僕らがフリーペーパーを作る理由【出版団体ENJI】

早稲田大学の公認サークルとして活動している「出版団体ENJI」。「ファッションデワセダヲカエル」ことを目的として、年に3回フリーペーパー『ENJI』を発刊しています。今回、ENJIの9代目代表の宮越悠哉さんに、フリーペーパーへの想いについて語っていただきました。果たして、ファッションで早稲田は変わったのでしょうか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ーそもそも、『ENJI』とは?

SFF:まず、ENJIについて教えていただけますか?

宮越さん:ENJIは、早稲田大学に所属するフリーペーパー制作を行うサークルで、モデルマネジメント、編集、撮影、広報、渉外の5つの局から成り立っています。モデルも含め、全て早稲田大学に所属する人によって、運営されています。「ファッションデワセダヲカエル」ことを目的として、フリーペーパーを作っている団体です。



ー「ファッションデワセダヲカエル」ということ

SFF:「ファッションデワセダヲカエル」……、なんだか壮大ですね。

宮越さん:正直「ファッションデワセダヲカエル」っていうのは、“俺たちが世界を変えてやるぜ”って言っているのと同じくらい漠然とした目的だと思うんですよ。でも、僕たちがやっていることの延長線上にあるものじゃないかと思っていて。どちらかというと、「ファッションデワセダヲカエル」という目的に向かっている、というよりも、ENJIに所属している個人個人の思いが重なり合う部分に、「ファッションデワセダヲカエル」があると思うんです。


SFF:というと?

宮越さん:僕がENJIの代表になってやろうとしたことは、ENJIという団体を、各々が好きなことができる、ある意味自由な団体にすることなんです。それは、各々が好きなことを存分にできる環境こそが「ファッションデワセダヲカエル」ことに繋がると思ったからで。あと、純粋に楽しい場所にしようと思っています。大学生って、意外と忙しいじゃないですか。授業もあって、バイトもあって、サークルもあって。みんな生活リズムも違うし。僕は、それでいいと思うんです。サークルが一番である必要はなくて。僕たちはあくまでサークルとして活動しているからこそ、友達付き合いやコミュニケーションの延長として、楽しい場所、ENJIがあってほしいと思っていました。何が言いたいかっていうと、色々な人の「好き」が重なり合って、結果的に「ファッションデワセダヲカエル」ための『ENJI』が成立しています。



SFF:どうしてその場が、「フリーペーパー」だったんですか?

宮越さん:僕の場合、単純に友達と何かを作ることが楽しかったからですね(笑)。友達と一つの満足いくものを作り上げる、遊びの延長みたいな感覚でやっています。フリーペーパーが商業用の雑誌と異なる点って、好きなことを詰め込めるところだと思うんですよね。必ずしも、大衆が飛びつくような情報を浅く広く流布する必要がない。ENJIのターゲットも、必ずしも大衆ではないんです。好きなものに出会ったときって、思わずそれを人に教えたくなるじゃないですか。僕はそういう情報の広がり方が好きで。ENJIを通して、そういう発信の仕方ができていると思います。フリーペーパーって、好きなことを詰め込む場には最高だと思います。


SFF:そのフリーペーパーを学生が作る意義って、どんなところに感じますか?

宮越さん:情報って、自分から遠ければ遠いほど、つまらなくなってしまうと思うんですよね。例えば、急に政治の話を始めたとして、自分の生活とは離れすぎているせいで、興味をもちにくい。一番面白い情報って、「誰々が付き合った」とか、そういう身近な情報だと思うんです。でも、それらの身近な情報に目を向けることって、遠いものに対する自分の目線見たいなものを持つ事に繋がると思うんです。僕たちの団体は学生がターゲットなので、同じ距離感、時代感で、親近感の湧く情報を提供することができていること、それこそが学生が作る意義だと感じています。

ーそんな『ENJI』がファッションショーを

SFF:ファッションショーをするそうですが、なぜフリーペーパーを制作する団体がファッションショーを行うのでしょうか。

宮越さん:それ、よく言われるし、毎年議論になるんですよね。今年は、最初はやらない方針でいこうってなってたんですよ。でも今回は、既存のファッションショーっていう感覚を無視して、雑誌の再解釈をする場にしようってなって。今まで自分たちが「雑誌」っていう媒体で作り上げてきたものを、「ショー」っていう別の枠組みでやってみることにしましたんです。雑誌が遊びの延長ってさっき言ったんですけど、ショーも同じ感じで。今のENJIの表現の場として、今年もショーをします。




SFF:最後になりますが、何か言い残したことはありますか?

宮越さん:ぜひショーを見にきてほしいです!僕たちが作ってきたENJIを、再解釈する場になっています。ちなみにENJIは早稲田大学内で配布したり、早稲田近辺のカフェや本屋に設置しています。ぜひ手に取ってみてください。



【ファッションショー詳細】
Re-creation vol.2
日時:2019年6月23日(日)
第1回 開場 16:00 開演 16:30
第2回 開場 18:00 開演 18:30(満席)
場所:レンタルスタジオ in the house
(東京都新宿区高田馬場1-1-13-B1F)
※大隈講堂での開催ではございませんので、ご注意ください。
入場無料、予約制、会場内は土足厳禁となります。

ご予約は以下URLから
http://www.enji-wu.com/?p=14229
※尚、入場につきましてはご予約の上、in the house のInstagramアカウント(@inthehouseinc)のフォローが条件となります。

------------------------------------------------------------


出版団体ENJI(@enji_wu
2009年10月、「ファッションデワセダヲカエル」をコンセプトに発足。フリーペーパーやブログにおける定期的な情報発信を通し、「早大生のファッションに対する意識の改革」及び「早稲田のファッション街化」の実現を目指す。
年3回のフリーペーパー発行を主とし、不定期でファッションショーや写真展などのイベントも企画する。
HP:http://www.enji-wu.com/


------------------------------------------------------------

文章:SFF広報部 久保田寛大 (@t0m0x0
写真:SFF広報部 渡邊瑛人 (@akito_photo.jp
Student Freepaper Forum 2019 (@sff2019.event

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

GROUP WRITER

SFF2019 / SFF2019

SFF=Student Freepaper Forumとは、全国から集まった学生フリーペーパーを手に取り、その制作団体と直接交流することができる年に一度の祭典です。本やフリーペーパーが好きな方、学生の熱気に触れたい方、ぜひSFF2019にお越しくださいませ。