笑)
でも、手遊びから何か生まれることもあるから全然悪いことじゃないし、形から考えるのもひとつのアプローチ。うん、こういうの大事。
「・・和式便所ではなくスリッパです」と後で指摘されたけど。

おっと、中締めの19時を過ぎたので、両大学に分かれてそれぞれの学生さんに業務連絡。


  • AB沢さんからビシッと説明


  • こうやって比べるとムサビと東工大の男女比の違いがわかりますね

というわけで初日は終了。

徐々に時間が足りなくなっていくはずだから、体調・体力・スケジュール管理をしっかりやりながら最終日までみんなで頑張っていきまっしょ!

以上、これだけの人数の他大学や新学科以外の学生さん、スタッフが参加する連続ワークショップは市ヶ谷キャンパス開設以来初めてな手羽がお送りいたしました。
いろいろ私たちも試しながらやってまして、東工大さんにはいろいろご迷惑おかけするかもしれませんが、どうぞご了承くださいませ・・。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。