【ギョギョ! 】多摩美術大学×二子玉川ライズ「タマゾニア」に行ってきた

2017年1月29日(日)

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昨日1月28日(土)は数年ぶりに二子玉川へ。
・・数年ぶりどころじゃないな・・15年ぶりぐらいかも。「ニコタマがオサレな街に生まれ変わった」て話を最近よく聞くけど、いく機会がなく・・。


何しに行ったかというと。

多摩美術大学が複合施設・二子玉川ライズとの地域連携アートプロジェクト「タマリバーズ」を今年からPBL科目でやってて、その発表会ともいえる参加型アートパフォーマンス「タマゾニア」が開催される、とタマビの米山さんから言われ。
都合がついたんであかりちゃんと一緒に行ってきました。
上野毛キャンパスから二子玉川まで車で5分、徒歩20分ぐらいの距離かな?タマビからかなり近いんです。


二子玉川に着いたら、そこはムサビの人間からすると目を覆いたくなるような惨劇の光景で。

ホームがタマゾニア一色。


 

デジタルサイネージは30秒ぐらいで画面が変わるんだけど、この画面になると「やめてーー。誰も見ちゃだめーー」と王蟲の子供を隠すナウシカのようにムサビ人間は心の中で叫んでました。
 

もうね。サイネージの前を両手両足使って隠したい心境で。
ムサビ人間にとって、こんな居心地の悪い場所はありません。
なんなんだよ。この駅全体を使ってのタマビ押しは。
そりゃ多摩帝国美術学校はさ、(以下80年前のことを略)
 
 

「いや違う。自分は美大を慈愛する美大愛好家の手羽なんだ。ムサビの手羽じゃないのだ」と思っても心がザワザワしちゃうぐらいのタマゾニアだらけで。
「六本木ミッドタウンでイベントやってもここまでミッドタウンさんはやってくれないだろうなあ・・。これは東急電鉄、東急エージェンシーとも連携してるプロジェクトだからこういうことができるんだなあ」という産学視点でつい見ちゃう。



会場は二子玉川ライズのガレリア。
開始10分前ぐらいに到着したら、

既にこういう状態。
ムサビがやるとしたら、「自分たちが何者なのか、何を何時からやるのか」を知ってもらうために、お客さんにリーフレットかDMみたいなものを配ってるかな?

タマビ職員のメグリンを発見し、「ニコタマってこんなオサレな町になってたのね。びっくりしたよ」と話したら「ムサビさんはもっとオサレな六本木があるじゃないの」と嫌味を言われた。
今日も仕事で一日ミッドタウンにいるわけですが。
(あ、メグリンからいただいた写真を何枚か使わせてもらってます)


てなわけで、いよいよスタート!


  • お魚さんたちが「ギョギョッ」と発しながらワラワラと登場。

ナレーションがほとんど聞こえなかったんで、かなり手羽の勝手な推測も含めてストーリーを説明します。(全然違ってたらごめんなさい)


二子玉川のすぐ横を流れる多摩川は、以前は「死の川」と呼ばれてましたが下水処理施設の向上によって水質がかなり良くなりました。数値だけで見ると日本最後の清流といわれる四万十川話とほとんど変わらず、今はアユがあがってくるほど。
でも、飼育できなくなった観賞用やペットの魚・カメを捨てちゃうもんで、ピラニア、グッピー、アロワナ等外来魚の宝庫にもなってしまい、その道ではアマゾン川ならぬ「タマゾン川」と呼ばれるようになってしまったのです。(「タマゾン川 多摩川でいのちを考える」を参考にしました)

その多摩川に捨てられた外来魚たちが作り上げた王国、それが「タマゾニア」なのだっ!


  • 今日はお祭りって設定なのかな?

アロワナ型の「御神体」が登場。
 
川に捨てられた一匹のアロワナは、鳥になりたくて鱗を羽に変えて空を目指した。
「故郷のアマゾンに帰りたい。」
でも空では息ができなくて死んでしまった。


そんなバックストーリーがあり、他の外来種たちがアロワナさんをご神体にしたってことなんでしょうな。
 


  • 鱗(羽)がカップラーメンの容器でデコレートされてるのは、不法投棄されたゴミというイメージなのかな?


  • パフォーマーが演劇舞踊の学生さんだけあって、動きがきれい。

ご神体の周りで踊るおさかなさんたち。


んでここからは、4つの「屋台」に分かれてリアクション型のブースパフォーマンス。

ピラニアさんのエリア
キラキラ光る不思議な水槽の中でピラニアさんがあなたの未来を占います。

 

ネオンテトラさんのエリア
板前DJ率いるお魚さん達と楽しく元気に遊んでストレス発散しようYO!
 

レッドテイルキャットさんのエリア
モフモフ生物「モッフー」と一緒に、川底のこたつに入ってこの冬あなたをあたためます!
 
 

グッピーさんのエリア
ゴミと共に暮らすグッピーたちの研究でグッピー博士が開発したのは、川底版ストラックアウトゲーム!

衣装や造形物がちゃんと作られてたのはさすが。廃材のようなものも組み合わせてたけど、素人がやると安っぽくなっちゃうんですよ。

この隙に誘導係をやってる学生さんに聞いてみる。
「全学科対象のPBLって聞いたけど、八王子キャンパスの学生さんもいるの?」
「ほとんどは上野毛2学科の学生ですが何人かいます。授業は上野毛だったから通うのは大変だったと思いますよ」
ああ。「パフォーマーも八王子の学生さんがやってるんです!すごいでしょ」なコメントが欲しかったんだけど・・現実はそうだよね・・・。

 
しばらく子供たちと一緒に遊んだあと、最後は全員によるダンスパフォーマンスでエンディングに突入。

なんやかんやあって、おさかなさんたちが産卵。これはめでたい!!
 

子煩悩のお父さんも赤ちゃんを抱っこして楽しそうに見てました。
 
そろそろお別れタイム。
アロアナご神体と一緒に退場します。

シャボン玉でブクブク~。

プロジェクトの名前が「タマリバーズ」なのは、「多摩川」と「たまり場」と「タマビ」がかけてあって・・って説明は無粋かしら。
 

おさかなさんたち、さよなら~!!
 

そして、オサレな二子玉川へ消えていくのであった。

帰り道、タマビ上野毛キャンパスへの坂を歩いてる(メイクそのままでコートを着た)お魚さん軍団を見かけました。上野毛キャンパスでメイク・着替えてここに来たってことなのね。
あかりちゃんが「終わってみんなで食事に行ったりしないのかな?」と心配してましたよ。優しい子でしょ?あかりちゃんのためにも今日はみんなで食事に行ってください(笑)

 
見てるだけではわからなかったのが、サブタイトルの「Where 鮎 from?(ウェアーアーユーフロム)」の鮎さんたちが出てきたのかどうか、でして。
こういう場でのパフォーマンスだと普通は「鮎が主役、外来種を悪役」にしそうなもんだけど(先週の鉄腕ダッシュもそういう話でしたね)、鮎の存在がなくて、「かわいそうなアロアナ」「きれいで楽しそうな外来種」「外来種の繁栄」がテーマのようになってたのは気のせいなのかな。
最初から最後まで全部見てたわけじゃないので関係者の方、こっそり教えてください・・・。


今日29日(日)は14:00 / 17:00の2回公演です。そして、手羽は完全に見逃してしまったけど(えっ)、

■ 「オペラ魔笛より衣裳展」「舞台と映画の習作」
●会期:2017年1月24日(火)~29日(日)
●時間:10:00~18:00(最終日のみ15:00まで)
●会場:二子玉川ライズ・オフィス1階エントランスロビー


演劇舞踊デザイン学科劇場美術デザインコース3年衣裳ゼミによる「オペラ魔笛」を題材とした習作展示、演劇舞踊コース・劇場美術デザインコース3年生が合同で取り組む「上演実習・上映実習」の映像上映も同時開催されてるんで、そちらもチェック!


以上、「二子玉川」「上野毛」と言えば、それらが舞台になってるムサビ芸文卒・阿久津さんが脚本書いた「感情8号線」が絶賛放送中なので見てね!と無理やりムサビネタをぶっこんでみた手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。