【大学によってさまざま】台風接近による授業の取り扱いについて

2019年6月28日(金)

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関東に令和初の台風がやってきてます。

学生さんは「台風で大学が休みになるのか?」が今の一番の心配事(嬉しい事?)かもしれません。
そろそろtwitterとかで「大学あるかな?」と学生さんが騒ぎだしそうなタイミングなので(笑)、今後の参考にも書いておきます。

大学には「こういう時は授業を休講にします」という休講基準というのが存在します。
(多分学生手帳に書かれてるはずなんで確認してね)

東京4美大の気象警報に伴う休講基準を紹介しましょう。
東京造形大学
気象警報発表時における授業の取扱いについて
台風による暴風警報が伊豆諸島を除く東京都と神奈川県のいずれかの地域に気象庁より発令された場合、以下の措置をとります。
・午前6時の時点で気象庁より暴風警報が発令されている場合には午前の授業を休講とし、午前6時までに解除された場合には平常通り授業を行います。
・午前10時の時点で気象庁より暴風警報が発令されている場合には以後の授業を休講とし、午前6時から午前10時までの間に解除された場合には午後の授業を行います。



女子美術大学
熱帯低気圧接近に伴う授業等の取扱いについて
本学では授業等の取り扱いについて、次のように定めています。
【相模原キャンパス】
気象庁より、神奈川県西部相模原に「暴風警報」の気象警報が発表された場合。
1.午前6時の時点で発表されている場合→午前の授業を休講とします。
2.午前10時の時点で発表されている場合→午後の授業を休講とします。
【杉並キャンパス】
気象庁より、23区西部に「暴風警報」の気象警報が発表された場合。
1.午前6時の時点で発表されている場合→午前の授業を休講とします。
2.午前10時の時点で発表されている場合→午後の授業を休講とします。



多摩美術大学
気象警報発表時における授業取り扱いについて
●対象となる気象警報
【警報】「暴風警報」「暴風雪警報」「大雪警報」のいずれか
【特別警報】「大雨特別警報」「暴風特別警報」「暴風雪特別警報」「大雪特別警報」のいずれか
●対象地域
〇八王子キャンパスの場合:「多摩南部地域」
〇上野毛キャンパスの場合:「東京23区地域」
●授業取り扱い
【午前の授業】
・午前6時現在、各キャンパスで定める対象地域が警報・特別警報下にある場合は、1・2時限の授業を休講とします。
・午前6時までに解除された場合は、平常どおり授業を行います。
【午後の授業】
・午前11時現在、各キャンパスで定める対象地域が警報・特別警報下にある場合は、3・4・5時限の授業を休講とします。
・午前6時から午前11時までに解除された場合には、午後の授業を行います。



武蔵野美術大学
気象警報に伴う休講について
気象庁より、以下の気象警報が発表された場合、次の通りとします。(造形学部通信教育課程を除く)
【警報】「暴風」「暴風雪」「大雪」
【特別警報】「大雨」「暴風」「暴風雪」「大雪」

【鷹の台キャンパス】[対象地域:多摩北部]
・当日の午前6時00分において発表されている時は、午前の授業を休講等とします。
・当日の午前9時00分において発表されている時は、午後の授業を休講等とします。
・当日の午前9時00分より後に発表された時は、学長の判断により決定します。
【市ヶ谷キャンパス】[対象地域:23区西部]
・午前7時00分において発表されている時は、1時限および2時限を休講等とします。
・午前11時00分において発表されている時は、3時限および4時限を休講等とします。
・午後3時00分において発表されている時は、5時限および6時限を休講等とします。
・午後3時00分より後に発表された時は、学長の判断により決定します。

ポイントは3点。
(1)「注意報」でも「大雨警報」「洪水警報」でもなく「暴風警報」
(2)台風で休講なんかになっちゃうより勉強したいよね?
(3)大学が出す公式情報をちゃんとチェックしよう。


どの大学も「暴風警報」が判断基準になっています。
「なんで暴風警報なんだよ?!普通大雨でしょ?バカじゃないの?!」と思う学生さんも多いです。
でもこう考えるとわかりやすいですよ。
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大雨では通学中や大学内で2次的な災害はあったとしても、「雨にぶつかってケガした」ということはないはず。また、大雨は自分が注意すれば回避できることも多い。
でも暴風の場合は、いくら注意してても突発的に何か飛んできてケガすることがありえるから。
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聞けば理由は簡単で(笑)
「交通機関が動いてるか」ではなく、「安全に通学し、授業を受けられるか?」なんですね。
だから暴風警報を休講・休校基準にしてる大学が多いんです。
*交通機関を判断基準にしている大学もあります。
*女子美、タマビ、ムサビは複数キャンパスなので、どの地域に暴風警報がでてるかはよーくチェックしましょ。

また、「タマビは休講にしたのにムサビは休講にしない!クソが!(その逆)」と学生さんが言ってることがあるけど、基本的な大学のスタンスは
「みんな、そんなに勉強したくないの?そんなはずないよね?小学生の頃は台風で学校が休みになったら嬉しかったけど、まさかまだその気分が抜けてなかったりしないよね?」
です。

一般大学生は「授業休講=休み=ヤッホー!!」なんでしょうけど、美大の場合、学校に入れなくなると制作時間が減ることを意味します。特にファインアート系はアトリエや工房じゃないと作れませんし。といって、1日休講になったからといって講評日が延期される可能性は低い。
最近は 「なぜ大雨警報出てるのに休講にしないんざますか!」とお母様が大学にクレーム電話をかけてくるケースがあるんですが、「あなたの子どもさんと違って、制作したがってる学生さんがたくさんいるんですよね・・」で。

上述したムサビの休講基準をよーく見てください。「通信教育課程は除く」と書いてあります。つまり通信教育課程のスクーリングはよほどのことがない限り休講にはしない、ということで、通信の学生さんは「簡単に大事な授業を休講にされてたまるか!」という人が多いからだったりするのです。



そして、「台風が来ることはテレビやネットで事前にわかってんだから、学生さんも対応を考えるよね?」です。よく言いますよね、「いいなー。台風は進路が決まってて」と。
台風は震災等と違って突然やってくるもんじゃないので事前に取れる対応策がなにかしらあります。
台風情報をボーと見て「休みにならないかなー・・」と祈ってるだけってのもどうなの?と。

とはいっても、基準を適用せず学長判断で事前に休講告知をするケースも増えてきてるし、学生だけじゃなく教員や職員の安全も確保する方向になってます。311以降「無理やり行動する」ではなく「ステイ」が安全基本方針になってきてますから。


あ、念のために書いておきますが、「早めに休講判断した大学が偉い」とか「授業を優先した大学が偉い」ということではありません。
各大学の立地条件・交通手段・カリキュラム・授業の進行状況がそれぞれ違うので、各大学・時期によって対応が違うのは当然のこと。同じ大学でもキャンパスによって基準は違うし、 「明日が講評日だから、今日全体休講にしたら困る学生さんが多いだろうなあ・・」というケースもあるわけで、なかなか判断って難しいのです。


以上、こういう時はtwitter等SNSではデマ情報が時々流れるので、大学公式情報だけ見るようにしようね、の手羽がお送りいたしました。今は大学WEBサイトやメールですぐに情報が配信されます。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。