見ても見ても飽きることのないアートブックに、お腹いっぱい出合えるイベント!

今年の秋もやってきた、アジア最大規模のアートブックフェア、THE TOKYO ART BOOK FAIR。アート作品よりももっと気軽にミニマルな形でアイデアや創造力をかたちにできるから、アーティストにとってもいい表現の場。そして、アート作品を買うことはできなくても、手頃なアートブック・ZINEなら買うことだってできる。三連休に遊びに行ってはどう?

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出版社やギャラリー、アーティストら約300組参加する
アジア最大規模のアートブックフェア「THE TOKYO ART BOOK FAIR」


今月19日から、第7回アジア最大規模のアートブックフェア、THE TOKYO ART BOOK FAIRが開催される。毎年、本フェアには個性豊かなアートブックやZINEなどをつくる出版社やギャラリー、アーティストら約300組が一堂に集結し、3日間のイベントながら1万人以上が訪れるという巨大イベントだ。


  • Photo: Ayumi Yamamoto 、他 by S.K.

2009年にスタートした、このアート出版に特化した日本で初めてのブックフェアには、個性豊かなアートブック、カタログ、アーティストブック、そしてZINEなどを出版するアーティストや出版社が一同に集結。会期中には、先進的なブックメイキングを続けるアーティストや出版社が作る魅力的な出版物で彩られたブースのほか、特別展、トーク、スクリーニングなどさまざまなイベントが開催される。



これは単なるブックフェアじゃない。
「アートに触れる入り口」だ!


このイベントの最たるポイントは、書籍という比較的手に入りやすい価格帯のものを取り扱うことで、「アートに触れる入り口」として絶好の機会になっているところ。


初日のオープニングトークも、「ZINES OF OUR TIMES - アートブックから始めるアート」がテーマだ。これまでのTHE TOKYO ART BOOK FAIRを振り返るなかでも外すことのできないテーマが“ZINE”という表現媒体だ。アーティストがこの表現媒体を採用した意義や魅力、ZINEというフォーマットの持つ機能や可能性、そしてアーティストブックを始めとした多様な出版表現のありかたを探る。


▼オープニングトーク
日時:9月19日(土) 17:00-18:30
会場:Event Space
出演:林央子(『here and there』主宰・『拡張するファッション』著者)、Benjamin Sommerhalder(Nieves代表)、ミヤギフトシ(アーティスト/THE TOKYO ART BOOK FAIR プロジェクトマネージャー)
申込不要・入場無料





今年から始まる「ゲストカントリー」!
スイスの美しいアートブックがやってくる


今年からひとつの国に焦点をあてた「ゲストカントリー」セクションを設け、その国の出版事情や文化を包括的に展示する。第1回は、スイスの美しいアートブックや文化が紹介される。


会期中には、今年のゲストカントリー「スイス」の特集の関連イベントとして、スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団の協力のもと開催するシンポジウム「THE SWISS PHOTOBOOK」が開催される。
『Swiss Photobooks from 1927 to the Present』(2011年刊)共著者のスイス写真史家Ulrike Meyer Stump(ウルリケ・メイヤー・スタンプ)をナビゲーターに、優れた写真集を作り出して世界的に認められているスイス写真界を牽引している写真家や出版社、編集者による議論や最新作のプレゼンテーションが行われる。
スイスの写真集文化を紹介するにあたり歴史的な観点に加えて、今のスイスの教育現場・印刷業界・市場、資金や賞などの点もふまえた写真集のプロダクションの現状についても幅広く言及し、様々な要素が作用してスイスでの出版物がいかにユニークなものなのかを語り合う。

▼シンポジウム「THE SWISS PHOTOBOOK」
日時:9月21日(月 / 祝) 12:30 – 14:30
会場:Event Space
申込不要・入場無料
出演:Maya Rochat(写真家)、 Giuseppe Micciché(写真家)、Georg Rutishauser(Fink Verlag)、Andreas Koller(Edition Patrick Frey)
モデレーター:Ulrike Meyer Stump(スイス写真史家)
主催:スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団
後援:スイス大使館




出版人としてのデザイナー?デザイナーとしての出版人?
デザインと出版の交点に浮かび上がるものとは?


また、アートブックフェアでもきになるのは「デザイン」というあなたには、ぜひ最終日のシンポジウム「デザインと出版:出版人としてのデザイナー、デザイナーとしての出版人」を訪れてみてほしい。

同人精神によって生み出される出版物の多くにおいて、著者や編集者はそのままデザイナーでもある。その一方、職業的なデザイナーにとっても出版は自主プロジェクトの形式として長い歴史をもっている。出版とデザインの交点に浮かび上がるものは何か?個人出版の非職業的デザインの面白さ、デザイナーによる出版物の展開、出版という行為の現代的可能性など、出版とデザインの深い関係についてデザイナーと編集者が語り合う。

▼シンポジウム「デザインと出版:出版人としてのデザイナー、デザイナーとしての出版人」
日時:9月21日(月 / 祝) 15:00-16:30
会場:Event Space
申込不要・入場無料
出演:大原大次郎(デザイナー)、 橋詰宗(デザイナー) 、古賀稔章(編集者)、 室賀清徳(「アイデア」編集長)




どうだろうか?雑誌やZINEに興味が薄かった人にも、気になるポイントはあったのではないだろうか?三連休、どこかで時間を見つけて散歩かたがた出かけてみよう。




▼開催概要

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2015


  • Photo: Guadalupe Ruiz, Simon Schmid, Copyright: Bundesamt für Kultur, Bern

  • Photo: Guadalupe Ruiz, Simon Schmid, Copyright: Bundesamt für Kultur, Bern

会期:
9月19日(土)15:00〜21:00
9月20日(日)12:00〜20:00
9月21日(月・祝)11:00〜19:00

会場:
京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
東京都港区北青山1-7-15

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