【太陽の塔を振り向かせろ】おおさかカンヴァス2016は10月22日から!

今日から臨戦態勢状態の手羽です。

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東京は今日から六本木アートナイト数寄フェスでありますが、大阪では明日からこちらが始まります。


おおさかカンヴァス

●会期:2016年10月22日(土)~30日(日)
●会場:万博記念公園の「太陽の広場」を中心とするエリア、EXPOCITY、万博記念公園駅


この20世紀少年を彷彿をさせるポスターの「おおさかカンヴァス」は、大阪のまちをアーティストの発表の場として「カンヴァス」に見立て、公共空間とアートのコラボレーションによって、大阪の新たな都市魅力を創造・発信しようとする展覧会です。

2009年、木津川護岸堤防のウォールペインティングがきっかけとなり、2010年から始まってます。2011年までは大量の作品を府中いたるところに展示するパターンでしたが、今は地域や作品数を絞ってますね。今年は万博記念公園が舞台となり、7作品が出展されます。
 

 
一度は見たいなーと思ってるんだけど、なかなかいけず(今年もいけない涙)
 
手羽的視点で書くと審査員が以前から、
・建畠 晢(埼玉県立近代美術館長/多摩美術大学学長)
・玉置 泰紀(株)KADOKAWA 地域情報コンテンツ本部ウォーカー事業エリアウォーカー部部長 兼 ウォーカー総編集長
・ヤノベケンジ(現代美術作家/ウルトラファクトリー・ディレクター(京都造形芸術大学教授))
・忽那 裕樹(ランドスケープ・デザイナー)
・塩山 諒(sumasuta (NPO法人 スマイルスタイル)代表)
●特別審査員:
・増田セバスチャン(アーティスト/アートディレクター)

と、大阪の事業なのに大阪芸大さんから審査員がいないのね、と思ったりもしてますが。
 

今回の7作品を紹介しましょう。

太陽の塔を映す巨大万華鏡
KALEIDO-SC@PE(カレイドスケープ)
●作者:井口 雄介
●展示場所:太陽の広場


今回の作品について、詳しくはインタビュー記事をご覧ください。
interview「太陽の塔を倒したい」井口雄介 | おおさかカンヴァス
「大きな作品」「動く(動かす)作品」だと「作家が責任をもって監視員を配置しないといけない」等厳しい制約がいろいろあるようです。

井口くんはムサビ建築からムサビ彫刻大学院に進んだ異色の作家。
彼の作品を初めて認識したのは修了制作展の時で、
武蔵野美術大学大学院修了制作 E-SCAPE
木を組み合わせた巨大なリングは、荷重があるからこの形を保つにはかなり複雑な計算で成立してるはず。「ほえー、うちの彫刻にこんなことをできる人がいたんだな」とびっくりし、後で建築卒だと聞き納得。それから彼の作品を気にするようになり。

美大彫刻界は小さな作品の方向に進んでて、昔のようにバカみたいに大きな作品を作る作家さんがちょっと減ってきてます。手羽は古い彫刻卒なもんで、井口くんのように(いい意味で)いつもバカみたいに大きな作品を作ってる作家さんが単純に好き(笑)
あ、今回は彼の中では小さい方の作品かもしれない。

太陽の塔を逆さに見る
太陽の根っ子のカブリくち
●展示場所:太陽の広場
※土日は13:00〜15:30ワークショップを開催。新聞紙でカブリものをつくり、完成後、全員でパレードを行う。要事前申込。


作者はニシハラ☆ノリオさん。
 
 

「大砲型ポン菓子機」積載
穀(たなつ)
●展示場所:太陽の広場 EXPOCITY
※土日は9:30〜17:00パフォーマンスを実施。作品を稼働させ、実際にポン菓子をつくります。雨天中止。
※10月25日火曜日はEXPOCITYにて展開。


作者はYotta。岡本太郎賞獲ってますからね。
 
 

人間という芸術作品の面白さ
太陽の人
●展示場所:太陽の広場

作者のちびがっつさんは大阪成蹊大学芸術学部美術学科現代美術コース卒。
全身にペイントし、太陽の塔になりきって立ち続けるそうです・・。
 
 

塔に人間の顔で立ち向かう
おおさか福笑い
●作者:松蔭中学校・高等学校美術部
●展示場所:太陽の広場
※土日は参加者が目鼻口の位置を決める参加型の福笑い(9:30〜17:00随時実施)を実施。


「美術部員が少ないので、これを機に美術部ってすごいんだなと思ってもらいたい」とのこと。がんばれ!
 
 

若者の“今”の想いを描き込む
○△□の神話
●作者:種(天王寺学館高等学校芸術コースを中心とした若手美術集団)
●展示場所:万博記念公園駅壁面


「高校芸術コースを中心とした若手美術集団」って響きがいいですね。
 
 

地面が裂け、樹根が噴出する
命根樹立(めいこんじゅりつ)
●作者:大阪芸術大学
●展示場所:太陽の広場


さっきは「大阪芸大が関係してない」と書きましたが、今回初めて大阪芸大さんが連携企画作品を出展します。太陽の塔の内部にあるモニュメント「生命の樹」をモチーフとした立体作品だそうです。
 
 
 

太陽の塔内部といえば、最後の内部内覧会が開催されてるのは知ってました?
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■「太陽の塔内部再生」前最後の内覧会
平成28年10月29日(土曜日)
*12時30分から17時この時間内で15分間の観覧を18回実施。
定員:500名

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とっくに募集は締め切られてて、なんと39,853通(約8万人分)の応募があったそうです。
「太陽の塔内部再生」前最後の内覧会参加者募集は終了いたしました。
そりゃ見たいよね。
手羽も申し込むかどうか相当悩み、ここに書かなかったのは申込者が少しでも増えたら嫌だったからで(せこい)
あまりの反響に翌日30日に追加開催されるそう。あ、内覧会に落選された方の中から抽選させるので新規募集はありませんのであしからず。
平成30年3月に改修工事が終わり、一般公開される予定とのことなんで、それまで待ちましょ。


椹木野衣さんがおおさかカンヴァスに寄稿されてるように、
椹木野衣「街と並走するアート」
アートは「見る」ものではなく「参加」するもの。
アートナイトもそうだけど、勇気を出して空間に飛び込んじゃってください。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。