【ビビビットくる作品】千葉大デザイン学科卒展「意匠展2019」と3331 ART FAIR 2019に行ってきた

2019年3月11日(月)

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3月10日(日)、あかりちゃんと一緒に東京デザインセンターへ。

千葉大学工学部デザイン学科卒業研究・制作展「意匠展2019」を見てきました。
できるだけこの千葉大の意匠展は見に行くようにしてます。

というのも、企業のデザイン部長はちょっと前までは藝大ムサタマ卒で占めてたんだけど、最近は千葉大工学部出身の方がかなり増えてきてて、イヤーな存在になってるんですよ(笑)
工学部デザイン工学科意匠系が工学部デザイン学科に名称変更したのが2008年で、「千葉大がデザインに本格的に乗り出してきやがった!」と当時は美大内が戦々恐々としたけど、歴史的には1914年東京高等工業学校が起源にあるので、ムサタマなんかよりも歴史は古かったりします。

千葉大学工学部デザイン学科は4年次からコミュニケーションデザイン研究室、人間情報科学研究室、デザイン心理学研究室材料計画研究室、意匠形態学研究室、人間生活工学研究室、デザイン文化計画研究室、コンテクスチュアルデザイン研究室等々13の研究室に分かれる仕組み。
展示を見ると正直タマグラや視デ、プロダクトの方がアウトプットが全然上だと思うけど、「幅広くしっかり研究されてるなあ。そりゃ企業が採用したくなるわな」という印象を受けます。
例えば「医療と芸術の融合」だと、美大ならアート作品を壁に展示するか、車いす・義足・介護ロボットのプロダクトデザインか病院のサインか、福祉サービス提案・・ぐらいだけど、千葉大は理工系ってこともあり、かなり具体的な研究・検証作品があって、「ああ。こういうのは美大卒展ではあまり見ないなあ・・」と。
「社会を幸せにしたい人」はムサビやタマビ、「社会の役に立ちたい人」は千葉大・・の違いなのかもしれない。


その足でアーツ千代田 3331へ。

3331に来るのは1年ぶりかな。去年もあかりちゃんと来たっけ。

目的はもちろん3331 ART FAIR 2019です。


  • 入り口のこれも作品


  • 1階はマルシェになってた

では展示を見ていきましょう。


  • メインギャラリー

子供とか「現代美術ってなんかよくわからん」という人を楽しませる方法として、「キャプションの秘密」を教えるのが手っ取り早いです。
「キャプションの金額に赤いシールが貼ってあるのは買い手が見つかった作品」と、美術業界の人間ならだれもが知ってる話ではあるんですが、これ意外と知らない人が多く。
あかりちゃんも「このヒビノカツヒコって人の段ボールの作品が200万円だって!!」と興奮してた。

ただ、作品をちゃんと見ずにキャプションだけ見るようになる可能性もあるけど・・。

メイン会場を出て、体育館エリアに行きますかね。


  • あ。去年はここフェアトレードカフェだった気がするけど変わったのね


  • 今回3331で展示されてる作品で一番すごいと思ったのはこの作品かも

2階の体育館エリア。
ここは国内・アジアのギャラリーや大学・美術団体が集結したブース形式の会場となってます。


  • 元体育館だけあって天井にはバスケットゴールが残ってたり


  • 「昔はここで卒業式とかやってたんだなあ」と


  • イベントも行われます


  • こちらはムサビブース


  • 愛知県芸


  • 東北芸術工科大学ブース


  • あかりちゃんはこの東北芸工のぬいぐるみの作品に興味津々

あ。ネットで話題になった藝大の卒業制作だ。販売&リースしてる・・。


次は教室フロア。
企業や大学などが入ってて、


  • こちらはPepper アトリエ。大量のペッパーくんが寝てる様子はとても怖い


  • 廊下のペッパーくんがフォーチュンクッキーを踊ってくれた。でも怖い・・

このシェアオフィスの中を一度見てみたいんですよね。。


  • 以前からある京都工芸繊維さんのギャラリー


  • ご存知アキバタマビ21

ちなみにアキバタマビはタマビ卒業生限定、ムサビのギャラリーαMは大学関係なく若手作家紹介、という違いがあります。


  • 日比野さんの部屋

1年前とずいぶん入居してる団体が変わってるもんだなあ・・。


次に屋上へ。


  • よく見るとバスケットゴールを4つくっつけてる

そこから地下1階へ。


  • 「TOKYO BOOK PARK × 3331」という古本フェアやってた


  • 昔のBT。懐かしいなあ。お金があったら古いBTを全部買いあさるんだけどなあ


  • 段ボールアーティストの島津冬樹さんが段ボールから財布を作ろうというワークショップやってました

島津さんの作品&ワークショップは以前あかりちゃんと国立新美術館で見たことがあって、「この人、頑張ってるね」とあかりちゃんが褒めてた(笑)


さて、これからの3331ですが、

多摩美術大学プロダクトデザイン 専攻卒業制作・修士制作展
●会期:2019年3月15日(金)~17日(日)
●時間:11:00-20:00*最終日17:00まで
●会場:1F メインギャラリー、1F コミュニティスペース、1F 104、BF B105

があって、そのあとは、

ポートフォリオサービスViViViTを運営する株式会社ビビビットが主催で、新潟・金沢・九州等々全国の学生デザイナーによる合同作品展「ビビビット展」が開催されます。
会場は京都/東京の2拠点開催で、京都会場は2月22〜24日にギャラリーマロニエで既に行われていて、東京会場が3月28〜30日にこのアーツ千代田3331で開催されます。応募作品は約200点!
ぜひ!!

3331って「現代アート系展示会場」というイメージがあったけど、随分デザイン寄りの展覧会もやるようになりましたね。


以上、あかりちゃんも4月から中学生だから一緒に行動してくれるのはこれが最後だろうなあ、としんみりしちゃう手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。