【空間で人を幸せにする】ムサビ空間演出デザイン学科卒業・修了制作選抜展@市ヶ谷キャンパスに行ってきた #空デ

2024年3月1日(金)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2月29日、手羽は

武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスにいました。
CI学科の先生と打ち合わせの後、こちらを見てきたのでそのレポートをお送りします。

2023年度武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業・修了制作選抜展

●会期:2024年2月28日(水)-3月3日(日)
●時間:10:00-18:00※最終日は16:00まで
●会場:武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス 2F、B2F
*駐車場のご用意はありません。公共交通機関を利用してご来場ください。


1月に開催された鷹の台キャンパス卒業・修了制作で発表した空間演出デザイン学科(以下、空デ)の卒業制作作品を、市ヶ谷キャンパスの空間向けに28名選抜して再編集した展覧会です。
空デの学外卒展は初めてなのでこれはチェックしないわけにはいかない。ま、学外といっても市ヶ谷キャンパスだけど。

「初めて」といっても有志による学外展やファッションショーは昔からやってて、今年だと
Fashion Show "PUBLIC BRAIN"

●開催日:2024年2月24日(日)
●時間:OPEN 14:30 / START 15:00
●会場:space EDGE
[デザイナー]4年津村ゼミ 二俣鼓|3年ライアンゼミ 加藤 寛士|3年ライアンゼミ 平田 爽一郎(海老先生、Dr.shrimp)|3年津村ゼミ 坂野 仁哉(Jelly RAH)|2年森下 礼基

てな感じでやってたりはします。
 

 
あ、空デについて手羽ブログではちゃんと説明したことはこれまでなかったかもしれませんね。
 
空間演出デザイン学科はセノグラフィ、インテリアデザイン、環境計画、ファッションデザインの4コースで構成されてます。
「セノグラフィー」は一般的には「舞台美術」と訳されますが、英語Scenographyは光景(Scene)+記述(Graphic)が語源で、この言葉自体には「舞台美術」という意味はなく、架空の物語や演者の身体が置かれる空間を視覚的、図像的に創出する領域です。
「舞台美術」「インテリアデザイン」「ファッションデザイン」等を別々に学ぶ学科は他大学にもありますが、この4つを柱にして学べる学科は関東ではムサビの空デだけだし、「空間デザイン」ではなく「空間演出デザイン学科」ってよく考えられた名前だなあ、と思ってます。
ちなみに空デは「芸能デザイン学科」から1985年に名称変更してるので、リリーフランキーさんは厳密には「芸能デザイン学科卒」です。
ちなみにちなみにムサビの中でおしゃれな恰好して歩いてる人はだいたい空デの人(笑)
 


と、前置きはこれくらいにしてどんどん見ていきましょ。

1階入り口のサイネージ。
動画も撮ってきました。

 
会場は2つに分かれていて、まずは2階から

お。右側にある作品は、鷹の台卒展の時は


  • 鷹の台卒展時に撮影

中央広場にあったやつですね。
屋内にあると全然印象が変わるもんだなあ。こっちの方が現代アート色が強くなったような気がします。

今年の鷹の台卒展は全然時間がなくてゆっくり見れなかったけど、だいたい「あ。これは気になるな」と立ち止まってみた作品ばかり。
 

そして地下2階展示室へ。

空デが今使ってるキャッチコピーは「空間で人を幸せにする」です。

手前の作品も、


  • 鷹の台卒展時に撮影

鷹の台卒展では2号館1階に展示してましたね。 
地下2階展示室で造形学部の作品をこのボリュームで展示すること自体初めてなんですが、「やっぱり展示がうまくて見やすいし、作品がいいなあ」というのが第1印象でした。

鷹の台卒展のような(いい意味での)ワチャワチャ感はないけど、むしろ洗練された感じになってる。こうも印象が変わるもんなんだなという発見。

展示室横通路もうまく使ってる。
さすがに鷹の台卒展のような大掛かりなパフォーマンスやファッションショーは難しいので、洋服の展示やショーの様子の動画上映という構成になってます。

お。ふたまたつづみさんの作品だ。
最近こんな感じで紹介されたんです。
内臓に腸?「裸になる服」で話題を呼んだ武蔵美生ふたまたつづみに聞く22の質問

インタビューで「武蔵美の好きなところは?」という質問に「精神論をバカにしていないところ。教養を大事にしているところ。もちろん技術も大事だけど、それだけじゃないものを常に求められているように感じます。」とお答えになってますね。
 
ふたまたさんは声がかかってバンクーバーで単独コレクションもやってるんです。

どんな方でも来場可能で、アクセスがいいからムサビ・空デ卒業生もぜひって感じだし、空デに合格された方、空デ以外の他学科・他大学の両方合格してどっちに行くか迷ってる人、補欠繰り上げ待ちの方も4年後のイメージやモチベーションアップ、選択の参考としてお越しください。
ただ、3月3日(日)午前は東京マラソンに伴う交通規制があるので、市ヶ谷キャンパス前の外堀通り等の横断がかなり困難になります。この時間は避けた方がいいかもしれません。

個人的に一番見てほしいのはCI学科の学生さんです。
今回空デの五十嵐 久枝先生北川 陽史先生が展示構成を担当されてるので、「プロが展示計画すると、この空間はこれだけ見やすくなるんだよ」てのがわかるはずで、卒展の参考に絶対になるよ。
 
 
さて、空デの話はこれくらいにして市ヶ谷キャンパスのイベント情報をお知らせてしていきますかね。

2月28日まで1階MUJIcom武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスで「池の露・土着」デザイン展をやってましたが、3月はイベントが沢山ありまして・・。
この時期にオープンキャンパスではないイベントをこれだけやってる大学って他にあるんだろうか・・。
 
開催順に紹介していきます。
Convivi Lab no.15「ふつうの学校つくります! ~私立新留小学校設立プロジェクト~」

●日時:3月5日(火)18:00-20:00(終了後懇親会~21:30)
●会場:武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス5F講義室
●ゲスト:一般財団法人私立新留小学校設立準備財団 共同代表 古川瑞樹さん(叡智学園中学校3年生)|古川理沙さん(株式会社そらのまち/株式会社無垢 代表取締役)|丑田俊輔さん(ハバタク株式会社/シェアビレッジ株式会社/プラットフォームサービス株式会社 代表取締役)
●懇親会費:2000円
●事前申込:こちらからお申し込みください

 
Convivi Labは、自律協生スタジオが主催する誰でも参加可能なオープンな勉強会。
今回のゲストは、鹿児島県姶良市の山間部の廃校を買い取り、私立の小学校として再生させるプロジェクトを行ってる方・・・って中学3年で共同代表?!
 

●開催日時:2024年3月6日(水)19:00-20:30
●場所:オンライン配信https://us02web.zoom.us/j/88466137357
●ゲスト:丸山 幸伸(武蔵野美術大学教授、日立製作所研究開発グループ主管デザイン長(Head of Design))
●モデレータ: 酒井 博基(武蔵野美術大学創業支援プログラムディレクター、d-land代表)
●参加費:無料
●主催:武蔵野美術大学


「武蔵野美術大学実験区」は、2024年春からスタートする美大生のための創業支援プログラムで、「美大にしかできない創業の場をつくるには?」という問いを立て、様々なバックグランドを持つゲストと一緒に創業支援プログラムの可能性について探っていきます。
今回はムサビ生プログラムに興味のある学生はもちろん、美大生との事業共創に関心のある企業や自治体、クリエイター向けの創業支援を実施している方など、どんな方でも参加可能です。
ムサビは美大生の創業支援をいよいよ本格的に取り組んでいきますよ。
 

MANABI DESIGN SYMPOSIUM 2024〜これからの学び・教育の可能性を考えるシンポジウム〜

●日時: 2024年 3月9日(土)14:00-17:00(開場13:30)
●会場:7階Co-Creation Space “Ma”
申し込みはこちらから


戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築」の一貫として、アート・デザインを学んだ当事者が実際に学びをデザインした事例をもとに、これからの学びの可能性を考えるシンポジウムを開催。
 
 
すさみの美術大学活動展/産学プロジェクト発表会

●日時:3月9日(土)/10(日) 11:00〜17:00
●会場:武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス地下2階(市ヶ谷駅より徒歩3分)
●入場料無料
●主催:武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所
●共催:社)すさみの美術大学
●協力:すさみ町、(社)熱中学園、(株)Xデザイン研究所
事前申し込みはこちらから


ムサビ生がすさみ町に滞在したことをきっかけに生まれた、非営利の一般社団法人「すさみの美術大学(すさび)」の活動報告会。
9日13:30から行われるオープニングイベントでは、長澤ムサビ理事長、すさみ町町長、CI学科OGである 石井萌すさみの美術大学代表理事がしゃべります。
 

●日時: 2024年3月26日(火)15:00-17:00(14:30開場)
●会場: 武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス 5階
●参加費無料
●使用言語: 英語(通訳等はありません)
●主催: 武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所
●共催: イリノイ工科大学Institute of Design
申し込みはこちらから


イリノイ工科大学Institute of Designとの共催で、食品システムによる公平性と持続可能性をデザインする取り組み、流通における食品余剰の防止から都市の食品コンポストを都市の公共施設にするための支援プロジェクトの事例共有、地域におけるフードシステムのあり方や循環型社会実現のためのデザインについてパネルディスカッションを行います。
ただし、言語は英語のみなのでご注意を。
 

以上、大学キャンパス内の唯一の無印良品「MUJIcom武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス」では

ムサビ生は600円、その他学生は700円で食べられる学生セットが始まったけど(これも日本で唯一)、大人は

2品デリに最近始まったカレー小鉢を付けるのが最強なんじゃないかと思ってる手羽がお送りいたしました。最近は市ヶ谷へ行くたびにこの組み合わせばっかり食べてる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。