事業会社で活躍する美大生たち。ーサイバーエージェント若手デザイナー座談会

美大生にとって、「事業会社」とはどのようなイメージだろうか。制作会社や広告代理店への就職を希望する人も多いけれど、事業会社にもデザイナーやイラストレーターの活躍の場がある。今回は、AbemaTVやグランブルーファンタジー、バンドリなど、数々の話題の事業を手がける事業会社「サイバーエージェント」の若手デザイナー(写真左から、UI/UXデザイナー松本さん、山下さん、湖中さん、イラストレーター松尾さん)の4人にお話を伺った。4人は全員美大の卒業生。学生時代の話や進路選択のきっかけ、事業会社ならではの魅力、サイバーエージェントのデザイナーフレンドリーな働く環境について語ってもらいました。 Sponsored by CyberAgent

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美大生時代、みんな何してた?

ーーみなさんは美大時代をどのように過ごしていましたか。

松本:美大生時代は、デザインを学んでいました。もともと勉強もスポーツも苦手、小中学生の頃の夢は漫画家。そのため、大学進学時は迷わず美大を受験しました。武蔵野美術大学在学中は、起業した先輩の元でフリーペーパーのデザインをお手伝いしたり、映像を撮ったりもしていましたね。

山下:僕は、東京造形大学でWEBサイトやPV製作、アート、ポスター製作など、割と自由になんでもやっていましたね。

湖中:私は、情報デザインやグラフィックを学んでいて、とくに自主制作に励んでいました。写真を撮って作品をつくったり、ポスターをつくったり。一番記憶に残っているのは、在学していた多摩美術大学の芸術祭で“架空の映画ポスター展”を開催したこと。実際に映画館の空間をつくって、本当に映画館に飾ってあるようなポスターを制作して展示しました。

松尾:実は僕は高校から美術系の学校で、油絵を専攻していて。武蔵野美術大学に入ってからも油絵を描いていました。ちなみに松本さんは大学の先輩で、サイバーエージェントが大学に説明会で来ていた時に先輩社員として参加していたのが松本さんだったんです。
 

 
きっかけはインターンシップ

ーーみなさんそれぞれですね。入社のきっかけは、どんなところにあるのでしょうか。

湖中:きっかけはインターンシップへの参加ですね。私は比較的早い時期から就活を始めていて。はじめは広告や制作系のインターンをしていたのですが、ある時、IT系のインターンシップを受けてみたんです。そこで面白さを知り「IT系のデザイナー」に志望を変えました。
そんな中で、サイバーエージェントのインターンに出会いました。インターンの時に面談をしていただいたのは、同じ多摩美術大学出身のデザイナーさん。先輩がいると少し安心しましたね。インターンへの参加を通じて、大きな会社でありながら若手デザイナーが多く活躍していることも知って。インターンでは「クリエイティブ賞」という賞をいただき、UIデザインへのモチベーションにつながりました。
就活の際にはさまざまな事業会社をリサーチしましたが、サイバーエージェントは育成環境がとても整っている点もポイントかなと。研修や勉強会なども含め、成長できる環境があるなと思います。

松尾:僕は大学2年の終わりに少し転機があって。今後食べてていくためには、商業的なものにフォーカスしていった方がいいのではないかと考えて、イラストを描き始めたんです。得意だった描写の技法を活かしてコンセプチュアルな油絵作品を制作し講評をもらったのですが、結果的にはコンセプチュアルになりきれてないという評価を頂いてしまって。そこでやはり僕は、手を動かすことにフォーカスしたいと考え始めたんです。
そんなとき、友人に誘われて訪れたのがサイバーエージェントの説明会。社員の方に「ちょっとやってみる?」と声をかけてもらい、デザイナー専用の暗室部屋で就業型のインターンに参加しました。それが入社のきっかけでしたね。制作環境が良いのも、とても魅力的でした。
 


  • 湖中さん(写真・左)、松尾さん(写真・右)

 
ユーザーの体験を設計するUI/UXデザイナーの仕事

ーーインターンがきっかけになる場合が多いのですね。サイバーエージェントのUI/UXデザイナー、イラストレーターとして、具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか。

山下:僕はUI/UXデザイナーとして、ゲームのデザインを行なっています。「ゲームニクス理論」などをもとに、ゲーム製品そのものをつくる仕事です。直感的に操作できるUIを考えたり、クリアするための“ストレス”をどのようにデザインするかなどを考えるのも仕事のひとつ。ゲームの中には、現実でありえない世界をつくることができます。たとえばプレイの中で「床にキラキラしたものが落ちている。拾うとアイテムだった」というシーン。これはゲーム世界の中に1つの「ルール」をつくったことになります。「キラキラしているもの=アイテム」とわかるようになる。これがUXなんですよね。「ゲームの中でなにか目標を立てて達成させ、それに対して報酬があるとうれしい」、これもユーザーの体験を設計している例です。
 


  • 山下さん(写真・左)、松本さん(写真・右)

 
松本:そういった体験を設計することも「デザイン」の1つなんですよね。僕はAbemaTV担当として「サービス体験」をデザインしています。自分が何者かと考えると“設計者”のようなイメージでやっていて。なるべく自分のエゴを捨てて論理的に決めている、つくっているという自負があります。でも、「UI/UXデザイナーとはこうあるべき」みたいなことは言いたくないなと最近思っています。ゼネラリストタイプのデザイナーも必要だし、スペシャリストタイプのデザイナーも大切だと思うので。

山下:最近は、担当している仕事がUI/UXデザイナーの域を越えているよね。オールラウンダーのような感じになっているので、新しいものが好きな人や、スピード感を持って動きたい人に合っている環境かも。
 

 
ーーサイバーエージェントのデザイナーだからこそ、かもしれないですね。

松本:そうですね。サイバーの若手デザイナーがおそらく口を揃えて言うはずなのが、「サイバーに入ると、若いうちからなんでもやらせてもらえそうなイメージだった」ってこと。実際若手でも、意見や裁量をもつことができるのは魅力かなと思います。

ーー松尾さんのお仕事についても、詳しくお聞きしたいです。

松尾:僕は新規プロジェクトのメインイラストレーターとして仕事をしています。2Dイラスト制作のディレクションを受け持ったりもしています。
今までファインアートで培ってきた技法をデジタルに変換するという工程が、僕の仕事の特徴的なところかなと。イラストはすべてPCで描いているのですが、技法が変わってもいろんな工夫ができます。たとえばこの作品を描いた時は、アナログっぽい感じにしたいというオーダーだったので、一部は筆ペンで描いたたものをスキャンして描いたりもしていました。
 

 
事業会社のデザイナーとして働くとは?

松尾:サイバーエージェントの場合、メディアやゲームなど多岐にわたって事業を行なっているため、さまざまな領域の情報に触れる機会が多くあることがメリットだと思います。僕はイラストレーターですが、同期にはメディア系の事業に携わっている人もいて。全く違う領域の人とリアルタイムに情報交換ができる環境は貴重なんじゃないかと思います。


CyberAgent Creators|事業の幅が広い分、さまざまなクリエイターが集まっている

ーー自社で事業を抱えている事業会社ならではの良さというのもありそうですね。

松本:クライアントワークでしか得られない楽しさや学びもあるとは思うんですが、僕は自分の属する組織が作ったものを育てることに興味を持っていたので、事業会社を選びました。
 


クリエイティブに集中できる環境、自由度の高さ

ーー最後に、それぞれ働く環境について気に入っている部分をお聞きしたいです。

湖中:私は「精神とテクの部屋」という部屋があることですね。エンジニアやデザイナーだけが使用できる作業スペースのような場所です。クリエイティブに集中できる静かな環境や、デザイナー専用の机もあります。本当に集中したい時や、切羽詰まってる時など、特にありがたいですね。
 

 
山下:僕は自由さのある環境が気に入っていますね。デスク周りにこだわりがあるので、最近はスタンディングデスクにもなるようなものを導入したり。仕事の仕方としても、若手でも意見を自由に言わせてくれる環境があります。業務内に調整できるのであれば1つのサービスだけでなく他のサービスにも関われたり。そういった自由度の高さは、働きやすい部分ですね。

松本:スペックの高いPCが必要ならば、購入してもらえますし、物理的な環境の良さは間違いなくあると思います。加えて僕は、議論できる環境があることによって、より自分の力を発揮できている感じがします。提案することや、賛成・反対の意見、自分なりの意見を出すことに対して、全員に等しく権利がある。一方通行ではなく、双方向のコミュニケーションがある会社だと思いますね。
 


  • デザイナー専用の暗室。クリエイターが集中できる環境づくりには余念がない。

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サイバーエージェント
2004年からブログを中心とした「Ameba」を開始し、アバターサービス「アメーバピグ」やコミュニティサービス、キュレーションメディアなど、インターネット産業の変化にあわせて、形を変えながらメディアサービスを提供。2016年からは今後の成長分野として注目される動画事業「AbemaTV」をスタート。2009年から開始したゲーム事業は、主力タイトル7本、他数十本のスマートフォン向けゲームを提供している。
https://www.cyberagent.co.jp
https://www.cyberagent.co.jp/careers/news/detail/id=21115
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ゲーム・映像・メディア系への就職を志望している美大生は必見!
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・ 会場:D-LAND TOKYO ※国分寺駅南口から徒歩2分
・ 定員:30名 ※先着順
・ 参加費:無料
・ 対象:美術系の大学に通う学生
・ 応募:こちらのフォームよりご応募ください

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写真・木下治子 文・佐藤由佳 編集・上野なつみ

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