[news] 脳科学者茂木健一郎が書いた! ヘンタイ芸大生たちの『東京藝大物語』

先月末、講談社から『東京藝大物語』という小説が発売されました。描かれているのは、講師として東京藝大に赴任した語り手目線で描かれた、東京藝大で芸術を夢見て生きる学生たちの「ヘンタイ!?」な日常生活。7割は実話とも語られる、美大生の共感が詰まった小説をご紹介します。

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脳科学者・茂木健一郎が東京藝大で教えた5年間が題材に。
脳と神経に関する一般読者向けの解説書を多く執筆し、テレビ番組や雑誌、週刊誌などマスメディアで積極的に活動している脳科学者・茂木健一郎氏。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究してきた茂木氏は、美術批評なども行うほど美術・芸術の分野に深いことは皆さんもご存知のはず。
そんな茂木氏は、5年間東京藝術大学で非常勤講師を担当。そこで目撃した若き芸術家たちの物語が、今回小説『東京藝大物語』として発売されました。


東京藝大での日常が、客観的にしかし愛を持って描かれる。
美大・芸大生にとっては馴染み深い、藝大受験のための多浪、お酒片手に語られる藝術談義、個々の作品制作への対峙や個性的(ヘン)な趣味・興味。本著では講師の目線から客観的に、そして芸大生の「ヘンタイ」っぷりがときに極端に描かれています。美大・芸大生にとってはたくさんの共感あり、「ここはちょっと大げさ?」とついつい自分たちの日常と照らし合わせたりもしながら、身近な美大・芸大生活を楽しく読める1冊となっています。
もうひとつ注目は、授業のシーン。茂木氏の授業と思われる「クオリア原理主義」についての記載や、ゲストで登場する数々の現代美術作家の講演、学生とのやりとりのなかから作家ごとの個性や、芸術家として生きることの難しさなども滲み出ています。

リアリティたっぷりに描かれているこの小説、茂木氏本人もYoutubeにて7割程度が実話に基づくとコメントしています。なお、本日6月5日に予定されている刊行イベント「アートを握れ! 地上5cmの浮遊を目指して」は、すでにチケット完売しています。
http://bookandbeer.com/blog/event/201506-5_tokyogeidai/


▼著書概要
『東京藝大物語』

定価:1700円(税別)
発行:講談社
あらすじ:
明日のアーティストを目指し、才能が集う「東京藝術大学」。講師として赴任した語り手が、そこで目にしたものは!?
いつも赤ら顔をてかてかさせているジャガー。鳩のように首を動かしながら、ぎこちなく喋るハト沼。突如として全身で芸術を語り、狂乱する杉ちゃん。藝大を出ても、成功するのは十年に一人といわれる世界で、何者かであろうとあがく学生たち。ヘンタイにはなれても、テンサイにはなれない!? 
芸術を夢見て生きる学生たちの葛藤と不器用な闘い。東京藝術大学を舞台に、彼らが日夜起こす事件に驚きながら、共に生きた時間をあたたかな眼差しで綴った、茂木健一郎・初の青春小説!

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