とらや×ムサビのコラボ「うつわと和菓子」展と「3人の工芸家の甘い話」

2018年6月13日(水)

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とらや東京ミッドタウン店ギャラリーでこういう展示が間もなく始まります。
手羽からすると「念願の!」がつくのだけど。


特別展「うつわと和菓子」

●会 期:2018年6月20日(水)~26日(火)※入場無料
●場 所:とらや 東京ミッドタウン店内 ギャラリー(東京ミッドタウン ガレリア地下1階)
●時 間:11:00~21:00(店舗営業時間と同じ)


室町時代に創業された老舗和菓子店「とらや」さんと工芸工業デザイン学科クラフトデザインコース陶磁専攻によるコラボレーション企画で、2015年から授業の一環としてとらやさんの和菓子を題材に、うつわの制作に取り組んでいます。
 

学生さんが制作にあたり、とらやさんの協力のもと、和菓子の歴史や製法、菓銘や意匠にまつわる物語を知る前提講義や職人の方による和菓子作りのデモンストレーションを学生自らが体験し、和菓子の意匠にこめられた日本の多彩な季節感や心情を学ぶことで、「うつわ」に対する発想を広げていきました。

で、その作品展示を去年までデザイン・ラウンジで行ってきたんですが、今年はとらや 東京ミッドタウン店内 ギャラリーで展示することになったんです!!
これまで何かの企画展で学生さんの作品が展示されることはあったと思いますが、「大学」としてとらや 東京ミッドタウン店内 ギャラリーで展覧会をやるのは恐らく初めてのこと。
ミッドタウンにラウンジ作る時からの手羽の夢だったんです。ようやく念願がかなった(涙)

でも、そこは「とらや 東京ミッドタウン店内 ギャラリー」で、「場所があるから展示すれば?」な軽い話ではありません。とらやさんの企画展なので、チラシや制作過程を紹介するパネルなどは何度も何度も全部真っ赤になるくらいの校正を受けながら進行したそう。陶磁の学生さんにはそういう校正の世界は慣れないことで大変だったと思うけど、かなり勉強になったんじゃないかしら。

さらになんと、いくつかの作品は展示期間中、併設の虎屋菓寮東京ミッドタウン店生菓子をご注文の方に限り、実際にご利用いただけるのです!
とらやのお菓子のためだけに学生が一つ一つ作った器なんですよ。そりゃマッチしないわけがない。
ぜひお店で「ムサビ生のお皿がいいから、お菓子もよりおいしいなるわー」とみんなに聞こえるような声で叫んでください(きっと怒られます)

そして!!
この展覧会の関連イベントとして、トークショーを行います。
トークショー『3人の工芸家の甘い話』

●日時:2018年6月23日(土) 13:30-14:30(受付13:00-)
●会場:武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ(東京ミッドタウン・デザインハブ内)
●入場料:無料(お茶付き、申込先着順)
●定員:30名*事前申込制
●登壇者:高橋禎彦(ガラス作家、多摩美術大学教授)|羽生野亜(木工芸作家)|西川聡(陶芸家、武蔵野美術大学教授)
●司会:岡本玲子(デザインプロデューサー)
●主催:武蔵野美術大学
●企画・運営:武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科クラフトデザインコース陶磁専攻、武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ
●協力:株式会社虎屋、株式会社 木村硝子店


「工芸」「デザイン」「アート」の境界を行き来し、独自の活動をしてきた3人の作家が、うつわとお菓子や料理の話題を交えて、これからの工芸についての話をします。
トークショーの後には、特別展『うつわと和菓子』に作品を出展中の陶磁専攻の学生さんによるプレゼンテーションも行うことなっていて、工芸の作り手たちが、”もの”と”もの””の関係をどのように意識してデザインしているかを知ることのできるはずです。
是非お越しください・・・と書こうと思ってたけど、あっという間に定員に達しました。すいません・・。


陶磁を始めとしてガラスや木工、金工、テキスタイルなどクラフト系は他美大ではファインアート系にカテゴライズされることが多いです。お皿や器を作ったら先生から怒られる「陶」の専攻もあるぐらいだし、最近は志願者が減ってきて「工芸・彫刻コース」と立体アート系として括られることも増えてきました。
その中でムサビはクラフトを「工芸工業デザイン学」「クラフトデザインコース」とデザインに分類してる珍しい美大だったりします。
また、工デは2年前半までインダストリアルデザインやインテリア等他領域を体験してから専攻に分かれていくので、「クラフトしかやりたくない」「ガラスしか興味ない!」という人には向きませんが、様々な素材や解釈を「デザイン」と「アート」を行き来しながら柔軟に学べる仕組みがあるのは、実は日本だとムサビの工芸工業デザイン学科ぐらいだったりします。


ちなみに株式会社虎屋の赤坂本店は2015年からリニューアル工事されてましたが、いよいよ2018年10月1日の寅の日にリニューアルオープンします。
2018年10月1日(月・寅の日)、赤坂店リニューアルオープンのお知らせ

ちなみに店舗設計は内藤廣さんです。こちらも楽しみですね。


以上、毎年「うつわと和菓子」トークショーに参加すると、とらやのお菓子が食べたくなって家族分の和菓子を買って散財してしまう手羽がお送りいたしました。
子供たちは高級和菓子という認識がないからパクパク食っちゃうんですよ。「そ、その和菓子だけでミッドタウン駐車場2時間分が無料になるくらいの金額なのにー(涙)」と。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。