【受賞者の出身大学を調べてみた】Tokyo Midtown Award2020の各賞が発表されました

2020年10月20日(火)

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手羽が毎年気にしてるコンペがいくつかありまして、そのひとつが10月16日に発表されました。

TOKYO MIDTOWN AWARD 2020結果発表

Tokyo Midtown Awardとは、東京ミッドタウンが主催する「アートコンペ」と「デザインコンペ」の2部門からなる39歳以下を対象としたコンペティションです。
グランプリ賞金が100万円という金額もありがたいのですが、受賞後のサポートの手厚さや商品化・イベント化の可能性を積極的に探ってくれるのも特徴でして。
商品化されて一番話題になり売れたのは間違いなく「歌舞伎フェイスパック」でしょうね。受賞時はムサビの学生さんでした。
ちなみに
35th 悪魔のフェイスシールド デーモン閣下|聖飢魔Ⅱ オンラインショップ
これに対抗して歌舞伎フェイスシールドを出したらどうですかね?>ミッドタウンさん


話を戻して。

デザインコンペは毎年テーマが出されていて、今年のテーマは「DIVERSITY」
応募総数1,465点の中からグランプリになったのは!

若田勇輔さんと金澤佐和子さんのユニット「CAMOTES」による「uskin」
一言でいえば「肌の色をグラデーション化した指輪」で、プレゼンテーションシートも公開されてます
またプレゼンテーション動画はこちら。

コンセプトだけ聞くと正直普通な印象もするんですが、審査員の方がコメントされてるように動画を見ると、確かに感じるものがありますね。
 

 
で、若田勇輔さんは武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科を卒業して、現在は東京藝術大学美術研究科デザイン専攻に在学中の学生さんなんですよ。
クマ財団のインタビュー記事も出てます。
ニューヨーク・ベルリン・上海の路上で、コミュニケーションを彫刻する。〜4期生インタビュー Vol.7 若田勇輔さん〜 | ニュース | 公益財団法人クマ財団
uskinはなんとなくアート寄りな発想を感じたけど、普段はアート系の活動をされてるんですね。
おめでとうございます!

てなわけで、受賞者を出身大学を交えながら紹介していきます。(美大愛好家なもんで)

髙田 潤さんと福田 森一郎さんのユニット「-3kg」による「濁ったクレヨン」
お二人も東京藝術大学デザイン科の学生さんのよう。
 
 

東出 和士さんの「茶柱あいす」
東出さんは京都精華大学のプロダクトコミュニケーションデザイン卒。
 

志村敢人さんと津軽健介さんによる「はえたたかず」
個人的に大好きです(笑)
お二人は慶應義塾大学SFC のすずかんゼミかな。
 

例年だと盛大にミッドタウンで授賞式が行われていて、

手羽もちょいちょい参加してたんだけど、今年はコロナの影響でこんな感じに非公開で開催されたそう。

授賞式の様子はもうすぐ動画で公開されるそうです。

続いてアートコンペ
アートコンペはジャンルもテーマもないけど、「ミッドタウンに展示することを前提に作られていること」、つまりサイトスペシフィック性が条件といえば条件かしら。

279点の応募作品の中からグランプリになったのは!

船越 菫さんの「つながり」
船越さんは京都市立芸術大学の大学院絵画専攻に在籍中です。

あ、デザインコンペとアートコンペ、両方のグランプリ受賞者が学生さんって初めてのことじゃないかな?JDNさん、教えてください。

準グランプリは川田 知志さんで「郊外観光 ~Time Capsule Media 3」
川田さんは2013年 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修了。
 
 

優秀賞は4人いらっしゃいまして、まず佐野魁さん「拠り所の行方」
佐野さんは愛知県立芸術大学卒業後、東京藝術大学大学院美術研究科を修了されてます。
 
 

和田 裕美子さん「微かにつながる」
和田さんは2005年タマビ彫刻学科卒。
 
 

山本千愛さん「Where Are We Going?」
山本さんは2018年に群馬大学教育学部美術専攻卒業をされていて、ずっとこのテーマで作品を作っていらっしゃるよう。
 
 

坂本 洋一さん「Floating Surface」
坂本さんは2007年 東京藝術大学大学院映像科メディア映像専攻を修了されてます。
9+1」という活動をされていて、DESIGNART TOKYO 2020で展示をするそう。
9+1が「DESIGNART TOKYO 2020」で新作を発表! – 工芸ハッカソン
 
 


受賞作品は11月8日(日)まで東京ミッドタウンプラザB1 メトロアベニューで展示されています。

普通の通路に展示されてるんで、いつでも見ることできます。


と、ここまで書いて最近気になってることがありまして。

それは「最近、京都の美大出身者の受賞が多いなあ・・」ってことで、アートコンペでグランプリと準グランプリがともに京都市立芸大の方なのです。

シェル美術賞2020「シェル・アーティストセレクション2020」対象作家 計4名を決定 @PRTIMES_JP
シェル美術賞の対象 4人中3人がそうだし、また昨日リリースされた
NONIO ART WAVE AWARD 2020
ではグランプリ3人中2人が京都の美大出身。京都の美大というか、京都市立芸術大学と京都芸術大学なんですが。

グラフィックや映像系の学生対象コンペだと、審査員や事務局に教員がいたら授業内で取り組むこともあるんで特定の学校の学生さんが大量に受賞することは時々あります。
でもアート系コンペだとせいぜい教員が声がけをするぐらいであまりそういうことはなく、なおかつ学生対象じゃなければ教員の声がけも届かない。

もちろん以前から京都の美大出身者は受賞してましたが、最近は手羽がチェックするコンペが全部が全部上位に入ってて。手羽が京都の美大にもアンテナ向きだしたってことかもしれませんが。

試しにTokyo Midtown Awardアートコンペ過去6年の受賞者出身大学を調べてみました。(赤文字はグランプリです)


  • 大学院修了の方だとどの学部卒かは追いきれてません。

2019年までは京都工芸繊維大学1名だけだったのに、急に今年京都市立芸大から2名なんです。
ちょっと気になりません?
去年までムサビから必ず1名以上入ってたのが今年は0名なのも気になるといえば気になるけど、デザインコンペグランプリがムサビOBなのでいいです(笑)
しかし、こう見ると東京造形大や女子美さんもいない。
東京の美大も頑張らなあきまへんね。


以上、

猫写真コンペがあったら申し込もうかと思っている手羽がお送りいたしました。
ほんとに猫って寒いと丸くなるのね。
ずっと二匹でぴったんこしてます。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。