諏訪敦個展「きみはうつくしい」と建築倉庫に行ってきた

2025年9月16日(火)

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9月11日、こちらへ行ってきました。

寺田倉庫さんが運営する美術館「WHAT MUSEUM」


もちろん、こちらを見るためです。
諏訪敦|きみはうつくしい - WHAT MUSEUM

会期:2025年9月11日~2026年3月1日
会場:WHAT MUSEUM
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号
開館時間:11:00~18:00 ※最終入館は17:00
休館日:月(2026年1月5日は開館。祝日の場合、翌火曜)、年末年始(2025年12月29日~2026年1月3日)
料金:一般 1500円/大学・専門学校生800円/高校生以下無料


武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻・諏訪敦先生の3年ぶりとなる大規模個展の初日。
 
セットチケットを事前購入してたんで、諏訪先生の展示の前にこちらへ案内されました。

ごっついエレベータで上がり、着いたのが、

建築倉庫
2016年に開設された建築模型専門博物館で、建築家や設計事務所から預かってる800点以上の建築模型が保管され、倉庫内でその一部が公開されているのです。
いつか行くつもりではいたんだけど、この夏、藤本壮介展内藤廣展を見て「建築家はこの大量の模型を保管するのは大変だろうなあ・・」と急に興味を持つようになりまして。
 
倉庫内は撮影禁止なので、こちらの動画をご覧ください。

思ってる以上に倉庫で、閉架書庫を見させてもらってるようなワクワクドキドキ感がありました。

今年3月に増築・リニューアルされた体験型ゾーンは撮影OK。

現在は7月に発刊された「模型でわかる建築構造のしくみ: 歴史的木造建築から月面構造物まで、未来をひらく構造デザインの世界」の発売記念展が開催中。
「模型でわかる建築構造のしくみ」をパラパラとめくると、東大寺大仏殿、錦帯橋、会津さざえ堂等の他、大阪・関西万博の大屋根リングも紹介されてて、会場で買うかどうか散々迷って買わなかったんだけど、どうしても欲しくて帰ってからポチっと。 

ちなみに上記写真の入口近くにある模型は、グッドデザイン賞2023グランプリを受賞した「52間の縁側」で、入った瞬間、「おっ」と声が出ちゃった。
 

多分外国の学生さんだと思うけど、体験ゾーンで楽しんでました。
 


さ、今回のメインイベント。

諏訪展へ。

諏訪先生とは福岡仙台での相談会や講演、美術予備校での説明会などでお世話になってる先生でもありまして。予備校に到着してから「手羽さん、いつものムサビ説明をパっとやりなよ」と突然無茶ぶりされたりもします(笑)
どこの美術系高校や予備校に行っても諏訪ファンがいるんですが、昨日大学見学会を開催したら「諏訪先生に教わりたくて今年編入試験を受ける」という社会人の方がいました。さっき2号館下で諏訪先生が学生さんと話してる姿を見かけたんだけどなあ。

美術手帖のインタビュー記事を読むと、今回はあえて有名な大野一雄さんのシリーズや「棄民」シリーズの主要作品をリストから外したそう。

メインビジュアルで使われている「汀にて」。

病床のお母さまを描いたスケッチに、吐き出すように小さく書かれた言葉に泣きそうになりました。

そして、キュレーターはムサビ大学院油絵出身で東京藝大准教授でもある宮本武典さん
それを知っちゃったら初日に行かない理由が思いつかない。
あ、宮本さんは前橋国際芸術祭のプログラムディレクターとしても活躍されてますね。

「コロナ禍以降、人間を描きたい気持ちを失ってしまった」というエピソードにびっくりしたんですが、そこで描いた静物モチーフであっても生死を考えさせる作品で。
「きみはうつくしい」ってうまいタイトルだなあ、と。
 

 
最後に展覧会関連イベントを2つお知らせします。
まず、ギャラリートーク。
「諏訪敦|きみはうつくしい」ギャラリートーク
日時:2025年10月25日(土)、12月20日(土)、2026年2月21日(土)
各日14:00~15:20
参加費:無料(事前申込不要) ※別途入館料必要
会場:WHAT MUSEUM



そして対談イベントはこの方と。
トークイベント「ゾンビ化する社会」 で絵画を考える 諏訪敦×中野信子

日時:2025年9月28日(日)18:00〜19:30
登壇者:中野信子、諏訪敦、宮本武典(モデレーター)※敬称略
参加費:無料※別途入館料必要
定員:40名(事前申込制・先着順)
会場:WHAT MUSEUM


脳科学者の中野信子さんで、キーワードは「ゾンビ」。
すんごく面白そうだけど、すいません、既に満席でキャンセル待ち状態です・・。



以上、「きみはうつくしい」と聞くと「君は薔薇より美しい」をイメージしちゃう世代の手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。