最近ではNIKE LABのモーションロゴなどクリエイティブの話題に事欠かないクリエイティブアソシエーションCEKAIが、今度は地方創生プロジェクトの映像を投下した。ゆるキャラ「ひこにゃん」でお馴染みの彦根市が市運をかけて臨む国宝・彦根城築城410年を記念したプロジェクトだ。まずは何は無くともその映像をご覧いただこう。
ディレクターの井口皓太氏(CEKAI)は仕事のオファーをもらった時に聞いた国宝・彦根城築城410年祭推進委員会そのものがアイディアソースになっていると語る。
「最初にこのお話を頂いた時、彦根市の商工会議所で410年祭の推進委員会の方々からいろんな思のたけを聞いたんです。タレントを使うべきなんじゃないかとか、大河ドラマとどう絡ませるかとか、ひこにゃんどうしよう、、とか。なんかその皆んなが頭悩ませてる感じがすごくコミカルで、これをそのままお話にしたらいいんじゃないかなと思いついたんです。ですから、映像に出てきている家臣は市役所の方々で、殿様は、なかなか出てくるものにOKを出さない推進委員会のトップである会頭をイメージしてたりするんです(笑)。怒られちゃうかな。」
「ひこニャン」誕生から10年後の彦根城で新しいシンボルを作るべく右往左往と活気付く様子をそのまま、ミュージックビデオに描き上げた。
「彦根城について色々調べていたら、彦根城を建てる際にどうにもこうにもうまくいかず、自ら志願して人柱になった『菊』という女性の逸話があって。後々に殿様が裏で逃しているという美談なんですが、その逸話と現代の彦根市の状況とをがっちゃんこして、ラップでお話を進行していく、1本のミュージックビデオにしてみました。」
彦根城の殿様に扮するのは鎮座DOPENESS。HIFANAが紡ぐビートに軽やかなラップをのせ、彦根市410周年を歌う。
「まだ何処にもリリースしていないHIFANAさんと鎮座さんが作ったデモ音源を聞かせてもらって、それがめちゃくちゃ格好良かったので、是非今回の企画で使わせて欲しいという申し出をしました。僕の箇条書きで書いたテキストを、鎮座さんが見事なリリックに昇華してくれて感動しました。どちらも僕の大好きなアーティストさんなんで、まずいもんは作れないと正直必死になりましたね。
彼らが築いてきた日本のカルチャーを、モロに影響を受けた僕らの世代が、引き継ぎつつも、新しい表現に落とし込めたらいいなぁ、憧れたからこその責任があるなという思いがありました。HIFANAさんや鎮座さんのアートワークを手がけているMAHAROさんのイラストを動かすのは、とても楽しかったですね。山の後ろから巨人が登場するシーンなんかは、撮影中に、二人であの山のあの辺りに手をかけて出てくるとどうだろうとか、彦根城に向かって走って行くと面白いねなんて話をしながら、進めていきました。」
「CEKAIというチームは、枠を定めずに緩やかにクリエイティブを繋げていこうとする組織ですが、今回、様々な方々に協力してもらったり、一緒にものづくりをすることができて、CEKAIらしい作り方を提示できたんじゃないかなと思っています。これから行う410年祭では、アートイベントやライブイベントを企画してるので、そちらも是非足を運んでチェックして欲しいと思います。
地方再生とか、色々各地で言われていますけど、土地性やオリジナル性を探ることばかりに躍起にならないで、日本人が共通してワクワクする感覚だったり、地元の人たちがシンプルに楽しめる、410年祭になればよいなという気持ちがあります。
鎮座さんが歌ってくれている
「いつ頃が盛りかってか?
城がおっ建ってから今に至るまで
年々勢いましてて仕方がね~
ありとあらゆる歴史を経て
現に築城410年目
この偉業!お見事!祝おう!皆の衆
つまりは祭りだ彦根に集え~い!」
が、全てを語ってくれていると思っています。」
この映像を皮切りに様々なプロジェクトが公開されていく彦根城410周年プロジェクトと、毎度想像のはるか上を超えたクリエイティブを見せつけるCEKAIからまだ目が離せない。
彦根市公式ウェブサイト:http://hikone-410th.com/
現PARTNER編集長。2010年武蔵美卒。専攻は写真。新卒でリクルートに入社、営業・ディレクターを経て、クラウドファンディングCAMPFIREを立ち上げるため転職。5年間CAMPFIREでチーフキュレーターを務め2015年に独立。カメラマン、クラウドファンディングコンサルタントにを経て現職。