歌舞伎町で手羽美★900記事記念美大飲み会をやってみた

2018年7月29日(日)

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京都造形芸術大学の吉田さんから「7月27日に東京出張入ってるんで、夜飲みません?」とお誘いがありまして。
吉田さんは日本全国で年間100本以上、延べ2万人以上の高校生や保護者・教員・企業・行政に講演をされてる方で、西日本で「美大の本質的な学び」を語らせたら右に出る人はいません。ぶっちゃけ、関西は京都造形一人勝ちで、その状況を作った張本人といっても過言ではないはず。

そこでタマビ・米山さん、メグリン、東京造形・イケメンM澤くん、桑沢・高橋さんにも声をかけ、久々の美大元広報飲み会をやることになりました。ある裏テーマは言わず。
ただ、久しぶりにお店を予約する幹事係を手羽がやることになりまして。この年になると飲み会幹事ってあんまりやらないのよ(笑)
自分が気持ち的にチーズフォンデュが食べたかったんで、ネットで探したところ室内も面白そうな店があったからそこを予約。口コミもほとんど見ず料理の写真だけで決め、現地へ。

新宿歌舞伎町ど真ん中のビルだった。。。というか新宿ロフトプラスワンと同じビル。
いやーしかし、歌舞伎町なんてほとんどいかないけど、 すごいことになってますね・・。


エレベータで4階に上がると、

店名の「The Cave」の通り、洞窟をモチーフとした装飾。
こんな雑居ビルの中によく作ったなあ・・。

部屋は個室になっててさらに洞窟感満載。
ロフトもありました。
多分美大生が造形屋アルバイトでモルタル造作する作業をしたんだろうなあ、とか想像。
ただ、もしここで火事が起きたら確実に死ぬね(笑)

そうそう。大学職員飲み会のいいところは全員時間通りに集まることで、ここに美大生が入ってくると定刻にいるのがおっさんだけってなっちゃう。

ところで、吉田さんだけ「900記事、おめでとうございます」と褒めてくれました。
さすが気遣いのできる男。

そうなの!裏テーマは「手羽美★900記事おめでとう飲み会」だったんです!
強引に集めることでみんなから「おめでとー!頑張ってるね!手羽さんがいてこその美大だよ」と褒めてもらおうと思って。祝ってくれないから祝ってもらう場を自分が作るという大技を仕掛けたんだけど、裏趣旨を言わなかったら誰も言ってくれなかった(涙)

このメンバーで話すことは決まってて、「関西・関東の美大情報の共有」です。
他美大・高校・美術予備校・業界の動向をちゃんとチェックしてるメンバーしかいないから、ここでの話をテープで販売すると多分売れる。絶対に外に流せないけども(笑)
ただの大学職員交流飲み会だと「ムサビさんの新学科は注目されてますねー」程度の薄っぺらい会話で終わりでしょうが、このメンバーとはもう15年ぐらいの付き合いでもあるし、「ムサビの新学科、失敗してほしいけど期待はしてるから」「学科名にイノベーションってつけるのはどうなの」とか本音しか言ってくれません。もっと叩かれると思ってたけど、学科名以外は概ね「今やるならこれしかないし、ムサビがそこにチャレンジしたことに意味がある」と言ってくれて安心しました。

自分がもっとも信頼できる第3者評価機関であり・・このメンバーで美大の評価機関を設立したらいいかもしれない。基準協会さんは「大学運営をちゃんとやってるか」はチェックできても「美大は今後どうあるべきか」という視点でチェック・改善提案できないしね。名前は「手羽ちゃん美大評価機構 」で。市ヶ谷あたりに事務所作って。かなり高い需要は感じる。

最初は最近迷いを感じる京都精華さんあたりいかがでしょうか?
なんなら職員研修も請け負いますよ。
多分「グループ・チーム制は意味あるのかな?」な疑問を抱えてる頃じゃないかと。

あ、で、手羽が食べたかったチーズフォンデュですが

もっと装置が巨大でチーズがデロデロ流れ出てるものをイメージしてたんだけど、これが小さい鍋で。いや、イメージと本物が違うことはよくあることだからそれはいいとして、旅館の鍋に使うようなロウソクではなく、アロマで使うような火力のロウソクだったのよ。
ギリギリチーズが固まらないようにするための温度で。口に入れた瞬間に「アツっ!」となることを想像しながらほおぼるんだけど「・・・ぬるっ・・」という温度で。素手で鍋がつかめる温度で。「こういう時はインパクトじゃなく知ってるお店に行くべきだった」と思う温度で。


2次会は米山さんのいきつけのゴールデン街のお店へ。

更に深い話をするのであった。ほぼ米山さんのタマビ自慢だった気もするけど。
しかし、ゴールデン街は完全に外国人の観光名所になってるんですね。のぞくと多くが外国の方で、なかなか空いてるお店がなく。


美大職員といえば、

昨日、ムサビ専任職員採用試験の最終面接がありました。
既に筆記試験、若手職員・チームリーダーによる面接・グループディスカッションを通過してる優秀な方々なので、最後の私たちはムサビ職場との相性とか、入ってもらうことでどういう化学反応が起きるか?とかそういうところで判断するだけです。

しかしムサビの特徴的な活動として、ほぼ全員が「社会連携」を挙げてたのがびっくりで。
「社会連携」というキーワードは昔でも少し出てたけど、ほぼ全員がその単語を出すようになり、旅ムサ以外のより具体的な活動や効果をいくつか挙げる人が増えたし、以前は「美術を頑張っている学生をサポートしたいです」ぐらいの発言だったのが「社会連機をやりたいです」になってきたのが今年の傾向だったかもしれない。ちょっと前は「グローバル」と言われてたのに(笑)

内側にいるとわからないけど、外から見たらいつのまにかムサビの強みになってたんだなあ、と気づかされた出来事でした。
とはいっても、来年は新学部・新学科・新大学院の開設、市ヶ谷キャンパス、90周年と確実に攻めのターンに入るムサビ。これまでのムサビ職員像とも少し変えていかないといけないのも事実。
ちなみに去年は「手羽イチロウさんという方のブログを参考にさせてもらってます」と面接で二人ぐらいから言われ微妙な空気が流れてたけど、今年は誰一人言われなかった(涙)900記事も書いてるのに。


変わるといえば、

日曜、リンクロウの和太鼓部は御殿場で開催された和太鼓まつりに参加してまして。面接なければほんとはそっちに行きたかった(ぼそっ)

リンクロウの学校は鼓童のようなトラディッショナルな演奏なんだけど、今の和太鼓のトレンドはダンス的要素をふんだんに取り入れた演奏で、奥さんから聞いたところ、優勝したのも派手目な高校だったらしい。例えるならどこもかしこもヤンキー的ソーラン節が流行ってるじゃないですか。あんな薄っぺらい感じが今のトレンドらしいっす。
老舗校で数年前は全国大会に出場した部でもあるけど、最近負けが続いています。このまま伝統的な演奏でいくか、トレンド方向にチェンジすべきか議論が分かれ出す時期でしょうね。手羽は今ハイキュー!にはまってるんで「落ちた強豪“飛べない烏」というフレーズが思い出します。

個人的には老舗校と若い学校では戦略が違うわけで、老舗校はトラディッショナル路線を守るべき、変えないのではなくトラディッショナルを追及して進化させることが最大の強みでありオンリーワンのナンバーワンになれる方法じゃないかと信じてます・・・って、これって大学の戦略とも似てるなあ、と。


以上、

こんな美大職員仲間が東京と京都でお待ちしておりまーす、な手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。