【ムサビ彫刻関係者各位】最上先生を偲ぶ会を開催します

2018年11月8日(木)

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*今回の記事はほぼ私信になってますがご了承くださいませ。最後に美大ネタ入れてますんで。


手羽の恩師であり師匠でもある彫刻学科主任教授だった最上壽之先生が先日お亡くなりになりました。
「最上壽之」という名前や作品名を知らなくても、この


  • 国内最大級のステンレス彫刻作品「モクモク ワクワク ヨコハマ ヨーヨー」

「横浜みなとみらい地区を紹介するメディアで、必ず登場する彫刻作品」はご存知の方も多いはず。日本人作家の現代彫刻が町のシンボルのように毎回紹介される例って他に思いつきません。

で、この度、ムサビ彫刻卒の教職員が発起人となり、モガちゃん・・じゃなくて最上先生を偲ぶ会を開催することになりました。
学年超えたこの規模のムサビ彫刻の集まりは初めてのはず。彫刻って同窓会とかあんまりやらないんですよ。彫刻って大学の中でも小さな学科であり、ほとんど家族付き合い状態、先生はお父さんお母さん状態になるわけですが、卒業するとあんまり大人数で集まらないんですよね(笑)


武蔵野美術大学造形学部彫刻学科。
卒業生(中退含む)でパっと思いつく人の名前を挙げると、彫刻家の青木野枝さんや西尾康之さん、「ゲージツ家のクマさん」こと篠原勝之さん、荒川修作さん、秋山祐徳太子さん、俳優の六平直政さん、東北芸工で准教授をやってる深井 聡一郎さん(手羽は忘れなかったよ)、漫画家の松本次郎さん、週刊ヤングジャンプで「フルドラム」連載中の箱石達さん、グラフィックデザイナーの菊地敦己さん等々。「ムサビ彫刻卒」ってほとんど語られることがなく、間違ってたらすいません・・・誰か教えて・・。
でも「日本で一番有名な人(作品)は?」と聞かれたら、間違いなくウルトラマンやその怪獣のデザインをされた成田亨さんでしょうね。


これをご覧になったムサビ彫刻関係者の方、同級生や先輩後輩などに伝えていただけますでしょうか。
出席は取っていませんが、おおまかな人数を把握したいのでざっくり参加表明を発起人に伝えていただけると助かります。このあたり彫刻なので適当です(笑)

場所は新2号館。あのオンボロだった3号館、女子寮だった旧2号館、機械室の跡地に巨大な建物と彫刻学科の工房が10年前にできたんです。「ボクらが収めた学費がこの建物になったのか・・」と羨ましくあり妬ましくもあり。
昨日、彫刻・伊藤先生、油絵・袴田先生、共通彫塑・戸田先生が理事長・学長に趣旨を説明し、学内で開催することをご了解いただきました。ちなみに「学内3研究室に卒業生教員がいる」ケースは彫刻以外だと、工デと建築でなぜか立体系ばかり(来年から基礎デもそうなりますね)
全然雰囲気の変わったムサビをぜひ見に来てください。


以下、開催案内文を引用します。

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「最上先生を偲ぶ会−サイゴノバンサンボクガイル」のご案内


すでにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、最上壽之先生が本年10月2日にご逝去されました。葬儀はご家族の意思により近親者のみで執り行われましたが、おそらく多くの方々が先生の葬儀に参列することが叶わず、残念な思いをされているのではないでしょうか。


  • 最初の彫刻学科安全祈願祭

そこで、彫刻学科OBの武蔵美教職員が発起人となり、ご家族と相談の上、本学彫刻学科工房において「偲ぶ会」を企画いたしました。

私たち最上先生に接して来た者たちにとって、最上壽之という彫刻家は、制作者として、また教育者としてどのような存在だったのでしょうか。生前の最上先生の思い出、印象深いエピソード、そして先生がよく口にされた「なんでも取り込む」ことについて、この機会に大いに語り合いたいと思います。


  •  

  • 手羽の最上先生のイメージはこの写真かな。年代によって違うでしょうね

同時に、久しぶりに再会する同期生、先輩後輩、また卒業生に限らず最上先生と親交のあった方々との親睦を深めることは、最上先生の何よりの供養になるのではないかと思います。
当日は最上先生の奥さまの昌子さんも出席され、また本学所蔵の最上先生の作品「サイゴノバンサンボクガイル」「セイジャノコウシンボクガイル」を特別に展示いたします。

ご多忙中のところ恐れ入りますが、ぜひご出席いただきたくご案内申し上げます。

草々

  記

●日時:平成30年11月24日(土曜日)午後5時より
●場所:武蔵野美術大学2号館彫刻学科工房 309、310(小平市小川町1-736 )
●お問い合わせ 彫刻学科研究室 電話:042-342-6055

*最上先生の意志を尊重し、当日は普段着でお越しください。形式張らないアットホームな会にしたいと思います。
●会費:3000円
「最上先生を偲ぶ会」発起人 :伊藤誠、袴田京太朗、戸田裕介、冨井大裕、山本一弥、手羽イチロウ


平成30年11月吉日
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これで終わるとほんとに私信になっちゃうので、「1日1美大ネタ」ということで。


2018年度の彫刻学科一般入試(一般方式)受験者数は東京藝大が224人(定員20)、ムサビ69人(定員14)、東京造形51人(定員7)、タマビ43人(定員12)という、ま、昔から志願者の少ない分野ではありますが、かなり寂しい状況になっています。てか普段数字を見てる手羽でさえ、改めてデータを比べて「東京美大彫刻の一般入試定員はこんな数になってたのか・・」と感じたくらいで。
「彫刻学科」「彫刻コース」そのものを無くし「立体●●コース」等としている大学がほとんどで、ムサビやタマビもどこまで「彫刻学科」と名乗り続けることができるのか・・。
偲ぶ会で先輩後輩がつながり、彫刻を盛り返すきっかけがムサビから始まれば、と。

また、「大学史は大事に保存するのも大事だけど、お披露目することでさらに新しい情報が入ってくる」と大学史史料業界では言われてます。「利活用」ってやつですね。
今回彫刻研で昔の写真を引っ張り出してもらったけど、手羽も知らないような写真がいっぱい出てきて。こういう機会って大事なんだな、と思った次第です。
偲ぶ会に参加される方で、古美研や芸術祭、安全祈願祭、新歓コンパなど昔のキャンパス写真をお持ちの方は、データでも構いませんのでぜひ大学に寄贈していただければ。



以上、当日は最上先生に敬意を表してサロペットジーンズをはこうと思ってる手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。