アートフェアって?
「アートを買いたい!」
そんなコレクターたちが世界中から集まるアートフェア。フェアには、世界中のアート・ギャラリーが集まり、それぞれのブースにお抱えのアーティストたちの作品を展示する。
もちろん、アートフェア自体はアーティストの作品売買の場だが、同時にアーティストたちにとっては新作発表の場、アート関係者にとってはアートの傾向や動向を読み解く場にもなる。
調べてみたところ、世界のアートフェアというと、1年を通してとんでもなくたくさんある。
VOLTA NYより / Emily Andersen (center, Slag Gallery, Brooklyn) presents a triptych work by Naomi Safran-Hon to collectors
今月はマイアミでたくさんのアートフェアが同時に開催され、来月にはウルグアイ・シンガポール・ロンドン。3月にはアート・ギャラリーの数も多いNYで、二大アートフェア「VOLTA | New York」「The Armory Show」も開催される。年中各地で開催されるアートフェアだが、特に盛り上がる季節といって過言ではない。
参考サイト:ARTFORUM
明日から開催される、マイアミの巨大アートフェア
「アート・バーゼル・マイアミビーチ」とは?
なかでも最大規模のアートフェアはスイスのバーゼルで開催される「アート・バーゼル」。明日12月3日からは、アート・バーゼルの姉妹イヴェントであるマイアミの「アート・バーゼル・マイアミビーチ」が開催される。
(左)Julia Dault, Moon Unit, 2015, acrylic on paper. JASON WYCHE/©JULIA DAULT/COURTESY THE ARTIST AND MARIANNE BOESKY GALLERY, NEW YORK
(右)Frank Stella, “Ihr name war Mariane Congreve”, 1998, mixed media on cast aluminum.
COURTESY SPERONE WESTWATER, NEW YORK
世界各地のメディアで、明日から始まる 「アート・バーゼル・マイアミビーチ」が話題に。
The 2015 edition of Art Basel Miami Beach, the last major art fair of the calendar year, opens on Thursday, December 3, with previews beginning Wednesday, December 2. Comprised of nine different sections, the fair will include 267 leading international galleries from 32 countries.
引用:ART NEWS 「PREVIEW ART BASEL MIAMI BEACH 2015, PART 1」
参考翻訳(translated by natsumiueno)
カレンダー上2015年の最後の主要アートフェアとなる、「アート・バーゼル・マイアミビーチ2015」が、12月3日(木)にオープン、前日の2日(水)には内覧会が開催される。フェアは9つのセクションに分けられ、32カ国から276ものアート・ギャラリーが出展するようだ。
Art Basel Miami Beach 2014
時期を合わせて、マイアミでは「アート・バーゼル・マイアミビーチ2015」以外にも数多くのアートフェアが開催される。自家用ジェットでセレブが集まるという噂もある、ゴージャスなマイアミのアートフェア。たしかに高額なものでは、ピカソの絵を120万ドル(約1億4千万円)が出展された例もあるようだが、最安値は10ドル程度から購入できるギャラリーもあるそう。
「自分にも買うことができる」と思った瞬間、すこし身近に感じられはしないだろうか?
参考サイト:【セレブが注目する世界規模のアートフェア】アートバーゼル・マイアミビーチ by 留学広報部
国内のアートフェアは?
こちらも今月開催のアートフェアあり!
日本では「アートフェア東京」が有名だ。
来年2016年も5月の開催がすでに決まっている。
ディレクター個人が出展する『ジ・アートフェア +プリュスーウルトラ』も、今月18日から開催される。東京・表参道で開催されるので、近くを訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてほしい。
東京だけではない。札幌・京都・大阪・神戸など、国内各地で開催されているアートフェアなどもある。国内でも、大小合わせてたくさんのアートフェアが開催されている。
参考サイト:アーティスト赤井太郎によるアートの現場の情報サイト『アート×現場』
アートフェアについて、いかがだっただろうか?
「アートを買う」というと敷居の高いアートフェアだが、実は中は気軽に入れるものばかり。主要の美術館で開催される展覧会以上に、先輩アーティストたちの作品を一同に見ることができるとてもいい機会。「ギャラリーごとのカラー」「フェア全体を通しての動向」などなど、自分なりのテーマをもって回ったらきっと多くの学びがあるはず。
ついつい卒業制作展などに目が行きがちなこの季節、美大生にはぜひさらに上のプロの作品にも目を向けてほしい。
トップ写真:
Image courtesy of Roberto Chamorro for The Armory Show
出展元:http://www.thearmoryshow.com/press/press_images.html
編集者/メディエイター。美大での4年間は「アートと世の中を繋ぐ人になる」ことを目標に、フリーペーパーPARTNERを編集してみたり、展覧会THE SIXの運営をしてみたり、就活アート展『美ナビ展』の企画書をつくったりしてすごしました。現在チリ・サンチャゴ在住。ウェブメディアPARTNERの編集、記事執筆など。