【手羽はドボク派】土木展に行ってきた!

今日は女子美さんにいる手羽です。

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ここ数週間は忙しくて全然大学から動けなかったんだけど、昨日は久しぶりにデザイン・ラウンジで企業の方と打ち合わせ。
お客さんがいらっしゃる前にこちらへ寄ってきました。


21_21 DESIGN SIGHT企画展 西村 浩ディレクション「土木展」

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●会期:2016年6月24日(金)- 9月25日(日)
●休館日:火曜日(8月23日は特別開館)
●開館時間:10:00 - 19:00(入場は18:30まで)
*8月23日(火)は10:00 - 17:00(入場は16:30まで)
●入場料:一般1,100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
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皆さんはドボクと聞いて何をイメージします?
手羽はドボクについてはちょっとうるさいです。それがなぜかは記事の後半で。
 

建築家・田中智之さんの「渋谷駅解体」。
渋谷駅の周りはほんと工事だらけ。
 

403architectureの「つむ:ライト・アーチ・ボリューム」で、アーチの構造を学ぶ体験型作品。
 

ムサビOB・横山裕一さんの漫画「ニュー土木」
 

藝大大学院教授の桐山孝司さんとCOI特任助手・桒原寿行さんによる映像インスタレーション「土木で遊ぶ:ダイダラの砂箱」。砂をいじって標高を変えるとプロジェクションマッピングも変わるのです。これ、昔からやりたかったんですよ。ここでできるとは。
 

昭和女子大学環境デザイン学科 田村研究室のよる「つなぐ:渋谷駅(2013)構内模型」。
渋谷駅は地下5階・地上3階の複雑な構成になってて、模型で見るといかに複雑な構造をドボクで作り上げてるかわかります。
 

こうやって立体で見ると、まるで宇宙ステーションのよう。

 
さて、ここから少しディープな世界に入ります。

ダムをモチーフにしたダムカレーはご存知でしょうか?
ダムの近くの食堂や喫茶店では「ダムカレー」がメニューであり、店ごとに異なるダムカレーが存在するんです。調べによると2016年5月現在国内で72種類以上のダムカレーがあるんだそう。皆さんの知らない世界がいっぱいあるんです(笑)

こちらは「みなかみダムカレー」。みなかみ町には形の違うダムがなんと5つもあり、左がアーチ式で右がロックフィル式。くどいですが実際に存在するメニューで(あ、もちろん展示されてるのはサンプルね)
みなかみダムカレー 水上温泉旅館協同組合
という公式サイトがあるくらい。もう観光資源になっとるんですわな。
しかもコピーが「これはダムなのか?カレーなのか?」ですよ。
「てか、カレーでしょ?」なんてしょーもない回答はここでは求められていません。ダムファンにとってはお皿に夢のような世界が構築されてるわけで、一般人に「う●こ味のカレーかカレー味のう●こか」と聞いてるレベル、「えー、迷うなあ・・どっちだろ?」なレベルなんだと思います。多分。
 

これは「とよね村ダムカレー 」。左が「道の駅 豊根グリーンポート宮嶋」版で、右が「レストランみどり」版。
「道の駅 豊根グリーンポート宮嶋」のダムカレーは、左右非対称のアーチ、ジャガイモで作られたローラーゲート、蛇腹状のエレベーター、コロッケで作った取水設備など新豊根ダムを忠実に再現しており、これをクリエイティブと言わずなんといいましょ。

え?なんで手羽はダムカレーに詳しいのかって?
もひとつ、皆さんに信じられない情報をお伝えしましょう。
日本ダムカレー協会
というかなり充実したサイトがあり、そこからの情報なのです(笑)
深い!貯水湖並みに深いっすよ、ダムカレーは。
 

マンホールを体験できる「人孔(ひとあな)」。
ちなみに意外と知らない人が多いんだけど、『人』が入るサイズだから「マンホール」で、手しか入らないサイズは「ハンドホール」と言うんです。豆知識。


  • 流れる水の映像の中に立つと、

人が土塁となり水の流れが変わるヤックル株式会社のインタクラションアート。
  

実寸大のトラックパネル。
何度も21_21には来てるけど、この空間に入ったのは始めたかもしれない。


今回、展示以上に楽しみにしてたのは土木関連グッズでして、21_21 DESIGN SIGHT SHOPへ。
「土木展」にあわせて、様々なドボクグッズが置かれてましたが、実は最初に目に入ったのがこれ。

感電社さんが出してる土木建築系総合カルチャーマガジン「BLUE'Sマガジン」。
というのも、創刊号から彫刻後輩の久保田弘成が表紙に登場してるんです。

他に面白そうな本はないかなー・・・

んんん?

こ、これはぁ!!!


2008年武蔵野美術大学オープンキャンパスで、「ダム」の萩原雅紀さん、「工場」「団地」「ジャンクション」の大山顕さん、「鉄塔」の長谷川秀記さん、そして今はカワウソ写真家だけど当時は「水門」で有名なデ情・佐藤淳一先生など名物ドボク鑑賞者たちが一堂に集結した夢のようなトークイベントを収録し、なおかつブックデザインをなんと寄藤文平さんが担当した、株式会社武蔵野美術大学出版局で発売されてる「ドボク・サミット」ではないかあああ!!

・・・って、わざとらしいか・・。
実はドボクサミットは当時オーキャン担当だった手羽が佐藤先生に持ち込んで実現した企画なんです。「土木展」が開催されることがわかった時にムサビ出版局営業に話し、こうやって置かせてもらうことができました。裏で動いてたりします(笑)

 
そういう関係で土木ではなく「ドボク」には2007年頃から注目してる手羽なのです。
ちなみに去年デザイン情報学科・佐藤淳一先生に「来年21_21で土木展ってのがあるんですが、佐藤先生たちは関係してないんですか?」と聞いたところ、「あっちは土木学会とかの本気系『土木』。うちらはオフザケ系『ドボク』だから呼ばれることはないだろうね(笑)」と語ってました。
あ、でも大山 顕さんは7月30日にトークイベント出演されますね。
 

テトぐるみは昔から欲しいと思ってるんだけど、さすがに8000円近く出すのは勇気が必要で・・ってソールドアウトになってる・・。
 

なので小さいのを2個買って、ラウンジスタッフにプレゼント。
今日もいいことをした。
 


ちなみにテトぐるみの型紙PDFが公式に提供されています。
販売とかしなければ(いろいろありましたしね・・・)、個人で使う分には全然OKなので、皆さんもダウンロードして自分用テトラポッドを作ってみては?



21_21を出て、我慢できずにそのまま

ミッドタウンガレリアB1Fのカレー屋「デリー」で「ダムチキン・ダムカレー」を食べました。
インドには「ダムチキン」という蓋で密封してつくる調理法を使ったカレーがあるそうで、ライスの形状をダムにして、それで「ダムチキン・ダムカレー」と。
でも、ダムの横からカレーが流れ出てて、ダムとは何かを考えさせられます。


土木展、面白いんだけど「昔の土木」がもう少し紹介されてもよかったかも。コンクリ巨大建造物だけが土木じゃなく、例えば玉川上水も巨大ドボク事業なわけで。

企画書仕上げないといけないんで、水曜まで更新休みます。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。