東京藝術大学130周年記念式典に行ってきた

2017年10月11日(水)

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10月10日(火)、長澤学長と一緒に

東京藝術大学へ行ってきました。
真ん中に写ってるのは日比野克彦さんですね。
ちょっと時間があったので、ホテルオークラが運営するミュージアムカフェでチーズケーキ食べて(笑)、ムサビOGであるたほりつこさんの退任記念展を。
「作品を展示」ではなく、地下展示室の空間全体を巡るインスタレーション作品になってます。


おっと、そろそろ時間だ。
本当の目的地は美術学部の方ではなく、

音楽学部のキャンパスです。
東京藝術大学 アーツ・アンド・サイエンス・ラボ エントランスギャラリーでMOTサテライト 2017 秋 むすぶ風景の第2回目となるカディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画「ないようで、あるような」展をやってて、そこにムサビ彫刻の後輩でもある冨井大裕の名前を発見。
でも、ちょっと行く時間がなかった・・・・11月12日までやってますのでぜひ。


音楽学部キャンパスを突き進んで、

奏楽堂。
奏楽堂に入るのはこれで3回目ぐらいだけど、正面がこうやってオープンになるのは知らなかった・・。

で、何しに来たかというと、

東京藝術大学130周年記念式典が執り行われたんです。

ま、ご存知だとは思いますが、簡単に東京藝大さんのことを紹介。

1887年に生まれた旧制専門学校「東京美術学校」と「東京音楽学校」が1949年の学制改革によって統合され生まれたのが日本で唯一の国立総合芸術大学である東京藝術大学。
ちなみに文科省的には「東京芸術大学」が正式名称で、「東京藝術大学」は通り名みたいなものかな。
「芸大」という言葉の意味には4種類ありますが、世の中的に「芸大」を指す固有名詞は、やはり東京藝術大学のこと。「ゲイダイ卒」と聞いて「おおおお!」と驚くのはそれが「東京藝術大学」のことだとみんな思うからだし、東京芸大の大学ドメインが「geidai.ac.jp」なのが何よりの証拠。
ただ、手羽は「芸大」だと誤解を招くことがあるので、通常は「藝大」という表記を使うようにしています。

奏楽堂のロビー。

130周年オフィシャルパートナーの企業・団体名がずらり。

正面にはフランスのガルニエ製パイプオルガン。
奏楽堂はバルコニーを入れると座席数は約1100席で、音響特性や使用目的によって天井全体を可動できるようになっています。

まずは教授、助手、学生さんたちによる演奏。
学長と「やっぱり演奏を学んでる人が学内にいるっていうのはうらやましいよね。うちだとラテンサンバ隊か、和だと男神輿になっちゃう・・」と。

岡本美津子副学長(国際・ダイバーシティ推進担当)が司会をされてました。
まずは澤学長からの式辞があり、続いて文科省大臣の式辞代読(次第には大臣のお名前があったから、選挙がなければ出席されてたんでしょうね)

そして岡本先生より「東京藝術大学NEXT10 Vision」の発表。
こういう周年行事にあわせてドーンと発表することが多いから手羽がもっとも期待してたシーン。

「これからはより国際性・多様性・革新性を追求していきます」という話で、具体的なものは何もなく。個人的には「ゲーム学科作ります!」ぐらいのものを発表されるんじゃないかとドキドキしてたんだけど。

また、130周年を機に新たなロゴマークを作られたそう。

3色バージョン。ただこれまでのものも使い続けるそうです。

続いて、130周年記念アンバサダーによる挨拶。
広報大使みたいなものですね。


  • 日本画家の松井冬子さん。ご本人はもちろんだけど着物がお美しい。


  • ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さん。ご本人がおっしゃってたけど葉加瀬さんは6年で中退されてるんですね。卒業されてるもんだと・・。

オフィシャルパートナー感謝状贈呈。
代表してぐるなび創業者であり代表取締役の滝久雄さんが授与されてました。
滝久雄さんは、
ぐるなび創業者がお茶大に10億円寄付、国際交流拠点の開設後押し
複数の大学に10億円規模の寄付をされてまして、えーと・・・ご連絡お待ちしております・・。


出席者には名前があったけど、次第には登場シーンがなかったんで「この後開催される懇親会でしゃべるんだろうなあ」と思ってたら、

式最後の一番いい場面で宮田文化庁長官が登場されました(笑)
でも宮田さんが出てくると盛り上がりますね。

ラストは卒業生・教員・学生による130周年記念オーケストラのクラッシックコンサート。
曲目はブラームスの交響曲 第2番 ニ長調 作品73より第4楽章、そしてこの日のためにあるような「大学式典序曲」作品80。
なんかね、表現が変ですがCD聞いてるみたいで。
通常の演奏会だと音のバランスが悪かったり、途中で誰かが失敗して「ピー」と変な音が混ざったりするけど、そんなの一切なし。当然といえば当然なんだけど。

キャノン砲で終了。

音楽祭だったり展覧会だったり、130周年関連イベントはまだまだ続くわけですが、手羽が気になったのは、ベルリン芸術大学、モスクワ音楽院、インド国立デザイン大学、カイロ大学、南カリフォルニア大学、ハーバード大学、チリ大学、メルボルン大学の7か国8大学の学長・学部長が集まる「五大陸アーツ・サミット」です。
ま、世界美術大学学長サミットみたいなものですが(負けず嫌い)、
・新しい時代における芸術系大学のあり方
・大学間国際ネットワークの構築によるイノベーションと文化芸術の創造
を話し合われるそうで、開催日は1月9日(火)。
行きたいなあ。。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。