そうだ。卒展旅に出よう。
というわけで、これまでの話はこちら。
■(未来の学校祭と)五美大展に行ってきた
■視デ選抜卒展「コンタクト展」と桑沢2019も行ってきた
2019年2月23日(土)午前9時。
手羽は名古屋駅にいました。
そういえばこの駅前のモニュメントが撤去されるそうですね。
■JR名古屋駅前のオブジェ「飛翔」、撤去へ-名駅の”ツノ”、駅前整備で | 都市商業研究所
そのままレンタカーして向かった先は、
岐阜県大垣にあるソフトピアジャパンです。
背の高いビルがソフトピアジャパンセンタービル本館で、設計は黒川紀章さん。
ソフトピアジャパンとは1996年にできた中部圏の一大IT拠点で、総面積12.7ヘクタールに産業、教育、福祉、ITベンチャー企業等あらゆる分野が集積され150社以上2,000人超が働いている工業団地ならぬ先進情報団地の総称です。
では、ソフトピアジャパンセンタービルへ。
んで、なぜソフトピアジャパンにやってきたかというと、
IAMAS 2019 情報科学芸術大学院大学 第17期生修了研究発表会 プロジェクト研究発表会を見に来たのです!
情報科学芸術大学院大学(Institute of Advanced Media Arts and Sciences)、略してIAMAS(イアマス)について簡単に紹介を。
1996年に開学した専修学校「岐阜県立国際情報芸術科学アカデミー」を起源とし、2001年に生まれた大学院大学で2014年にこのソフトピアジャパン地区に移転しています。
「芸術と科学の融合」が建学の理念の通り、メディアアート教育の先駆けとなる教育研究機関で、まだできて20年ぐらいだけどクワクボリョウタさん、真鍋大度さんなど著名な卒業生をたくさん輩出されてますね。通称と書きましたが「情報科学芸術大学院大学」とフルネームで呼ぶ人はあまりいないんじゃないかしら。普段手羽も「イアマス」です。
純粋な「美大」ではないのだけど、メディアアートといえばIAMASで、手羽が昔から気になってる学校だから一度行ってみたかったの。
では、IAMAS2019を見ていきましょう。
さすが完成度が高いし、いいもの見たって感じなんだけど、手羽が誤解してる部分がありました。
やっぱりIAMASといえばメディアアートで、砂嵐が流れるモニターがいっぱい転がってる作品とか、VRゴーグルつけた学生さんがカップラーメン食べながらそのへん歩いてるイメージなんだけど(すごいメディアアートのイメージ)、意外とメディアアート作品が少なかったんですよ。
ソーシャルデザインやコミュニティデザイン系が予想以上に多かった。
こちらも岐阜県本巣市旧根尾村で地域住民と交流しながら持続可能で自立的な社会について探求するプロジェクト。サスティナブルデザインや地域デザイン。
帰ってから調べたら、2017年にラフォーレミュージアム原宿で開催されたIAMAS20周年記念展「Calculated Imagination IAMASが発信するメディアアート」の三輪眞弘先生の寄稿文にこう書かれてました。
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お金をかけて最新テクノロジーの「魔術」を誇示するような作品はずっと減り、「メディアアート」はその言葉の定着と共に廉価で多義的、そして「内省的」なものになったと思う。そしてそれこそが、IAMASが創設以来、挑み続けてきた「メディアアート」のビジョンでもあった。つまり、既存の現代美術やコンピュータ音楽の亜流や拡張ではない、人間の「生きる技法」としての新しい「芸術」を「メディアアート」という名のもとに再定義することである。
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すべてを語ってますね。もっとチェックしてないとダメだな・・・。
平成22年度に開設された産業文化研究センター(Research Center for Industrial Culture、通称RCIC)は、IAMASが生み出す情報科学技術と地域文化研究の成果を広く産業界と連携することにより深化させたり、地域貢献促進を実現したりする大学の附置機関。
こうやってみると、IAMASってすんごくムサビ新大学院や新学部と領域がかぶってる。行ってみないとわからないもんだなあ。
以上、「またIAMASには来る気がする・・」と思いながら次の目的地である
名古屋芸術大学へ車を進める手羽がお送りいたしました。
続くっ!!
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。