beyond2020プログラムロゴ最終候補3点と「東京ブランドのあり方検討会」

2016年11月19日(土)

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昨日は間接的な「オリンピックと美大」に関する話題が2つ発表された日でして。


まず一つ目。
8月に内閣官房からbeyond2020 プログラムのロゴマーク募集が「1大学3点以内」という条件で全国芸術系大学コンソーシアムにありました。
「beyond2020 プログラムって何それ?」「てか芸術系大学コンソーシアム?」な方は、以前書いたこちらの記事をご覧ください。たぶんどこよりもわかりやすく書いてあると思います。
【芸術系大学コンソーシアム限定賞金10万円】「beyond2020 プログラム」ロゴマーク募集してます!
朝日新聞さんがもっと簡単に「2020年東京五輪・パラリンピックに向けて、日本文化PRのためなら無料で使えるロゴマーク」と説明してますが、ぶっちゃけていうとそういうことです。
あくまでも「2020年を契機に」なテイなんですけどね。

で、16大学39作品が集まり、有識者等による審査委員会で最終候補3点が絞られ、昨日11月18日に発表されました。
beyond2020プログラム ロゴマーク候補作品に対するご意見募集|首相官邸

現在は意見募集段階。
では、その3作品を見ていきましょう。

作品1

○「国や障害者に隔たる壁を壊し新しい社会を生み出す」をテーマとしたデザイン。
○割れた壁やその隙間から差し込む光をモチーフにし、未来へ進む勢いを感じられるロゴを意識して制作。

 

あえてわかりやすい「日本らしいモノ」をモチーフに使わず「割れた壁や差し込む光」をモチーフにしてる点が他との大きな違い。
 

作品2

○「サムズアップ」をモチーフ制作。「b」と「サムズアップ」の形を掛け合わせたデザイン
○「いいね」や「グッド」のように、国籍、性別、年齢など様々な壁を越えて、多くの人に前向きなイメージを与え、「beyond2020」の活動が大きく広がる様に、活動的、活発的なイメージと、日本らしさも兼ね備えた明るい未来を作っていくという意味で、朱色を使用。

 

beyondの「b」を使って「いいね!」を表現した作品。今どきですね。
 

作品3

○日本の文化のひとつである折り紙の鶴をモチーフにデザイン。
○幾重にも重なる虹色の羽は地域性豊かな日本の文化の多様性と、日本を舞台に様々な個性をもったすべての人が参画し、羽ばたいていくイメージを表現。

 

3作品の中では一番「日本らしさ」を出した作品。


皆さんはどの作品が好きですか?
ご意見はWEB専用フォームか、ハガキにて受け付けています。
締切は11月25日(金)必着!
集まった意見を参考にしつつ最終審査が行われ、12月中旬に発表されるそうです。お楽しみに!

ちなみに現段階ではどれがどの大学の作品かは発表されていません。
ムサビ生の作品が選ばれると嬉しいけど、美大としてのストーリー的にはタマビ生の作品が選ばれるといいなあと思ってたりはしてます。


ふたつめ。

どうしてもメディアが食いつきやすいポイントなので、
「ダサい」観光ボランティア制服 小池知事「変えたい」:朝日新聞デジタル
という点ばかり注目されてますけど、
●東京ブランドの取組の現状
●東京の魅力のPRのあり方
●ボランティア・ユニフォームの検証と今後のあり方

等を検討するための「東京ブランドのあり方検討会」が立ち上がりますよー、てのがこの都知事会見の一番の趣旨です。
メディアも含めて多くの人が勘違いしてるかもしれないのは、これはオリンピックボランティアではなく「東京都観光ボランティア」のユニフォームなんですよね・・。


で、「東京ブランド」とは・・東京の人なら見たことがあるんじゃないかと。

「様々なモノやコトがつながり、常に多様で新しいスタイルが生まれる街・東京」の魅力を発信するプロジェクトで、永井一史さんの作られた「&TOKYO」ロゴマークが使われてるのはご存知のとおり。
「&TOKYO」ロゴは、非営利個人であれば(写真と組み合わせても)自由に作って使うことができます。ジェネレータもありますよ。
ACTION PARTNER ロゴジェネレータ| 東京ブランド公式サイト
 


 
この東京の魅力のPRのあり方を考える「東京ブランドのあり方検討会委員」は、メディアではコシノヒロコさんしか紹介されてないけど、他にシャネル代表取締役社長のリシャール・コラスさん、良品計画前社長の松井さんなども名前を連ねていらっしゃいます。

で実は、長澤学長も入ることになりました。
手羽は長澤学長が「ボランティアの制服は詰襟にしよう」と言いださないように見守りたいと思っております。
 
 

長澤学長の詰襟といえば・・・・これは明日書かせてもらいます。
とりあえず今日は「デザインの理念と形成:デザイン学の50年」の会場でお待ちしております。
 

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。