【ぶるべーがつなぐ】小平市と武蔵野美術大学が包括連携協定を結んだ日

2018年11月3日(土)

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11月2日(金)、小平市役所に行ってきました

小平市出身の体操の村上茉愛選手が世界選手権 女子個人総合で日本勢過去最高の銀メダルを獲得した翌日ってこともあり、市役所内は村上選手一色でしたが私たちの目的は別にありまして。


小平市と武蔵野美術大学の包括連携協定締結日だったのです!
市役所の人は村上さんのことしか頭になかっただろうけど(涙)


  • 締結の概要を説明する小平市・小林市長


  • 長澤学長

小平市は大学と、武蔵野美術大学は自治体と初めての連携協定なんです。
小平市は市内に津田塾さん、嘉悦大さん、白梅さん、文化学園さん、一橋大さん、そしてムサビと6つも大学があるんですが(文化さんと一橋さんは学生さんはいなくてキャンパスだけだけど)、最初の締結先としてムサビを選んでいただいたのはすごく光栄なこと。

またムサビは、新潟県西蒲区と10年前からわらアートなどの活動をやってたり、奄美大島、長崎県大村市などなど日本中で活動してるけど、やはり最初に協定を結ぶならムサビがお世話になっている地元の小平市しかありえない。
で、ムサビが吉祥寺から小平市に全学統合したのが1969年(鷹の台キャンパスを作ったのは1961年)なので、来年は50年目という節目になるんですね。じゃ締結するならこのタイミングだろう、と。

署名する市長と学長。

こんな感じ。

そして社会連携推進検討委員長でもある建築学科主任教授の鈴木先生と、小平市での活動といえば
視覚伝達デザイン学科の齋藤啓子先生を外すわけにはいきません。お二人にも出席していただきました。


  • 締結式自体は5分ぐらいで終了するので後は意見交換。

鈴木先生からムサビの活動を紹介してもらいました。

小平市とムサビのつながりで象徴的なものはやはりこれですね。

ぶるべーです。

ブルーベリー栽培発祥の地をPRするため、ムサビと小平市の初めての官学連携事業として平成18年度にムサビ工芸工業デザイン学科の学生がデザインしたものなんです。
もともとは小平のブルーベリー宣伝キャラクターとして生まれたんだけど、今は小平市全体の公式キャラクターっぽい扱いになっています。一応小平市のマスコットキャラクターには「こげらん」って子もいるんだけど。

 

また、2011年に小平市の「地域宣伝隊コダレンジャー」のデザインをしたのは基礎デザイン学科の学生さん。
「キャラクターを作る」という課題ではなくブランディング提案の一つが採用された結果だったと記憶してます。

そうそう。小平市には2人ムサビOBOGが働いているんですが、東京2020オリパラの全種目をコダレンジャーで表現したイラストを全部描いたのはそのムサビOBだそう。
ちゃんと別手当出たかな?(ぼそっ)

あ、コダレンジャーのLINEスタンプがこの夏出てるのでどうぞよろしく。

 
最近だと、視デのブランディング授業の一環として、妹島和世氏設計「なかまちテラス」のロゴ作成や小平駅前のPR看板設置、市内を走るバスのラッピングデザイン、なかまちテラスのPRキャラクター「あっちこっちナカマッチ」の企画・実行もやったりしてるし、小平市中央図書館との連携で図書館オリジナルグッズを作ったりもしています(現在発売中!)


んで、ムサビがどういう活動を小平市でやってきたかまとまったものがなかったので、これを機に過去10年の活動を調べてみました。
ただ資料が残ってないものもあるので、「大学WEBからひろえる情報」を中心にした一覧。表記の揺れだったり間違いがあるとは思いますが、手羽調べなのでどうぞご了承ください。また今後のことも考えて、有志の活動だったり、小平市にある企業・商店街との連携活動も含めています。
ではいきます!

●彫刻学科
・彫刻の谷緑道彫刻設置
・小平アートサイト(小平野外彫刻展)
・小平東部公園アート公園化
・小平市グリーンロード彫刻保存プロジェクト
・展覧会「でんちゅうストラット」+木彫滞在制作

●視覚伝達デザイン学科
・玉川上水サミットポスター等デザイン
・小平市図書館ブランディングプロジェクト
・小平市中央公民館けやき青年教室+異才たちのアート展プロジェクト+みんなでつくる音楽祭
・障がい者作品展
・小平市市民協働フォローアップセミナー
・小平市立第十二小学校図工の連携授業
・小平市立上宿小学校との連携プロジェクト
・造形ワークショップ 小さな夏休み
・都立小平特別支援学校中学部社会科見学
・小平NPOボランティアセミナー
・東京2020に向けた市民ミーティング in 小平
・ルネこだいら夏休みフェスタ
・小平市景観まちづくりセミナー・カフェ
・マイ☆きゃらプロジェクト
・学園坂ストリートギャラリー
・こだいら昔遊び探検隊
・こだいら3・3・3バースデーセレモニー
・ぼうさいクエスト


  • 小さな夏休み。やはり視デは多い。

●工芸工業デザイン学科
・ブリヂストンとの産学共同プロジェクト
・公開講座「ものづくりワークショップ」

●建築学科
・小平市小川用水応援団
・公共施設マネジメントに関わる官学共同プロジェクト
・小平市景観まちづくりセミナー・カフェ
・訪問教授エンリック・マシップ ワークショップ『ラーバン』

●基礎デザイン学科
・小平市の公共デザイン
・小平市スポーツ祭東京2013デザイン
・小平市防災マップのリデザイン
・小平駅南口自転車駐輪場壁画看板の原画デザイン
・新小平かるた制作
・ぶるべー号車体デザイン
・小平市「地域宣伝隊 コダレンジャー」コスチュームデザイン
・小平市景観セミナー

●芸術文化学科
・第一屋製パン・ブランドイメージプロジェクト
・小平六中看板プロジェクト
・ジュニア大学
・小平アーツプロジェクト


  • 芸文のアーツプロジェクト・ウィンドウディスプレイデザイン

●デザイン情報学科
・ブリヂストンとの産学共同プロジェクト

●共通彫塑
・小平市文化会館(現・ルネこだいら)壁面レリーフ制作
・公園内記念碑・園名板制作

●教養文化
・地球永住計画

●大学や個別の活動
・各種委員(小平市の文化振興の基本方針検討委員会、小平市公共施設マネジメント推進委員会、指定管理者審査委員会、明るい選挙ポスター審査員、小平市グリーンロード推進協議会等)
・Global Design Initiative Workshop 2017
・共同研究『共同授業・制作を核とした美術大学と中学校・地域との連携研究』(小平市立小平第六中学校ほか+油絵学科+芸術文化学科+教職課程研究室)
・小平駅前壁画制作
・小平市ブルーベリーPRキャラクター「ぶるべー」デザイン
・ふれあい下水道館 彫刻・キャラクター制作
・国際交流プロジェクト「思い出」を交換しようExchange Our Memories
・旅するムサビプロジェクト(小平市立小平第二中学校、小平市立第六中学校、小平市立花小金井南中学校、小平消防署、小平市立第四小学校、小平市 地域振興部 市民協働・男女参画推進課、小平市立第七小学校)
・まちで楽しむ会場提供(こだプロ+小平市+小平市大学連携協議会)
・小平市立第五中学校職場体験受入
・小川公民館講座「美大生が教える!絵の描きかた」開催
・上宿公民館夜間講座「美大の魅力を探る 美大のとなりのくらし」開催
・めぐりん小平
・小平をのこすっ!スケッチワークショップ2010(校友会主催イベント)


こうやってみると様々な学科が小平市をフィールドに活動してるのがわかります。
また、「何かの制作」がもちろん多いけど、ブランディングデザインやワークショップなどもあるのが特徴ですね。

ただ、継続して行っているものもありますが、彫刻学科学生有志が20年ぐらいやってきた「小平アートサイト(小平野外彫刻展)」は「人が来ないから」という理由で数年前から国分寺に場所を移して活動してたりします。「あれ?そういえば最近秋にムサビ生が公園で展示してないな」と思ってた住民の方や市役所の方、実は国分寺で今もやってるんですよ。
これを聞いて「悔しいなあ。なんとかして小平に戻せないもんか」と思ってもらえると個人的には嬉しいのですが・・。


包括協定を結んで具体的には何をやるのかはまだ決まっていません。
協定前に市役所の方と意見交換会をやったりもしてて、「協定に基づく主な取り組み」として下記5つを公表しています。
●美術・デザインを中心とした文化芸術による地域の活性化、産業振興
●創造的思考力を活かした地域課題の解決
●小平市をフィールドにした産官学共同プロジェクトの実施
●小平市内の美術館、博物館、教育機関との連携
●両者が有する知的資源、人的資源及び物的資源の交流、活用


よく見ると、「イラストを(タダで)描きます」的なものが入ってないのにお気づきでしょうか。
一番需要があるのが「ムサビ生に(タダで)冊子を作ってほしい」「(タダで)作品を展示してほしい」なのはわかってますが、文化芸術・造形教育の本質を使った活動を小平をフィールドにして展開し、もりあげたい、という想いでこの5つにしています。
「え?それってどういう意味?」と思った方。

小平市でのプロジェクトも含めた
アート&デザインプロジェクト発表会2018:美大生の可能性
が本日午後鷹の台キャンパスで開催されますので、そちらにお越しください。
手羽が冒頭プレゼンしますんで、詳しくはそちらで。

あ、デザイン・ラウンジでの新学科秋季個別相談会も本日午後なのでよろしくお願いいたします・・。とても今年はG展もタマビ芸祭も行く時間がないな・・。

 

今朝の読売新聞多摩版にも今回の締結式のことが掲載されてましたが、その他の記事にリンク張っておきます。
小平市と包括協定を締結しました|武蔵野美術大学
武蔵野美術大学と包括連携協定を締結しました(2018年11月2日) |東京都小平市
小平市と武蔵野美大が初の包括連携協定 美術やデザイン生かしてまちづくり|ひばりタイムス
月曜午後にはJ:COMさんでも放送されるとのこと。 
市長のブログも昨日のうちに更新されてて、
市長の活動日誌(平成30年11月)
・・ま、そうですよね・・。




以上、

小平市役所からお送りしました、の手羽がお送りいたしました。
しかし、なんでこんな一瞬なのにクネっとしてるんだろ・・・。

小平市役所からお送りしました、の手羽がお送りいたしました。
しかし、なんでこんな一瞬なのにクネっとしてるんだろ・・・。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。