こんにちは、PARTNERです。
新しい場所に一歩踏み出し、新しい生活が始まった4月から
早くも3ヶ月が経とうとしています。
“美術”という、フィールドに対して日々学び、挑戦し続けている
みなさんへ、今号は“美術を学ぶ”ことの奥深さを知ってほしいと
思い、36号のテーマをこのように決定しました!
「まねぶ」
この言葉は平安時代、「まねをする」と「学ぶ」が組み合わさってできた言葉です。
「まね」は批判的に捉えることができたり、技術を習得するために学ぶためのものであると肯定的に捉えることができたりと、非常に複雑な面を持っています。
今号は「まね」を、自分の表現を確立するためのものであるとして、
みなさんに捉えてもらいたい。そう願い、制作しました。
そんな今号の表紙を飾ってくれたのは……
多摩美術大学グラフィックデザイン学科3年のほしのあきこさんが描いて下さったイラストです。
ほしのあきこ Twitter
https://mobile.twitter.com/hoshino_another
今号の表紙のビジュアルのテーマは「おとなのえほん」。
サーカスを舞台に、花型であるピエロに憧れ、弟子入りし、
学んでいく一人の男の子の物語がこの表紙から始まります。
この表紙ができた裏話をお話しさせていただくと……
「まねぶ」というテーマをどうビジュアルにしよう。
そう考えた時、幼い頃テレビの中のヒーローの動きなどを
ただひたすらまねしていたことを思い出しました。
「まねる」ということは、「憧れ」や「尊敬」という、
幼い頃抱いたような純粋な気持ちからきているのかもしれない。
もう一度初心に帰ってまねぶについて考えたい。そう思い
「おとなのえほん」をテーマに、ひとつのストーリーを紙面の中で展開しようと決めました。
今号の表紙について星野さんが語ってくださいました。
「今回、初めて雑誌という媒体でのイラストを描かせていただきました。
表紙にはなにやら四角い顔をした人がジャグリングをしているぞ。しかも失敗してるぞ。
ページを捲ってみればしかし、ジャグリングをしているのは、白塗りの如何にもなピエロ。
肝心の主人公はといえば、カーテンから小さく顔を出していてとても目立っているとは言えない。
雑誌を読み進めるうちに、最後には憧れの存在に自らがなり、
そしてまた彼を見ては彼のまねをする子供があらわれ……
と、表紙の四角い人がどんな人物なのかを物語にのせ、そしてループさせることで、
今号のテーマである「まねぶ」を自分なりに表現できたらと思い、PARTNERのみなさまと何度も話し合いながら制作しました。
普段自分の作品ではあまりないデジタルのタッチ、雑誌ならではの制限、
また自分以外の人々の声を尊重する中で、作品が様々な形に変化していく様子は、
緊張感と新鮮さを感じ、とても面白かったです。」
今号を通して、この男の子のようにみなさんも
「まねをする」ということを成長するための一歩として捉えていただけたら嬉しいです。
7/1発刊までの3日間行うカウントダウン。
次回は36号でインタビューさせていただいた方々をご紹介します!
以上、本日は関東支部の小倉がお送りしました。
執筆:小倉裕香(PARTNER36号AD)
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