【問いをデザインする】第4回X デザインフォーラム「スタートアップとデザイン」に行ってきた! 前編

2018年5月7日(月)

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2018年GW最終日は、こちらへ行ってきました。

東京ガーデンテラス紀尾井町

目的地はここの18階にある

YAHOO!JAPAN本社です。

そのまま1フロア下に降りると、日本最大級のコワーキングスペース「LODGE」があります。


  • 今どきのコワーキングスペースといえば、キッチンがポイントだったりします


  • うなだれるペッパーくん。電源入ってない状態のペッパーくんをもう少しデザインした方がいいと思うんだけど

・・・普段の手羽だったらもっとテンション高めに紹介してると思いますが(笑)、ちょうど去年のこのタイミングにLODGEを訪問してるもんで。
【YAHOO!JAPAN本社も】第1回X デザインフォーラム「スタートアップとデザイン」に行ってきた!

はい、そうなんです。今年もこちらに参加させてもらったんです!!

第4回X デザインフォーラム「ソーシャル・スタートアップと学びのデザイン」
去年いろいろ参考になる話を聞けたから、「新学部もできるし、サービスデザイン、ソーシャルデザインの勉強をもっとしないとダメだよ」とうちのスタッフにも声かけたけど誰も来なかったけども(涙)
ま、確かに午前・午後、10:00-18:10のビッシリ終日フォーラムじゃ、ちょっと気が引けちゃうよね・・。


結論を先に書くと、今自分が学びたいと思ってたことをジャストタイミングで学べた会になりました。

今日のテーマは「未来の学び」。
午前は「未来の学びのためのワークショップ」ということで、進行は専修大学の上平崇仁先生です。
始まる前に「お手柔らかに」と言われる。ん。ブログのこと言われてるのかな・・。

しかし、去年も思ったけど、このテーマで、しかもGWの最終日に200人満席ってすごいと思いません?どんだけ意識高い系がいるんだって話で。
よし、みんな台湾に行ったり長野にいったり大阪行ったりゴルフやったり誕生日だったりBBQやってる時間に自分は勉強してやる!

具体的にやったことは、「HOW MIGHT WE ...」(HMW)という思考方法。
IDEOやd.schoolなどで好まれて使われてる手法で、日本語にすれば「私たちはどうすれば〇〇を●●できるか?」。
「CAN」のように強い物言いではなく、「かもしれない」という表現を使い、ポジティブに新しい選択肢を具体的に探索する方法です。また「私は」ではなく「私たちは」なのは、課題を「みんなの問題」「自分たちごと」と捉えてもらうため。
ただHMWには若干の欠点もあり、英語圏のデザイン文化で生まれた手法なので、主語を省略する日本語だといつのまにか個人の問題に置き換わりがちで日本では使いにくいそう。


  • 上平崇仁先生のパワーポイント資料より

まず課題があったら、着眼点(POV)を作ります。
そこからその問い方を変化させる方法が10個あって、
・良い面を伸ばす
・悪い面を除去する
・反対を探す
・前提を問い直す
・形容詞で考える
・他のリソースを活用
・ニーズや文脈(コンテクスト)からアナロジーを作り出す
・課題に対して着眼点をひねる
・現状を変える
・着眼点を小さく分割する

というやり方を使って、様々な角度から「わたしたちは、どうしたら〇〇を〇〇できるんだろう?」という「問い」、How Might Weを作る、と。

これはブレストやる前にやるとよく、おもわずブレストがはじまっちゃうようなそそる文章が最高ってことですね。
そう、今回は「デザイン思考ワークショップで課題を解決する」ではなく「デザイン思考系ワークショップの問いの作り方を体験する」ワークショップだったのです。
これを理解できていれば、時間的制約に応じて問題文の抽象度具体をかえることで、問いの粒度を変えることもできます。

ファシリテーターは、上平 崇仁先生を始めとして、富士フィルム・シニアエキスパートの小島健嗣さん、日産グローバルデザインセンターの脇坂 善則さん、TUBE GRAPHICS・代表の木村 博之さん、東京都市大学の小池星多先生、東海大学の富田 誠先生、千葉工業大学の安藤昌也先生。
様々な大学や企業の方がファシリテータについてくれるのもあんまりない機会がないっす。

それぞれの専門分野とかけあわせて、


  • 上平崇仁先生のパワーポイント資料より

14個の「〇〇のデザイン」に関する「問い」をグループで考えます。

手羽は「働くためのデザイン -給与-」になりました。
グループは4名でうち二人は学生さん。

上平先生からの補足にびっくり。
「ワークショップが終わるまで自己紹介禁止」(笑)
自己紹介しちゃうとバイアスがかかっちゃんでやらない方がいいと。なるほど。「学生さん」と聞いちゃったけど何大学かは確かに聞かない方がよさそう。

また、普段アイデア出しはポストイットでやるけど、A3用紙の画面いっぱいにマジックで大きく書くと、言霊が発生し不思議と迫力がでる、とアドバイスをいただきました。昔のコピーライティングの手法。

グループディスカッションの時間は1時間半ぐらいだったかな。
ちょうどいい時間配分でやりやすかったです。

振り返りも大事で、壁に張り出して他のグループがどういうことを話し合ったか共有。


  • あるある(笑)男だと全員白シャツとかね。

最近、空港で航空券や行先表示の写真をアップして、「これから旅立ちます」「東京を離れます」「どこに行くでしょう」とかつぶやいちゃうエアポート投稿おじさん(空港じゃなくエアポートとつけてるところがポイント)が叩かれてますが、それを助けてあげるには?という着眼点。

で、私たちのグループは、というと、

学生さんがパン屋でバイトしてて、「社員さんとほとんど同じ仕事をしてるのに給料が安い」という不満を感じてることがわかったんで、それを着眼点としました。
大人だけのワークショップなら「同一労働同一賃金」「管理者責任」の方向にもっていくのもアリだけど、学生さんが「自分たちごと」で考えるにはまだ難しそうなのでそれはちょっとおいといて、そこから10の変化を持たせ「問い」をつくっていきます。


  • 「私たち」には「雇用する側」も入ってるはず。社員の給与を確保しなくちゃいけないからバイトの給料が安いという視点


  • これも雇用する側の視点(社員の給与がわかっちゃうから不満が出るわけで)

問いを考えれば考えるほど、粒度が上がる感覚を実感しました。

最初は「どうしたらお給料増えるかな?」ぐらいの議論だったけど、「給与ってなんだろうね」「労働の対価」という話になり、最後は「そもそもなんで学業第1の学生さんが勉強・研究の時間を削ってバイトをして生活費を稼がないといけないんだ?」というところに。
きれいごとでは「社会経験」「労働力確保」とかあるけど、問題点はそこなんだろうか、と。
その先に「イノベーション」の匂いを少し感じました。

問いは
・具体的過ぎず抽象的すぎないもの
・ちょうどいい程度の葛藤(ジレンマ)をふくむもの
・関わる人が共有できる「旗印」となるもの
・好奇心を喚起し、触発するもの
がよく、見た瞬間に何かしらのアクション(笑いとか)を引き起こすものは「問い」にそそるパワーがあり、逆に答えを出しにくいのは「問い方」のせいでもあるということ。
うーん、勉強になるなああ。

最後に上平先生がおっしゃってた言葉が胸にしみました。
「共通する『問い』を持てた時に「仲間」になれる。」

それにしても、一緒のグループだった学生さんはこの手の思考系ワークショップに慣れてて、なおかつ率先してサクサク手も動く。ワークショップが終わった後に「どこの大学なの?」と聞くと「千葉工業大学の山崎ゼミです」と。山崎ゼミは優秀だなあ・・。


続くっ!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹と西原理恵子とみうらじゅんと羽海野チカと銀魂と合体ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し日夜奮闘中