【アート思考とコミュニケーション】東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2019byModuleX」二日目!!【傾く男】

2019年7月31日(水)

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7月30日(火)、手羽は市ヶ谷キャンパスにいました。

タイミングを外してしまい、1階の昼食タイムは満席で今回も日替わり弁当を事務局で食す。鮭弁うまし。

んで、なんで市ヶ谷キャンパスにいるかというと、もちろん

今日もムサビ×東工大合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2019 Sponsored by ModuleX」です。
昨日までの話はこちら。
東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2019byModuleX」スタート!


最初に先生によるレクチャー。

翻訳学を専門とされる東工大の野原先生からの「コミュニケーションってなんだろう?」という問いからスタート。
「相手に気持ちを伝えること」が多数の意見でしたが、「いや、自分の心の中で1人コミュニケーションもありえる」などの声も出てきた。「そういえば、長澤学長も『心の音と書いて意。自分の心の音を聞け』と言ってるよなあ」と思いながら聞いてました。


続いて、

ムサビ油絵学科の袴田先生から「アート思考」について、ジャクソン・ポロックなどコンセプチュアルアートを具体例に出しつつ「アートは世の中の役に立つのか?」という話。
ちなみに野原先生、袴田先生ともに昨日の墨田君の廃炉研究の話を聞いて、スライドを変更したそう。それくらい墨田くんの話はインパクトがありました。

ところで、私たちは袴田先生回を「引っ掻き回し回」と呼んでまして。
「みんなデザイン思考で課題解決!みんなハッピー!」と陽気に言いがちですが、「世の中論理的に解決できない部分もあるんだよ。わからないから面白いこともあるんだよ。このまますんなり最終プレゼンにいくんじゃねーぞ。もう一回議論しやがれ」と伝えるのがこの袴田回で、あえて初日ではなく2日目以降にやるようにしてます。
これまでの議論の「否定」を二日目にやる意地悪さ(笑)

美術研究家や「アート思考プログラムをレクチャーで学びました」な人ではなく、最近まで展示もやってたバリバリの現役彫刻家から自分の苦悩も含めてアート思考を聞けるんだから、こんな貴重な体験はそうできない。現場のファインアート思考とデザイン思考の両方を提供できるのが美大の最大の特権であり、東工大さんはムサビと合同ワークショップをやるメリットはここにあるんじゃないかと思ってます。

ちなみにポロックといえば、手羽が真っ先に思いつくのは

太田祐司さんのイタコにポロックを憑依させて絵を描いてもらう作品かな。
「『作品を作る行為』ってなんだろう」ということも考えさせられます。

井口先生と市ヶ谷スタッフのナベちゃんも真剣に聞いてました。

これで教員によるレクチャーは終わりで、残りの大きなイベントは中間プレゼンと最終プレゼンぐらい。

あとはひたすらディスカッションしてもらうだけ。


  • なんか青春してるなあ・・。

そうそう。
昨日、マーカーを忘れてしまって使えなかった秘密兵器「静電気でくっつくホワイトボードシート」ですが、今日からバリバリに使ってもらいましたよ!
日立の丸山さん、見てますか!!


  • ほんと便利。


  • やはり消して書き直しできるのがありがたい


  • いくらでも書き足せるからどんどんアイデアが追加されていく。模造紙だとここまで密度濃く書けないんですよね


  • 難しいこと考えてるなあ・・ちなみに今年のお題は「右 左」です


  • そうそう。美大生は試し書きに描く絵を決めてるもんで、手羽もドラえもんです


  • ムサビ生が東工大生にムサビ用語「ゴミスト」という単語を教えてる(笑)

ディスカッションが始まっちゃうと教員やスタッフは机間巡視する以外はやることがなく、情報共有という名の談笑タイム。

といっても、野原先生と袴田先生はもう来年のコンセプト・デザイニングについて話をしてました。

手羽はあることを発見してしまい、どうしても我慢できない衝動にかられ、絵を描き出しました。

この日参加してた東工大の男子の9割がハーフパンツだったんです。
考えてみたらムサビでハーフパンツ着てる子をあんまり見ない気がする。
気になって気になって、どうしても我慢できず手羽の勝手なステレオイメージの「東 工大(あずま・こうだい)」くんをこっそり描いてみた。


しかし、もっと気になるのがAB沢さんが撮った写真で。


  • ことごとく傾いている手羽

これなんて手前の学生さんが楽しそうにやってる姿を撮ったんだろうけど、後ろの傾いてる手羽にしか目がいかない。この足位置で肩と頭が全部普通写るか?
インナーマッスルがしっかりしてる証拠だな(ポジティブ)


そんなこんなで二日目も終了間近。
翌日は最初から中間プレゼンなんで今日中になんらかの結論を出さないといけない。


  • ようやく笑顔がいっぱい出るようになってきた


  • Eグループは最終プレゼンのデータをみんなで作り始めてました

ただ、見てると1,2グループがアイデアが転がらず煮詰まってる様子。
そこで急遽「この後しゃべってもらえる?」とお願いし、

東工大側TAとして来てた去年のコンセプト・デザイニング参加学生さんに「どうやって最後のアウトプットに持っていったか」「煮詰まった時にどうやって脱出したか」等の経験談を語ってもらいました。
考えてもダメな時は、いっそモノを買ってきたり、みんなでお店に行って素材から考えるアプローチもあるんだよね。「何を作るか決まってないのにモノを買っても仕方ない」でもあるけど、今まで考えてたものがモノを見ることでビシーンとつながる瞬間もあるわけで。
しかし、3分前にお願いしたのに、去年の最終プレゼンデータも見せてくれた。すご・・。

そして、3グループは夜遅くまでディスカッションをやってました。

さ、本日中間プレゼン。
頑張っていきまっしょい!!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。