音の海に溺れよう『Red Bull 3 Style University』

DJと聞いて、あなたはどのようなイメージが浮かびますか。僕にとってDJの世界は一度も触れたことのない未開の地。そんな僕が5月23日に開催された『Red Bull 3 Style University』というDJイベントを訪れました。初めて見たDJの世界は一体どんなものだったのか! 今回はイベントのレポートと、日本一に輝いた学生DJのインタビューをお送りします。

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<『Red Bull 3 Style University』とは?>
みなさんは『Red Bull 3 Style University』がどんなイベントか知っていますか?

Red Bull University Thre3styleは、ハイレベルな技術に裏打ちされた多彩なDJプレイでフロアを盛り上げるグローバルDJコンペティションであるRed Bull Thre3styleの対象を、DJ・観客とも全て大学生にフォーカスして行われるイベント。ルールはRed Bull Thre3styleと同様、1人15分の持ち時間の中で3ジャンル以上の音楽をプレイし、『創造性』『選曲』『スキル』『ステージ映え』『フロアの盛り上がり』の5項目を審査員が採点する。
( http://www.redbull.com/jp/ja/music/stories/1331712344858/red-bull-university-thre3style-japan-final RedBull.com より引用)

出場者も、観客も全てが大学生。会場スタッフもその多くが学生でした。とはいえ、僕は全く知らない世界です。肌寒い5月末の六本木で、果たして自分はここに来ていいものかとおどおどしつつ、会場に足を踏み入れたのでした。

<力強く、熱い>
いざイベントが始まるとオーディエンスはすぐに盛り上がり、会場はその独特な熱気に包まれます。


  • (会場と一体となってプレイするDJたち)

札幌代表のDJ AKIHIROから始まり、WildCard DJ MOON、福岡代表DJ TARO、東京代表DJ HIPS、大阪代表DJ OKI、名古屋代表DJ KAORIと熱いプレイが続きます。どのDJも、ハイレベルなプレイで各地域を勝ち抜いてきた強者ばかり。会場にいる人全員を引きつける、魅惑的なプレイの連続です。気づけば僕もそのプレイに魅了され、リズムに合わせて頭を振っていました。

<優勝を収めたのは誰だ!>
審査の結果、『Red Bull 3 Style University』で優勝したのは大阪代表DJ OKIさん! 会場に来ていた家族や友人に感謝の言葉を述べ、感涙しながらもその手に勝利を掴みとりました。一見強面のOKIさんですが、そのようなことは全くなく、むしろ感情豊かで優しいプレイヤーでした。
また、優勝を逃した他5人のDJが浮かべた表情を、僕はイベントから2ヶ月経った今でも忘れられません。彼らのプレイを、またこの目で見たいと強く思います。


  • (優勝者はDJ OKI !)

<優勝者DJ OKIにインタビュー!>
見事優勝を手にしたOKIさんが、後日メールでインタビューに応じてくださいました!

— DJをはじめたきっかけを教えてください。

OKI:小学生の時に親の仕事の関係でアメリカに住んでいた時にHIPHOPという音楽を知り、日本に帰ってからもずっと聴いていました。高校に入って周りが部活動やバンドなどをしている中、「HIPHOPの音楽で何かをしたい!」と思いついたのが、ダンス・ラップ・DJでした。その中で一番できそうな自信があったのでDJを選択しました。

— 好きなアーティストは誰ですか?

OKI:正直たくさんいて分からないですが、Eminemは本当にカッコいいです。だから日本でも知名度が高いのだと思います。


— 最近「これがアツい!」と思うものはなんですか?

OKI:GoProです。(欲しいです)

— さて、この度は『Red Bull 3 Style University』での優勝おめでとうございました! 心境はいかがですか?

OKI:優勝したときは素直にすごく嬉しかったです。名前を呼ばれた瞬間は本当に頭が真っ白になったというか、「自分が勝ったんや、信じられへん」とすこし客観的に見ていた気がします。
(その後、優勝したことに)あまり実感がわいた気はしません。強いて言うなら、わいた気がするのは見に来てくれた友達におめでとうと言ってもらえた時、そして有名なDJの方々と普通に連絡を取れている時とかです。

— OKIさんのプレイは一番会場が盛り上がったように思います。一人でDJのスキルアップをすることと、実際に観客の前でプレイして見てもらったり、聞いてもらうことにはかなりの差があると思いますが、普段はどのようなことを意識して、鍛錬に励んでいますか? 

OKI:ありがとうございます。普段の練習は特に何も意識していません。あえて言うなら、上手いDJさんのDJを見ることや、live mix(現場のプレイをそのまま録音した音源)を聴くことも、大事な練習だと思っています。そのlive mixを聴きながら雰囲気を想像したり、上手いDJさんのmixだからこそ、その人のミスなどを見つけてみたりすることです。
技術面で練習するときには、音のキレを意識しています。youtubeでスクラッチの動画を見ながら練習をしたり、上手い先輩と一緒に練習したりしています。 


— 今回の大会で見事日本一となり、今後は世界に目を向けてDJをすることになると思います。今後はどういったことを意識してDJをしていきたいと考えていますか?

OKI:まだまだ学生で日本一なので世界でDJとは考えたことはありません笑。しかし今後は日本の各地でDJしたいと考えています。そこでたくさんのうまいDJと出会い、繋がり、刺激をもらいながら自分もパワーアップしたいと考えています!


— 自分で生み出したものを世界へ発信するという点で、私たち美大生とOKIさんに共通することもあると思います。「これから何かを生み出し発信していきたい!」と考える美大生に向けて一言お願いします。

OKI:おおまかに美術と一括りしてしまうのは大変失礼ではありますし(美術の知識が全くありません)、DJと美術では人への「みせかた」は違いますが、人がみたときに思う感情を与える意味では共通する部分は多いと思います。これから若い世代が新しい方法で人々を楽しませるエンターテインメントが大切だと考えています。
美術とDJがコラボして何か楽しいことをできる日が来ることを願います! そのときはよろしくお願いします! 笑


インタビューやメールでのやり取りを通して感じたことは、OKIさんが紳士だということ! 普段のOKIさんがそのままプレイにもでているのからこそあんなにも盛り上がるのではないか、と思いました。

僕がDJイベントを取材すると決まったとき、正直かなり渋りました。しかし、当日会場に出向いて生でプレイを体験できたことが今では貴重に思えます。
「これから若い世代が新しい方法で人々を楽しませるエンターテインメントが大切だと考えています」と語るOKIさん。新しい方法を作るために、何か新しいことに挑戦してみよう、僕たち学生が今後活躍できる可能性は無限大です。

↓ 今後も活躍が期待されるOKIさんの最新情報はこちら
Twitter @dopeonigiri

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STUDENT WRITER

バッタ4994 / BATTA4994

二十歳になってしまったどうしよう