【日本のモナコ】熱海のアートを満喫してきた!

2018年3月26日(月)

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3月24日、25日と一泊二日で熱海へ家族旅行してきました。
前回までの話はこちら。
【廃墟マニア興奮】アタミアートウィーク2018に行ってきた

小5のあかりちゃんも「ワークショップや旅行に連れてってくれる素敵なパパ」からさすがに「美大が関係するところに連れてってるだけ(自分の趣味に子供を巻き込んでる)」となんとなくわかってきたようです。
でも作品を見るのはそんなに嫌いじゃないらしく、例えば「五美大展に行く?」と聞くとちょっと前までは「そこでなんか作れるの?」と聞かれたけど、今は作品鑑賞だけでも行ってくれるようになりました。ま、手羽がオーソドックスな展示を見に行くことがほとんどないからでもあるけど(笑)

といっても、家族旅行だと「子供もそれなりに楽しめるところ」がルートの中心になります。一人旅ならもっと好き勝手に周るんだけどね。


まず最初に向かったのは、

熱海トリックアート迷宮館
子供のためというか、手羽が一度行ってみたかった場所だったりするけど(笑)


  • 名前の通り、トリックアートがいっぱいあります。


  • こんな感じで遊べるので子供も喜んでました。

奥さんから「あんたが一番満喫してるね」と言われたけど。


熱海トリックアート迷宮館のすぐ横にあるのが

熱海城
城といっても歴史的なものではありません。1959年に鉄筋コンクリートで築城された日本で一番新しいお城なんだそう。

天守閣から撮影する熱海が


  • どう撮っても「THE熱海」にしかならない。熱海が「日本のモナコ」と言われるのもわかる。行ったことないけど

ただ子供的には地下のゲームコーナーが全部無料ってところがヒットポイント。最近のゲーセンには行ってないけど、結構新し目のものもありました。
家に帰ってきて「熱海で何が一番楽しかった?」とあかりちゃんに聞いたら「エアホッケー」と返ってきた・・。


熱海城といえば、途中であかりちゃんに

「秘宝館って何?」と聞かれ、「ひ、秘宝を見せますってそれじゃ秘宝じゃないよね。きっとつまらないところだから行くのはやめよう」と嘘をついてしまったいけない大人。
ほんとは行きたかったけど、さすがに小5の娘と一緒じゃ・・。


続いて手羽が一番行きたかった場所へ。

旧日向別邸 熱海の家
「ブルーノタウトが設計した建物」と間違って言われたり、いろんな呼び名があるんだけど整理すると、

上屋が「日向の家」、地下室がブルーノ・タウト設計の日本に現存する唯一の建築である「タウトの部屋」で、それらをひっくるめて全体を「旧日向別邸 熱海の家」と呼ぶそうです。
タウトが設計したのはあくまでも「改築した地下室」。あ、上屋は普通の民家にしか見えませんが、設計者は銀座の和光や東京国立博物館を設計した渡辺仁さんなんで、これも貴重な建物なんですよ。


注意点が4つあって、一つ目は

中は完全撮影NG
写真撮りたかった・・。


二つ目が土日祝のみ開館で、なおかつ要予約制なこと。
予約するのを忘れてて、当日1時間前ぐらいにWEBに書いてある熱海市生涯学習課文化施設室へ電話したんです。でも市役所警備室につながり「市役所なんで土日は営業してないんですよ」というつれない返答。
「土日祝の予約者のみ開館だけど土日祝が予約対応されてないって、どんな役所対応なんだ・・・」と思いつつもそれ以上の情報も教えてくれなかったから、ダメ元で旧日向別邸に電話したら「14:00の回はまだ空きがあるんで3名様なら大丈夫ですよ」とありがたい対応していただきました。


3つ目が来年から大改修工事のため4年間閉館するそうです。
旧日向別邸の修復実施へ 80年経過し雨漏り、傷み―熱海 - 伊豆新聞
今年11月ぐらいから閉館するんで、行くなら今のうちっすよ。


最後の4つ目は、子供は全然楽しくないってこと(笑)
「地下室を見て子供が飽きたら出ちゃえ」と思ってたけど、強制的に約40分間のツアーに参加させられちゃうんですよ。つまんなそうにしてた。


そこからバスで熱海の海岸へ下り、

海岸沿いはこんな感じにホテルが建ってるけど、数件は廃館してました・・。


  • もちろん貫一・お宮の像もチェック。


  • 「実は人工の砂浜で、砂は千葉県から持ってきたもの」とブラタモリで言ってた。


  • おっ!ここも桂由美さんの「恋人の聖地」なのか

しばらく砂浜を歩き、商店街へ。

こういう今どきのゲストハウスもあったりするけど、熱海で有名なのは

純喫茶なんです。レトロな喫茶店があちこちにあるそう。


  • このパフェのディスプレイ見てテンション上がらない人間がいるかって話ですよ


  • 懐かしい雰囲気。手羽の実家の商店街にもありました。鉄板のナポリタン食いたい。


  • この2種類の砂糖も懐かしい。昔はこうでしたよね。

もちろん手羽がオーダーしたのはフツールパフェ!
パフェの器は2重構造になっててドライアイスの煙が中からずっと出てた。「この器はもう製造されてないから割れたらおしまい」だそうです。


そしてちょっと歩いて熱海七湯の一つである「大湯間歇泉」へ。
世界的にも有名な自噴泉で、地面が揺れるほど湯と蒸気が激しく吹き出し・・・

てたそうだけど、大正時代に噴出が止まってしまい、今は機械で「それっぽい」感じにやっているとブラタモリで見た。(手羽の熱海情報はほとんどブラタモリから)
日本残念観光地の一つに入れてもいいかもしれない・・・。


そして最後の目的地は、

MOA美術館
MOAはMokichi Okada Artの略で、岡田茂吉とは世界救世教の教祖。

正面入口から本館へは総延長200mの長い長いエスカレータでつながってて

ついタイムラプスで撮影しちゃった。テンションがだだ上がり。
モスクワの地下鉄を思い出します。行ったことないけど。


  • 昨日だと桜はこんな感じ。


  • ヘンリー・ムーア「王と王妃」があるムア広場


  • ブールデルのレリーフをこんなところで見れると思わなかった


  • 黄金の茶室

何がすごいって、貴重品ばかりなのに館内全部撮影OKなんです。
しかも保護ガラスは透明度の高い低反射ガラスなのでじっと見てるとそこにガラスがあるのかわからなくなって手を伸ばしたくなるほど。この感動は経験してみないとわからないかも。

ちなみに現在の企画展は「北斎と広重 冨嶽三十六景と東海道五十三次をやってて、


  • 小学生でも知ってる作品ばかりだから、あかりちゃんも楽しんでた


  • さすが北斎と広重

建物も作品もすばらしかったですね。手羽オススメの美術館。

ほんとは起雲閣とか来宮神社とか初島とか遊覧船も行きたかったけど、東名高速の渋滞が嫌だったんで午後1で熱海から脱出しました。もう1泊欲しかったなあ。もしくは電車で来るか、ですね。

熱海はそれほど大きな町ではないので、徒歩かバスで観光地の多くを見ることができます。海岸から熱海駅まで徒歩15分ぐらいで行けちゃうんじゃないかしら。ほぼ坂道だからレンタサイクルがあると最高なんだけど。
アート系なものも多いし、十分家族で楽しめます。熱海でアートを体感しませんか?
あ、「ART&ME 熱海」ってフレーズが閃いたけど、観光協会さん、使いません?
え?アド街っぽい?


ただ、ちょうど桜シーズンだったこともあってホテルがなかなか取れず(笑)、料金高めなホテルしか泊まれなかったの。皆さんは行くと決めたら早めにホテル予約した方がいいっすよ。


以上、泊まったホテルのエレベータ内の表記が

美大生がやりそうな綴り間違いをしてて、今まで誰も気が付いてないのかな?とドキドキしちゃった手羽がお送りいたしました。

チーフプロデューサの真麻、頑張れ。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。