ムサビ卒展でよくある質問に答えるシリーズその2です。
あ、今日から平成29年度造形学部一般入学試験のWEB出願受付がスタートしますが、忙しいと思うけど受験生も卒展見にきてください。校内に入れるラストチャンス(卒展後は入試が終わるまで入構禁止になります)だし、モチベーションを上げる意味でも。
平成28年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展
●会期:2017年1月19日(木)~22日(日)
●時間:9:00-17:00
●会場:武蔵野美術大学鷹の台キャンパス
*車でのご来場はお控ください。
WEB http://www.musabi.ac.jp/sotsusei/
4年間の制作研究の集大成ともいえる卒業・修了制作/研究が、鷹の台キャンパス全体をギャラリーとして展示されます。
前回までの話はこちら。
■【疑問にお答えします1】2016年度武蔵野美術大学卒業・修了制作展は1月19日(木)から
Q7.行くならいつがいいの?
マニアックな見方をしたいのなら、手羽のオススメは木・金曜日です。
作品の完成度が高い状態で見たいなら土日。
というのも、卒展講評を既に終えた学科もあれば、展示された状態で講評をやるケースもあって。
油絵学科、彫刻学科、デザイン情報学科なんかは卒展中に講評をやる典型例。だいたい卒展週の木曜・金曜にやるもんだから、教員が学生さんに講評してる風景を見ることができ、どんなことを教授たちは指導してるのか知ることができます。デ情はいくつかのグループに分かれてやってるから遭遇率も高いです。
日曜には「優秀賞」「研究室賞」「教員賞」等が発表され、研究室によっては作品キャプションの横に貼られることも。 (デ情、芸文がそうだったかな?)
で、講評終わって「バンザーイ!」な人もいれば、教員から指摘された部分をすぐに修正する人もいます。なので金土あたりだと「調整中」「修正中」と書かれた作品がボチボチあって。
お客さんが「短い会期なのに調整中ってどういうことよ?!」と感じる気持ちもわからなくはないですが、卒展は「以前作った作品の展示」ではなく卒業制作審査リアルタイム進行中の作品を展示してる場合もあるので、これは少しだけ勘弁してもらえると。
なんせ卒業がかかってる課題なんです。
Q8.詳細がわかるサイトはないの?
会場で配布してるパンフレットを見てもらうのが一番なんですが、ある程度事前に知りたいですよね。卒展では、学科特設サイトやイベントページ、Facebook等で学科独自に情報を出してるところもあり、作品展示場所・イベント等詳細情報は大学公式サイトよりもそちらを見てもらった方がいいです。
今のところ手羽が確認できるのは、
■視覚伝達デザイン学科 卒業・修了制作展2016
http://vcd.musabi.ac.jp/sotsuten/2016/
https://www.facebook.com/2016hues/
https://twitter.com/2016hues
■工芸工業デザイン学科
インダストリアルデザインコース卒業制作展2017
■芸術文化学科 卒業研究制作展2016
https://www.facebook.com/geibun.sotsuten2016/
https://twitter.com/MAUapm_16
■デザイン情報学科 卒業・修了制作展2016
http://dipale.musabi.ac.jp/g16/
https://www.facebook.com/mau.di.ds/
https://twitter.com/dids_16
この4つかな。まだティザーサイト状態がほとんどだけど、これからどんどん情報が出るはずなのでチェックしてください。もう少し近づけば他学科もできるはずです。パフォーマンスやショーの多い空デや映像はタイムテーブルだけでも早めにWEBに出してくれるとありがたいのだけど。
Q9.なんで卒展特設サイトがある学科とない学科があるの?研究室の怠慢?
卒展特設サイトを作っているのは研究室スタッフではなく、4年生で役割分担をし、卒制広報担当・WEB班などの学生さんが作るのがほとんど。その年の学生さんの盛り上がりとかスキルで変わってくるので、 特設サイトがある年とない年も発生するぐらいです。
Q10.●●さんの展示はどこですか?
学内歩いてるとよく聞かれるんですが、これがムサビでは非常に難しい質問で。
ムサビは学科ごとに建物がまとまってなく、なおかつこれまで書いてきたようにいろんな場所で展示するから「●●学科ならここです」と言いにくいんですよ。
また、12号館や9号館の展示室は学科関係なく展示しています。
それと、「何学科の学生さんですか?」と聞き返すと「ナントカデザイン科と言ってました」と返ってくるケースも時々あって(笑)
本人に電話やLineなりで場所を確認すればいいのに、と思うのだけど、
●ネットで名前だけ知って見に来る方(ギャラリストのケースもあり)
●驚かせるためにこっそり見に来る友達
●お子さんに秘密で見に来る保護者(本当)
●内定とってる学生さんの作品をこっそり見に来た企業の方(本当)
というパターンのようですね。
でも、ムサビには「○○デザイン学科」と名称がつく学科は5個あり、対象人数は700人以上になります。この情報だけで場所を特定するのはかなり厳しく、知り合いの展示へこっそり行く場合は、少なくとも学科名(できればゼミ名)をちゃんと確認しといた方がいいっす。
学科名と本名さえわかれば全体の卒展パンフや学科で作ってるパンフで調べることができます。
学科別パンフも作ってるところと作ってないところがあり、去年だと視デ・建築・基礎デ・映像・芸文・デ情が配ってました。これも多くは研究室主導ではなく「パンフ班」の学生さんが作っています。
特に視デは毎年「これ、無料でもらっていいのかな?・・」と思うくらい立派なものを作ってて、去年の視デ卒制図録は日本ブックデザイン賞2016で入選してるくらい。
Q11.アニメ作品見たいんですがどこにいけばいいですか?
これもよく聞かれる質問。
アニメを作ってる学生さんが多いのは視覚伝達デザイン学科と映像学科なので両学科は上映スペースもあります(上映系は結構時間が取られるので早めに来た方がいいですよ)
ただ。
油絵学科などでも卒展でアニメ作る学生さんが普通にいるので、「●●学科=アニメ」という解釈はムサビでは成立しません。これは油絵学科の学生さんがアニメを提出しても、コンセプトがしっかりしてればちゃんと評価される、ということでもありますが。
個人的には(くどいようですが)時間に余裕をもってお越しいただき、特定の学科・領域だけじゃなく、いい意味でムサビで迷子になってほしいと思ってます。
「アニメに興味がある」と言ってる人は今はアニメしか知らないだけで、実はメディアアート系や電子工作系も好きな可能性が高いんじゃないかしら。例えば視デの古堅ゼミやデ情の井上・白石・高山ゼミ、映像のシャルルゼミ部屋も一緒に見るといいかも。もしくは「平面作品」という意味では実は日本画かもしれません。
「彫刻しか興味ない」という人も工デのクラフトやインダストリアルデザイン、建築の方が合ってるかもしれないし、「建築以外意味なし」と言ってる人も実は工デのインテリアや空デ・片山ゼミの方が相性いいかもしれない。
「グラフィックデザインしかやりたくない」という人は基礎デの原ゼミ部屋もいいけど、視デの齋藤ゼミも見ると「そうか。デザインってこういうことなんだな・・・」と気が付きます。
親御さんや高校・予備校の先生が「●●やるなら○○学科!」とおっしゃてることが実は「学びの一部」に過ぎないことがわかるはず。
ぜひムサビ卒展で「領域のカオス」を味わってください。
ムサビ生で自分の卒展を宣伝してもらいたい人募集中です。
お名前と展示場所・コメント・できれば画像をFacebookかtwitterでお送りください。
来週後半に記事UPする予定です。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。