大人になってもモノが欲しくなっちゃう12月。
街中にイルミネーションが溢れ、どこからか鈴の音が聞こえてくるともう大人になったはずなのに高鳴ってしまうこの気持ち。聖夜を素敵なレストランで過ごしたいとかそういう当たり前の欲求ではなくて、カラフルで、キラキラ光ったおもちゃがどうしようもなく欲しかった子供の頃から変わらない、モノに向かう一直線な欲求。それは大人にだって、何かを作ってるクリエイターにだって同じ。
アーティストユニットmagmaが贈るカラフルな作品にあふれた期間限定コンセプトショップ
ワタリウム美術館の地下一階ON SUNDAYSでオープンした「HOT&COLD」は、そんな気持ちにまっすぐ応えるコンセプトショップ。
制作したmagmaは廃材や樹脂、木材などを組み合わせて独特な世界観を作り出す立体作品を制作し、さまざまな芸術祭や海外のアートフェアにも参加しているアーティストユニットだ。
それはまるで、ちょっとワルなサンタクロースの袋をひっくり返したかのよう。ソフトクリームやフルーツのプラスチックにカラフルな電球がくっついた照明、ソフビの塗料でカラーリングされた自由の女神とキリストとゴリラが合体しちゃったような形のライト、大仏と手が組み合わさった樹脂がとろんとのっかったキーホルダー、デッドストックのおもちゃのコレクション。
一点もののアートピースを作ることもあれば、型に樹脂を流し込んで同じ形のキーホルダーを作ることもある。そんな幅広い作風を今回の「HOT&COLD」というタイトルで表した。「全部集めてきたから、ごっちゃごちゃだけど楽しんでいってね」というmagmaからのお茶目なおもてなしがオリジナルの什器やグッズにも見え隠れ。
トートバッグは一枚一枚手刷りのシルクスクリーンでできている。デザインされたロゴはドライブインシアターやチェリーパイがあるダイナーなんかが出てくるアメリカ映画に漂っている、ちょっと野暮ったくて愛すべき味わい。
モノが欲しい、誰かにあげたい。だってクリスマスだから。できれば誰も持っていなくって、手にしただけでセンスのカタマリみたいになっちゃうような…。そんなうずうずした気持ちを抱えてぜひワタリウム美術館の地下1階へ。
クリスマスを逃しても大丈夫、お正月過ぎまでやっている「HOT&COLD」はまさにクリスマスとお正月が一緒にやってきたような「グチャグチャでカラフルな世界観」であなたを待ってます。
◆会期:2016.11.22 (火)〜2017.2.14(火)
※会期延長しました!
場所:オン・サンデーズ
東京都渋谷区神宮前3-7-6(ワタリウム美術館地下)
公式サイト:http://www.watarium.co.jp/onsundays/event/event&cafe.html
◆magma
杉山純と宮澤謙一によるアーティストユニット。2008年、東京にstudio magmaを構える。セルフワークでは、キネティックアート・オリジナルプロダクツの制作を主とし、クライアントワークでは、ムービングディスプレイや什器・舞台美術(ギミックワーク)・アナログロボットの制作などを主に活動中。
公式サイト:http://magma-web.jp/
現PARTNER編集長。2010年武蔵美卒。専攻は写真。新卒でリクルートに入社、営業・ディレクターを経て、クラウドファンディングCAMPFIREを立ち上げるため転職。5年間CAMPFIREでチーフキュレーターを務め2015年に独立。カメラマン、クラウドファンディングコンサルタントにを経て現職。