きっと誤解してる人は多い「木を使いすぎるのは森林破壊だ」と。
日本は緑豊かなイメージがあるだろう。そう、先進国の中では有数、国土の67%が森林なのだ。他の国を見てみると、イギリスでは森林率はたったの10%、アメリカでも32%。先進国、つまり文化的に発展している国というのは、そうやって自然を犠牲にして発展してきたのだろう。日本がこんなに緑豊かなことは、世界的に見ても意外に思われているらしい。
当然、森林伐採などと聞くと、緑が奪われてネガティブなイメージが大きい。たしかに日本人は先人たちが森林を守るための努力をしてきたからもちろんその通り!だが一方で、実は日本の森林の多くは、昔林業が盛んだったことが影響し、放置していても大丈夫な原生林ではなく種を巻いたり植樹をしたりして人工的に育成した「人工林」だ。人工林は適度に間伐をしないと、陽の光が小さい木に行き届かず、若い木が育たない。若い木が育たなければ、いつかその人工林は死んでしまう。逆に間伐をしなくていいように間を開けて植林すると、木はまっすぐに伸びてくれないそうだ。そうなったら、売り物にならない。だから、国産材を使うことは、実は必要とされているのだ。
こんなにも日常生活で木をつかっているのに、どうしてそんな状況になっているかって?実際には国内で消費している材木のうち、国産材は20%程度だ。ほとんどは海外から輸入していることになる‥‥。
状況は理解できただろうか?
そう。いよいよ日本国内にある人工林が本格的な利用期を迎えていて、適正な森林整備が必要なのだ。そのためにできること、それは、国産材の積極的な利用を促進していくことなのだ。
このアワードは、木の良さや価値を再発見させる製品や取組について、特に優れたものを消費者目線で評価し、表彰する新しい顕彰制度だ。建築、木製品、取組、技術、研究など、木材利用促進につながることすべてのモノ・コトを応募対象とする。
この賞の誕生によって、「木のある豊かな暮らし」が普及・発展し、素敵なデザインをたのしみながら国産材を積極的に消費できるのも、遠くない未来と信じたい。
▼開催概要
ウッドデザイン賞(新・木づかい顕彰)
応募受付期間:2015年9月1日(火)~ 9月30日(水)
応募対象分野:
建築・空間、木製品、取組、技術・研究等、木に関するあらゆるモノ・コトが対象
表彰部門:
ライフスタイルデザイン部門木を使って暮らしの質を高めているものが対象ハートフルデザイン部門木を使って人の心を豊かに、身体を健やかにしているものが対象ソーシャルデザイン部門木を使って地域や社会を活性化しているものが対象
賞の構成:
最優秀賞1点優秀賞数点×3
部門奨励賞数点×3
部門ウッドデザイン賞(入賞)第二次審査を通過したものすべて
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