【キャンパスの外に出てみた】京都造形芸術大学の卒展に行ってきた。その3

2017年3月8日(水)

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というわけで、

京都造形芸術大学の卒業制作展潜入レポートをやってます。
前回までの話はこちら。
【作品も買える!】京都造形芸術大学の卒展に行ってきた。その1
【59段どころじゃない延々と続く階段】京都造形芸術大学の卒展に行ってきた。その2


これで卒展で公開されてる建物はだいたい見て回ったことになるんだけど、ひとつだけ紹介していない建物があります。

望天館です。
老朽化のため、この3月から解体工事が始まり、2年かけて改築整備が行われます。
望天館は京都造形芸術大学の前身である京都芸術短期大学の第1回入学式が1977年に行われた場所であり、京都造形さんにとっても大事な建物と思われ。
3月12日に望天館 お別れセレモニーも開催されます。

既に中は空っぽになってて、外側も

結構自由な感じで装飾されてました。これも卒制なのかな?


さ、これでチェックは終わったし、

しょうちょく君のガチャガチャしようかな・・・でも実は全部コンプリートしてるから新たにゲットする必要もないんだよなあ・・あ、うちの社会連携スタッフ用お土産にすればいいか・・でも喜んでくれるかな・・どうしようかな・・」と迷ってたら、後ろから「あれ。手羽さん?」と声がかかる。

打合せで京都にやってきてた東北芸工の(元)入試課の中の人でした。彼も現在は教務課長。いつのまにか偉くなっちゃって。
「なんか前に内股でクネクネしてる人がいるなーと思ったら手羽さんだった」
とルーチンな挨拶をされ、「吉田さんも学内にいるから連絡してみましょうか?」と電話したら、数分後吉田大作さんが来てくれた。思わぬ形で第2回美大サミットのメンバーがそろっちゃった。
吉田さんは日本全国で年間100本以上、延べ2万人以上の高校生や保護者・教員・企業・行政に講演をされてる方で、美大業界で知らない人はいません。今はなんと事務局長!みんな、まー。偉くなっちゃって。
会えないまでも渡そうと思ってたお土産の東京バナナを吉田さんに直接渡せたし、満足満足。


さ。帰るとしますかね。

2010年の時にはまだなかったエレベータを使って1階に降りると、

おおお。レストランもできてる!!


とこのまま帰るわけにはいきません。
今回の京都では自分に2つのミッションを設定してて、一つは「京都造形さんの卒展を見ること」
んで、もう一つは「外にある京都造形さんの建物をチェックすること」です。
2010年の時はイベント終わったらすぐに東京に戻っちゃったんで、全然周辺を見て回る時間がなかったの。

というのも、

京都造形さんはメインキャンパスの外にいくつか建物が点在してるんですね。こういう形の美大も珍しく、京都造形さんが急激に成長した証拠かもしれません。


まずはメインキャンパスの横にある

天心館。
以前来たときは京都芸術デザイン専門学校さんが使ってたような記憶が。うーん、でもちょっと自信ないな。この正面にある青窓館だったような気もするし・・・。
ちなみに京都芸術デザイン専門学校は2013年に学校法人瓜生山学園と法人統合しています。

現在はマンガ学科がメインで使ってるようですね。

1階はフリースペースになってて、大量にマンガの単行本や雑誌がありました。
 
天心館から北白川通り沿いに2分ぐらい歩くと、

平成27年度にできたばかりの創々館
情報デザイン学科が利用しています。

ちなみに調査によるとこの瓜生山近辺は大昔に縄文人が住んでて、古代のアイヌ語を話していたと考えられています。北白川の「シロ」「シラ」は、「縄張り」「生きる糧を得る場所」という意味を持つそう。

こちらでも卒展をやってて、写真は撮り損ねたけどやはり学生さんによるショップもありました。
 
そしてそこから1分ぐらいの場所に

秀徳館智勇館があります。

 
 
 
 

こちらが智勇館。
主に情報デザイン学科と通信教育部デザイン科のスクーリングで利用する建物です。

去年できたばかりで、京都の人には「スーパーMichaelがあった場所」と言えば通じるらしい。
ちなみに「智勇館」の名称は吉田松陰の言葉から取られてるそうで、昨日紹介したアルファベット略号は「Bravery」から「BR」。

それにしても京都造形さんWEBに建物名称の由来がまとまってないんですよね・・吉田さん、作りません?
 

入口の卒展挨拶。
 
智勇館は何がすごいって、

床が全部フローリングで、木製ガラス戸が全部に使われてるから廊下・教室ブチ抜きで使用することもできます。解放感があって温かみのある大学施設は最近じゃあんまり見ないですね。
「母親のような校舎」が設計テーマだったそうで、なるほどな、と。

通常は1階がギャラリーで2階以上が教室ですが、ほぼ全部使って卒展をやってました。

「情報デザイン学科」だから、タマビの情報デザイン学科のイメージで最初見てたけど、どっちかというと目指してるのはムサビ視覚伝達デザイン学科の方が近いのかな?
コースもビジュアルコミュニケーションデザインコースと イラストレーションコースの2つだし、視デから研究要素を外して、もう少しファインアートを入れたような印象。

そして情報デザイン学科でも、

「卒店」というショップをやってて、学生や先生が作った雑貨やアクセサリー、ZINEなどが販売されてました。


隣の秀徳館は、さっき紹介した京都芸術デザイン専門学校が現在は使ってて、

「obra」という、学生自身が企画・運営をおこなうショップがありました。
この日は閉まってたけど、すべて学生がテーマに応じて内装から商品の決定、商品買い付け、価格設定やディスプレイ、運営を行う仕組みだそうです。

 

そのすぐ隣に「希望館」という建物があったけど、こちらは空っぽになってた。
看板見ると、最近まで京都芸術デザイン専門学校さんが使ってたのかな?


よーし、これで見たいところはだいたい・・・おっと、大事な場所を忘れてた。
卒展よりも行きたかった場所があったのだ(笑)


というわけで、次回に続くっ!!!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。