【オーキャンは罰ゲームじゃない】8/18.19はムサビ真夏のオープンキャンパス!!

2018年8月16日(木)

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レポートネタばかりやってて、完全にこれをちゃんと宣伝するのをすっかり忘れてた・・・まさかの2日前告知です・・・。
あ、タイトルに書いた「オープンキャンパス(オーキャン)は罰ゲームじゃない」の解説は最後に。


この土日、つまり8月18日(土)、19日(日)のムサビはいよいよこちらですっ!!

真夏のオープンキャンパス2018「ムサビを知る!」-I know that I know nothing-

●日時 :2018年8月18日(土)・19日(日)両日10:00-16:00*開場9:30
●会場:武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス
ムサビへのアクセスはこちら
*予約不要・入退場自由

*お車でのご来場はお控えください
立川からのルートもできたので、神奈川方面の方も来やすくなったはず。


6月のオープンキャンパスは、近隣住民や子供も対象とした「美大ってこんなことやってるんっすよ」「美術って楽しいよね」を体験してもらうためのイベントで、学内全体を使ったお祭り状態で開催しています。

でも、8月は美大・ムサビ受験を考えてる人、美大初心者、または迷ってる人を対象としたムサビを知ってもらう、知らないことに気が付いてもらうためのイベントと位置付けていて、個別の進学相談、入試合格作品展示に加え、学科別の模擬授業、入学試験全体説明会、保護者向けガイダンスなどを中心とし・・・ぶっちゃけ進学相談会です(笑)
なので、6月のムサビオーキャンや7月に開催された他美大さんのオーキャンをご覧になった方からすると地味で拍子抜けするかもしれません。だから6月に来てとあれほど・・。


ポイントを4つ紹介します。

1.無料バスも学食無料もないオープンキャンパス

構内は自由に見学できますが、解放してるのは12号館地下展示室がメイン会場で、あとは講義室と美術館と食堂、一部の工房と演習室ぐらい。
他美大さんのように無料バスも走ってないし、無料学食チケットも配ってないし、縁もゆかりもない著名人の講演会もありません。名前書いたら自動的に受験申込になってたりも、オーキャンに参加すると受験料が安くなったりもしません。

こちらのイベント一覧をご覧ください。
学科・受験説明もありますが、模擬授業が多くを占めてるのがわかります。
美大に対する大きな誤解が一つあって、それは「美大と言えども大学」ってこと。美大って1日中絵だけ描いている印象がありますが一応大学なんです(笑)
哲学や英語等普通の教養科目・座学も普通にあり、「美術だけ学ぶ大学」ではなく「普通の大学の授業にプラス美術・デザインの実技や思考を学ばないといけない大学」と考えた方がいいです。特にムサビは。
「座って聞くだけってなんか苦手」ってのは気持ちとしてはわかるけど、少なくとも1,2年生の授業の半分は座学なわけで。
 

2.真夏のオープンキャンパスの特徴


  • 昨年の様子。油絵学科は常に行列ができてました

6月オーキャンと8月オーキャンとの最大の違いは、「全学科の入試合格作品と教授がひとつの会場にそろうこと」です。
6月オープンキャンパスは各学科独自に動くシステムですが、真夏のオープンキャンパスは12号館地下展示室に全学科の入試合格参考作品と教授がそろい、個別相談などを行います。
つまり「6月よりも他学科との比較が楽」ってことを表します。
ちなみにこれだけの量の「一般入試実技合格作品」を並べるのは東京の美大以外ではかなり厳しくなってきています。「レベル的に」というのもそうだけど、「ほとんどが推薦・AO入試になっちゃった」てのが大きく。

当日参加する教員のラインナップはこちらです。


  • ※教員は、予告なく変更する場合がございますので、ご了承ください。

ムサビとしても「全学科の教員がイベントでひとつのスペースにそろう」のはこの8月オーキャンだけで、あとは卒業式・入学式ぐらいかな(笑)

それと8月のオーキャンでは「学科試験対策」も対応してるのが6月との違いですね。個別相談コーナーには国語や英語の教員も2日間ともスタンバってるので、学科試験のことも聞いちゃいましょ!


3.作品を見てもらう時の2つのコツ


  • 去年の様子。原先生は今年はお休み。

「教授への個別相談」といっても、堅苦しく考える必要はありません。こんな雰囲気でやってますから。「相談したいことがわからない」も立派な相談です。

あ、せっかくなんで最近描いたものがあったら持参して、先生に見てもらいましょ。
ただ、教授に作品を見てもらう時のポイントは2つあります。
(1)「自信のある作品を一つ」ではなく「最近の作品を数点」持ってくる。
(2)現物

です。

「たまたまうまくできた作品を先生に見てもらって褒めてもらう」のもこのタイミングでは自信をつけるために必要なことではあるんだけど、それだと「ふーん、いいんじゃない?」で終わってしまう可能性が高いです。「受験へのアドバイス」が必要であれば、自信がなくても最近描いたものを数点持ってきて見てもらった方がいいです。

というのも、デッサン等実技の訓練をしたことがある人ならわかると思いますが、「必ず誰もが通るいくつかのステップ・ステージ」があります。デッサン描きだして1,2枚の人と10枚以上描いてる人とでは「見えてるものが違う」のでアドバイス内容も当然変わるんです。
最近の絵を数点見ることで「今その人はどのステップ・ステージにいるか。何を理解してるか。どこで停滞してるか」がわかり、「ピッチアップしないといけない」「今は誰もが通る停滞期だから心配いらない」「順調に進んでる」「そろそろジャンプアップする時期に入ってる」「こういうクセがあるから修正した方がいい」とかアドバイスがしやすくなるんです。1点だけじゃこれが言えなくて。
「最近の」と書きましたが、手羽だったら4月、6月、8月ぐらいに描いたものを数点ずつ持ってきてもらった方が「あ。この人は今この段階にいて、ここまで『見えてる』んだな」とペースに合わせたアドバイスがしやすいです。

そして最近はiPhoneで撮ったものを見せてくれることが多いんだけど、これだと細かいタッチとかが全然わからないんですよね・・美大受験生なら実物と画像との違いをわかってもらいたいところ。
荷物になるのはわかってて言いますが、本気でアドバイスが欲しい方はデッサンや平面構成の現物、せめて大きな写真を持ってきましょ。絶対にその方がいいです。


4.今年の目玉
「これは見といた方がいいってのはありますか?」と聞かれたら「全部です」と答えないといろんな人に怒られるんだけど、今年はやっぱり何と言われようが、2019年開設のクリエイティブイノベーション学科ですね(きっぱり)。
個別相談や全体ガイダンス以外にワークショップもやります。


  • 6月オープンキャンパスの様子

クリエイティブイノベーションキャラバン at 鷹の台
●日時:8月18日、19日ともに14:30-15:30
●会場:2号館 2F204
クリエイティブイノベーション学科が目指すものの一端が体験できるワークショップです。先着順に20名程度参加頂けます。希望者は開始時刻に会場に来てください。


ムサビ・・というか美大の命運を背負ってる学科なので。
ちなみに入試の詳細などまだ全部決めてない時期に某画塾さんが「クリエイティブイノベーション学科の入試にもばっちり対応!」とSNSで書いてて、「え。まだ全部決めてないのになぜそれが言えるの?逆に教えて!」と思ったりもしましたが。
新学科といえば、現在新宿駅にもドーンと告知が出ているのでご覧になった方も多いのでは?


  • 手羽は行けなかったので、日本デザイン振興会の人に撮ってもらいました(笑)

皆さん立ち止まってみてたそうで、こんな感じで紹介してくれた方もいらっしゃいます。




ちなみに9月以降に新学科の説明会をデザイン・ラウンジや三鷹ルームで開催する予定です。詳細はオーキャンで発表。


ワークショップは新学科以外にも

石に描く“リトグラフ”制作風景公開
●日時:8月18日、19日ともに終日
●会場:6号館 1F 石版工房
*見学希望者は12号館地下の版画専攻相談コーナーへ

こちらは見学のみですが、版画でもやってます。

また、新学部ということであれば、冒頭に書いたことともつながる
混ぜるとどうなる?教養文化×映像~美術・デザインと宇宙~
●日時:8月19日 14:25-15:25
●会場:7号館 4F 401

新学部に引っ越しする映像学科の三浦均先生と教養文化研究室・宮原ひろ子先生によるトークショー。
宮原先生は
江戸時代の日記から、太陽の自転周期と雷発生の相関を発見 武蔵野美術大学など
などで注目されてる若手研究者でもあり、大学なのでそういう先生も普通にいるってことです(笑)
宇宙とデザイン、美術とのつながりはなにか、そういう話にきっとなるはず。志望学科に関わらず、美大に興味のある受験生の方はぜひお越しください!!


次だと、

ムサビノート展 公開審査会 
●日時:8月19日(日) 13:00~14:30
●会場:12号館8階 第1会議室
審査員:minna(オープンキャンパス2018アートディレクター)、蒼樹うめ(漫画家・イラストレーター)
※予約不要

『デザインノート』『イラストノート』各誌とムサビが共同でやってきたコンテストの公開審査会が開かれます。『魔法少女まどか☆マギカ』のキャラクター原案を担当されたデ情卒・蒼樹うめさんが審査員として登場し、後半にはムサビOGとしてのトークショーも開催されます。


んで次ってことだと、デ情つながりで
学長トーク~ムサビに初めて来た高校生に必ず聞いてほしい話~

●日時:18日、19日ともに10:55-11:35
●会場:2号館 2F 201
美大だからこそ伝えられるアートやデザインの重要性、実社会を変えるほどのイノベーションがどのようなものなのかを、学長自ら語ります。

夢ナビでも好評な学長の熱いマシンガントーク。きっとムサビのことが好きになります。


ガイダンス系だと


  • 留学生・大学院・編入学試験ガイダンスや学科試験対策講座もあるし、

受験生保護者ガイダンス
●日時:8月18日、19日ともに12:40-13:20
●会場:2号館 2F 201

上記写真は去年の保護者ガイダンスの様子ですが、満席になりました。教員の方にもオススメ。


教職員だけでなく

12号館1階などでは学生さんによる相談コーナーもあるので、「ぶっちゃけどうっすか?」って話も聞いちゃってください。


あ。ムサビに来たら、ぜひとも寄ってほしい場所がありまして。

小平市 平櫛田中彫刻美術館です。
フラっと行くにはムサビから距離があるんで自転車か車が必要なんですが、作品が素晴らしいっす。
詳しくは後日。


さて、タイトルに書いた「オーキャンは罰ゲームじゃない」の意味ですが、うちのリンクロウの高校では、高2はオーキャンに行くのが夏休みの宿題になっています。
そうしてる高校が多いのはもちろん知ってたけど、「期末テストで通常点数以上なら1校、赤点なら2校行くように」と言われてるそうで。

これってまるで罰ゲームじゃないですか?
「自発的に行く子と行かない子の差が広がってしまう」ってことでもあるんだけど、本当なら「赤点だったら1校しか行けない。通常点数以上なら何校でもOK」となるべきなのに、なんか残念な位置づけになってるなあ、と。


以上、リンクロウが某大学へ初オープンキャンパスに行く朝、
●学食はいつも無料じゃない。食べ物に釣られるな。
●ツアーで見た立派な施設をいつも使えるとは限らない。
●先生もスタッフも学生も「うちはなんでもできますよ」と言ってる大学は、なんでも中途半端な可能性があるので気をつけろ
●みんなかなり盛ってるから、話半分に聞いておけ。それぐらいがちょうどいい

と完ぺきなアドバイスをしたけど、「オーキャンにいくのが高校のノルマだからハンコもらいにいってついでにガイダンス聞くだけ」というあまりにもショックすぎる回答だった手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。