【疑問にお答えします1】2016年度武蔵野美術大学卒業・修了制作展は1月19日(木)から

2017年1月5日(木)

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年末にお送りした全国の卒展スケジュールはこちらをご覧ください。
【1月から2月上旬】全国の2016年度卒展スケジュール(20161230現在)



2週間後に迫ってきたので、ムサビの卒展情報をぼちぼちと。


  • ポスターデザイン:小栁萌生(デザイン情報学科3年)

平成28年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展
●会期:2017年1月19日(木)~22日(日)
●時間:9:00-17:00
●会場:
武蔵野美術大学鷹の台キャンパス
*車でのご来場はお控ください。

WEB http://www.musabi.ac.jp/sotsusei/

4年間の制作研究の集大成ともいえる卒業・修了制作/研究が、鷹の台キャンパス全体をギャラリーとして展示されます。
 
 

 
よく聞かれるムサビ卒展に関する質問にお答えしていきます。


Q1.入場料はいくら?
卒展は入場無料、どなたでもウェルカムなイベントです。
 
 
 
Q2.親だけど見に行ってもいいの?
これもよく聞かれる質問なんですが、もちろんです!
おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟、友達、近隣の方、ギャラリスト、企業の方、社会人、美大生、美大受験希望者、絵が好きな小中学生などなど誰でもOK!!
あ、最近だと聖地巡礼者もいらっしゃいますね。ハチクロ、スラムダンク、ももクロファンの方もぜひ(笑)

ただ、タマビみたいな坂はないけど、お世辞にもバリアフリーとはいえない建物ばかりなので、そこだけ注意していただけると助かります。
手羽的には、一番見てほしいのはムサビ1,2,3年生だったりするけど(なぜかは後日書きます)
 
 
 
Q3.いろんな人に見てもらいたいのになんで田舎の小平市でやるの?人に見せるのが目的なら都心でやるべきでしょ!
これもムサビ卒展をご覧になったことがない方から多い質問です。
多分「100人ぐらいが展示する」「展示壁面に油絵をぶらさげる」「彫刻をポンと置く」な美術館展示をイメージされてるんじゃないかと。
詳しくはQ6で書きますが、卒業対象者は約1200名いるんです・・。また、ムサビ卒展は展示室やアトリエ、演習室はもちろんのこと、工房、体育館、屋外、吹き抜け、廊下など、「学内」の利点を使った展示で、さらに展示だけじゃなく映画・アニメ上映、パフォーマンス、ファッションショー、ワークショップ等々ボリュームもサイズもバリエーションもかなりあります。

上記は去年の卒業制作作品ですが、このサイズの作品がゴロゴロあって、さすがにこの大きさのものは美術館じゃ設営も展示も無理・・。
一度ご覧になれば、きっと「ああ。そりゃ都心の美術館じゃできないし、大学でやるべきだね(笑)」とわかってもらえるかと。
 
 
 
Q4.ムサビは遠いから、都内でも五美大展とかやるみたいだし、そっちでいいよね?
五美大展をご存じとはありがとうございます。

平成28年度 第40回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展
●会期:2017年2月23日(木)-3月5日(日)
*2月28日(火)は休館
●時間:10:00-18:00*入場は17:30
●会場:国立新美術館


ゴビダイテンとは、タマビ、女子美、東京造形、日芸、ムサビが合同で行っている展覧会の略称で、毎年2月下旬に国立新美術館で開催されます。

ただ、これも勘違いされてる方が多く、ファインアート系学科(油絵や日本画、版画、彫刻)のみの展示なんですよ。デザイン系は展示されてないし、デザイン系の合同卒展もありません。あ、それと五美大には藝大は入っていません(笑)
 

また、五美大展はスペースが限られてるので「3つ作ったうちの一つ」「全体は見せられないから一部のパーツだけ」「パフォーマンスものは再現できないからビデオ撮影したものを」「五美大展サイズに小さく作った作品」というケースがほとんど。本当の作品を見てもらうには、やっぱりムサビだとムサビでやる卒展に来てもらうしかないんです。5美大展は自分を知ってもらうための「ポートフォリオ実物版」を展示する感じかな?
とはいっても東京5美大のファインアート系卒業制作作品が一堂に会すわけですから、こちらもぜひ見に来てください!
 
 

Q5.んじゃ学外卒展情報教えてよ
ムサビで毎年学外展をやってるのは日本画学科、視覚伝達デザイン学科(選抜展)、工芸工業デザイン学科ぐらいであとは有志展かな。ムサビは学内展がメインという考え方なんです。
逆にタマビは学科ごとの学外展がメインで、大学によって学内展・学外展の位置づけが違うんですね。
 
 
 
Q6.わかりました。午後ぐらいに適当に行きます
まだわかってないでしょ?(笑)
参考までに単純な計算式を2つ書きましょう。

一つ目は人数で考えてみた場合
ムサビの4年生・大学院2年生の合計数は約1200人。
1人1作品と仮定して(通常は複数作品あります)、1人の作品を見るのに1分かかるとしたら、1分×1200で1200分・・・・つまり20時間かかる計算になります。
1分ってのは作品によっては素通りに近い状態だし、映像作品・論文・パフォーマンスもあるので全作品を1分で見ることは不可能。また、一つの展示室でやってるわけじゃないので、隣の教室、違うフロア、違う建物への移動時間もかかります。

2つ目は面積で考えてみた場合
1日では見ることができないと言われてるルーブル美術館の総展示面積は約6万平方メートル。
一方ムサビ鷹の台キャンパス校地は約11万平方メートルなのでルーブルの倍近くあります。なおかつこれは「敷地面積」だから、建物の「延べ床面積」で考えたら・・10倍ぐらいになっちゃうんじゃないかしら。
それはちょっと言い過ぎとしても、Q3でも書きましたが、教室や展示室だけでなく屋内・廊下・屋外関係なく、あらゆるところに作品が設置されるムサビの卒展だからできる計算式といえます。
ちなみに、ムサビの建物が全部頭に入ってて卒展も毎年見てる手羽が全体を浅く広く見ようと思っても2日かかります。それでも4月の卒制優秀作品展で「こんな作品もあったんだ」と気が付くケースがあるくらいで・・。


ムサビの卒業・修了制作展がどれくらいのボリュームか、これでわかってもらえるんじゃないかしら。
なので、できるだけ朝から来ていただきたいんです。
見たい作家、学科や系統が絞られてれば午後だけでも大丈夫だけど、それはちょっともったいなくね?という話を明日書きます。
「ムサビの卒展にそんなに時間はかけられないの!」という方には、後日サクっと回れるルートをご案内します。


あ、いつものごとく自分の展示を宣伝してもらいたい学生さんを募集しますよ。Facebookかtwitterで連絡くださいませ。



続く。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。