高校生向けコンペから手羽美★の広報戦略を考える

以前GWに高速乗ったらすんごい渋滞(普段2時間で行けるところが6時間かかった。帰りも)で、それ以来連休中は遠出しないと誓った手羽です。テレビで渋滞情報見ながら「ふふ。お前らバカだな」と笑うのがGW中の仕事です。「その笑いを毎年見せられるのが一番嫌」と奥さんに言われてます。

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なのでGW中は部屋の掃除か近場を動くことにしてるんだけど(都内はガラガラだし)、とりあえず連休中に行こうと決めてるのは、毎年見てる
SICF (Spiral Independent Creators Festival)
ぐらいかな。
あ。ワークリは今日なのか。
WORK×CREATIVEを体験する「ワークリ!!」vol.01:WebMedia
「25歳以下限定」じゃ永遠の27歳の手羽は参加できないなあ(涙)・・・それにしても、25歳以下で参加費2000円は高いような気もするけど・・・ラウンジで開催してくれたら会場費いらないんだけど・・・。



さて、本題。大ネタを。


先日の記事、
美術大学主催の高校生向けコンペ情報
を書くために東北芸工主催の全国高等学校デザイン選手権大会、通称デザセンの入賞者情報を見てたんですよ。

そしてふと、
ん。●●県の高校が1校も入ってないんじゃないかしら?
と思ってしまい、気になって気になって、二次審査で入賞・入選した高校過去5年分を調べてみたんです。
あ、簡単に言ってますが、まとまったリストは公開されてないので、
デザセン2014・二次審査結果発表! | デザセンからのお知らせ
ここから5年遡りました。

表を作ったので、せっかくなので公開します(笑)
ダブリはのぞき、高校名表記はサイトに準じてます。
黒塗りが過去5年入賞していない県です。

■北海道 → 静岡県


  • 全国高等学校デザイン選手権大会過去5年入賞・入選一覧1

さすがに東京は多いですね。
でも東北芸工さんから近い岩手県が一校も入賞してないのがびっくり。
地元の山形ももっと入賞してるもんだとばかり。


■愛知県 → 沖縄


  • 全国高等学校デザイン選手権大会過去5年の入賞・入選一覧2

なるほどなるほど。
・・・って一体誰得な調査なわけですが(笑)

高校名見ると「工業」「技術」「商業」が意外と多いですね。
「デザインって工業や商業で教えられてるんだな」と。

そして、いろいろここから想像することもできます。


まず、デザセンに応募するということは、「デザインとはポスターを描くだけじゃない」と理解しているということであり、つまりその高校には広義なデザインを理解してる、興味を持ってる教員がいて、「これ面白そう。応募してみたら?」と言った教員がいると推測できます。
やっぱり一般的にはチラシ描いたりキャラクター作ったりが「デザイン」ですからね。
美大生や美大OBでもファインアート系だとそう思ってる人も多いです。
(自分がそうでしたから)

そもそも、デザセンはグッドデザイン賞受賞してます。「なぜデザセンがグッドデザインなのか」がわかる人が申し込んでるんじゃないかと。


また、昔ながらの「●●展」や県・美術教員団体が主催してる展覧会でもなく、新しい分野のプレゼンコンペに興味を持つことができた教員や生徒さんがいるってことでもあります。


  • 2008年全国高等学校デザイン選手権大会

手羽も以前デザセンを見に行ったことがあるんですが、
手羽ちゃんのドキドキ潜入レポート -東北芸工4-
演劇的プレゼン要素がかなり強いので、それを指導できる教員もいるってこと。そしてそれに反応した生徒さんがいるということ・・などなど。


逆に考えると、過去5年リストに一校も入ってない県は・・・これもいろいろ理由は考えられそう。いろんな仮定を作って、例えば非常勤講師の割合等と合わせれば、もしかしたら・・。
一応補足すると、高校数は県で全然違うし、「入賞した高校」であり、先生の転勤や退職もあります。応募はしてるかもしれないし、今はその高校にその先生はいないかもしれませんのでご注意ください。

また「大学主催のコンペに高校が申し込むのはどうなんだ。それじゃいかんだろ」という考え方もなくはないと思います。
あくまでも「いろいろ想像できそうな要素があるデータ」ぐらいに見てもらえれば。
こういう切り口もたまにはね。


「うーん、他も調べたら、何か見えるかもしれないなあ・・・もしかして県が偏ったりして」
と思ってしまったのが運のつき。


というわけで、
●5年(5回)以上続いてる高校生対象のアート・デザイン系コンペ
●高校名がテキスト状態で公開されている

を条件にして調べてみたら、
大阪芸術大学|世紀のダ・ヴィンチを探せ!高校生アートコンペティション
まんが甲子園
はんが甲子園
の3つが候補に。

大阪芸大さんのアートコンペはファインアート・デザイン・映像など幅広く募集してるので、一般的な「アート」志向のある高校(教員・生徒)が見えるかも。
まんが甲子園は、「マンガを描くのが好き」なリア充高校生と先生。
はんが甲子園は、「版画」を指導できる教員がいることを表してる。

そして、公募展なら作品作って送れば「入賞したら表彰式に参加するかどうか」ぐらいですが、マンガ甲子園もはんが甲子園もその場に行くのが前提。
教員・保護者・高校全体の理解とバックアップがなくちゃ厳しい。
開催地も大阪、高知、新潟と地域も分散してるから、調べるにはちょうどいいかな?

てなわけで、全て過去5年分をチェックしました(涙)
一体何をやってるんだろう・・・(涙)


結論を先に書くと、デザセン含め4つのコンペに全部入賞してたのは神奈川の弥栄高校さんでした。
(他にあったらすいません)
弥栄高校さんは手羽も何度かお世話になってます。
ムサタマトークをやった高校でもあります。
デザイン・アート・マンガ・版画、全て網羅してるってのはすごいというか、先生と生徒さんの美術力の幅広さを感じますね。

で、4つのコンペで過去5年入賞していない県はどこもなかったんだけど、4つ中3コンペ入賞していない県が5県ありました。
そこはどこかというと・・・5月末に某所で高校の美術の先生を対象とした講演をすることになったので、そこで公開します。
興味のある某所の美術教員の方、ぜひご参加ください。
以上、長い宣伝でした(笑)


今日のまとめ
●弥栄高校はすごい
●意識の高い先生と生徒さんがいるってことだから、入賞高校を重点校にすれば受験生確保できるかも。


よし、手羽美術大学★開設の野望がまた一歩近づいた!!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。