【初人間ドック】医療×デザインを考える

2019年3月9日(土)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

タマビのプロジェクトが、国際的に権威のあるデザインアワード「iF DESIGN AWARD2019」のヘルスケア分野、サービスデザイン/UXカテゴリーで受賞しました。
【NEC】「iF DESIGN AWARD 2019」を受賞 ~KNIグループ、多摩美術大学、相武企業などとの共創PJ「The Hachioji Model “Sustainable Healthcare Ecosystem”」~ [日本電気株式会社]

サスティナブルな新しい医療サービスモデルの提案で、グッドデザイン賞2018も受賞されています。

以前から「医療×デザイン&アート」は注目されてたテーマで、タマビは昭和大学病院と包括協定を結んでいるし、武蔵野美術大学も2009年から「病院の待合室で不安な気持ちでいる人にデザインは何ができるだろう?」という考えのもと、徳島大学病院と基礎デザイン学科が協力してホスピタルギャラリーbeをオープンしたり、視覚伝達デザイン学科が多摩北部医療センターと産学連携をやってたり、女子美術大学はヒーリング表現領域を開設してたりします。女子美のヒーリングは受験生確保に苦戦してるけど「もっと注目されてもいいはずなんだけどなあ。もう少しデザイン要素を入れた方がいいのかなあ」と昔から思ってて。

で、最近特にこの分野が熱くなってて、先日紹介した
「デザイン×医療」ワークショップ開催!デザインの力で課題にチャレンジ!「Adobe DESIGN JIMOTO」

は、東京医科歯科大医学部の学生さんが中心の学生団体「Colonb's」とアドビさんの共同事業です。
上記記事にColonb'sがどういう団体か全然書かれてないのが気になるけど、Colonb'sにはタマビの学生さんもメンバーに入ってて、学生さん企画でこういう企画が生まれ、成立する時代ってことがなによりすごいと思ってます。

・・・と、このまま「医療×デザインにおける美大の可能性。デザインで医療のイノベーションが起こせる!」みたいな話にもっていきたいところですが、かなり下世話な話に突入します(笑)


昨日、人生初の人間ドックに行きまして。
年齢的にかなり遅いです。怖いのが半分、「学校で毎年健康診断受けてるからいいや」という気持ち半分で今まで避けてて。でも最近ほんの少し・・ほんの少しですが太ってきたこともあり、奥さんが無理やり人間ドックの予約を入れちゃったので、仕方なく休みを取って朝から行ってきました。

結論を先に書くと「行ってよかった」というか、思ってたよりも怖くなかった(笑)
一番恐れていたのが内視鏡検査です。これも人生初。
「検査鏡は昔より細くなった」とみんな言うけど、実物見ると十分太いんすよ。あれで細くなったって昔はどんだけ太かったんだって話で、あんな太い管がのどを通るわけないやん。鼻からやるやつは楽だと聞いたことあるけど、この病院はオーソドックスな口からパターン。
しかも検査室の横で待機してたら、中から嗚咽というか「おえええええ」という苦しそうな声が聞こえてくるんですよ。「なにこれ拷問してんの?それとも何か産もうとしてる?」ってくらいのおじさまの苦しそうな声。「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣きながら検査着のまま病院から脱走したい気持ち全開。

でも「今回初めてで、とっても不安なんです」と最初の問診で伝えたら、麻酔を打ってもらうことになり、寝てたら検査が終わってた。お医者さんと画面見ながら「ここに何かありますねー」的なやり取りを体験できなかったのは残念だけど、楽が一番っす。
「てか麻酔があるってことは、お医者さんもかなりつらいことを把握してるってことじゃ」と思ったりもしたけど、楽だったからいいです。


で、今回思ったんですけど、健康診断時もそうですが「家での検便の採取」ってもう少しどうにかならんもんか、と。

検尿キットは以前よりずいぶんスタイリッシュになりましたよね。
昔は紙コップに尿を取って、それを弁当についてくる醤油入れみたいなスポイトで吸い取る・・みたいな形式だったけど、最近はこういうタイプがほとんど。「ずいぶんバージョンアップされてるなあ」と感じます。

検便キットも今はこういうタイプに進化し、以前に比べると確かにスタイリッシュにはなってはいます。
ただ、なってはいるけど、どうしても半ケツの状態で便器に向かって採取してる姿ってスタイリッシュじゃない。

「時代は医療×デザインだ!」「デザイン経営だ!」「インクルーシブにクリエイティブにイノベーション!」と言ってるけど、全身黒ファッションの原研哉も佐藤可士和も田川欣哉もあの時だけは半ケツで便器に向かってるわけで。
あの気持ちが暗ーくなる、とても人に見せられない様子をデザインの力でなんとかしとくべきなんじゃないか、「デザインの力で医療の問題を解決」で最初にやることはまずはそこじゃないかと。


それと今回オプションで肺がん検査も入れたんです。喫煙者なもんでやはり気になる部分でもあり。
すると自宅にビーカーみたいなものが送られてきて「3日分のタンを集めろ」と指示が。
でも、そう面と向かって言われるとタンの出し方がわからない。
病気の時はともかく、もともとそんなにタンが出る方じゃないんで、考えれば考えるほど出ない。眠れない時に「あれ。寝る時ってどうやって寝てたんだっけ?寝てる時は目ってどの位置に置いてたっけ?」と考えちゃう負ループに入るアレ。
これもデザインの力で・・・なんでもかんでもデザインに頼りすぎ・・・デザインが広義になりましたな(意味不明)

学生さんだと病院に行くことも検査を受ける機会も少ないから、よく言えば「全く新しい視点で考えられる」メリットはあるけど、実際に医療で困るシーンは大人の方が経験値が高いわけで、「美大で医療をデザインする」はメンターとして大人がいかにかかわるかがポイントなのかもしれません。
免許を持ってない人が「車をデザインする」も近いかな。


てなわけで、気合入りすぎて予定時間よりもかなり早く病院についてしまい、待ち時間中に作った歌をここに残しておきます。

人間ドックの唄
作詞/手羽イチロウ

(1番)
人間ドック 人間ドック
今日は本気の人間ドック(ウェイ)
朝から何も食べられない
だって異物が写っちゃう(ギョ)

(2番)
人間ドック 人間ドック
緊張しまくり人間ドック(ウェイ)
マンモグラフィーで
マンモスうれピーをイメージしちゃう世代(かなピー)

(3番)
人間ドック 人間ドック
人生初の人間ドック(ウェイ)
ドッグじゃなくてドックだよ
人間ドッグじゃ怖すぎる(ワン!)

(叫び)
ドッグじゃなくてドックなんだ!
ビッグカメラじゃなくてビックカメラなんだ!
アボガドじゃなくてアボカドなんだ!
ジャンバーじゃなくてジャンパーなんだ!
キャノンじゃなくてキヤノンなんだ!
ティーバックじゃなくてティーバッグなんだあああ!

お前も人間ドッグにしてやろうかあ!グワハハハハハハ(デーモン閣下の声で)

(4番)
人間ドック 人間ドック
今日は特別スペシャルデイ(ウェイ)
1年1度のチャンス
人間ドックキッス(チュ)

(5番)
人間ドック 人間ドック
ドッグじゃなくてドックだよ(ウェイ)
コミニュケーションの
シュミレーションをしよう(それも間違い)

(叫び)
ドッグじゃなくてドックなんだ!
ビックサイトじゃなくてビッグサイトなんだ!
バトミントンじゃなくてバドミントンなんだ!
富士フィルムじゃなくて富士フイルムなんだ!
ティーバックじゃなくてティーバッグなんだあああ!

お前も人間ドッグにしてやろうかあ!グワハハハハハハ(デーモン閣下の声で)

(6番)
人間ドック 人間ドック
みんなで本気の人間ドック(ウェイ)
絶対ドックが終わったら
とんこつラーメン食ってやる(半熟玉子トッピングで)


人間ドック 人間ドック 年がら年中人間ドック
人間ドック 人間ドック 波乱万丈 人間ドック
人間ドック 人間ドック 365日人間ドック
人間ドック 人間ドック とっても大好き人間ドック
(*繰り返す)


メロディは米津玄師に作ってもらいたい。そのためにウェイを入れときました。

こんなのを作るくらいテンションが高かった初人間ドック。
また一つ大人の階段をのぼった。


以上、

人間ドックを頑張った自分へのご褒美として、「隔週刊 ザ・マジック」を買ってしまった手羽がお送りいたしました。
メイガスさんはムサビ油絵卒なのです。
No.26 MAGUS[マジシャン]|msb! 武蔵野美術大学校友会
この時に「ある外資系の出版社からMAGUSさん監修のマガジンが出版される」と話してたのがこれだったんですね。

メイガスさんも人間ドックのために半ケツで便器向かってるかと思ったら、早くなんとかしなくちゃと思うよね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。