こんにちは。武蔵野美術大学日本画学科4年と大学院2年の有志が集まって、「解く掴む伝える」という展示を行うことになりました。
どんな想いで展示を企画したのか、5月6日に予定されているトークイベントでは何が語られるのか?ムサビ日本画学科4年の斉藤君、奥西さん、脇野さんに話を伺ってみました。
―――今回の展示について教えてください。
斉藤:「解く掴む伝える」は、武蔵野美術大学日本画学科学部4年生・大学院2年生有志による展示です。卒制前の節目として、自分たちが力を入れて取り組んだ作品を発表する機会なので、沢山の方に見に来て頂けたら嬉しいです。
奥西:学生が運営する展示なので、作品を描くだけではなくて、展示の運営や広報についても学んでいます。
脇野:同時に、卒業して社会人になる区切りを目前として、社会とどう関わるか考えるタイミングでもあります。
―――展示のタイトル「解く掴む伝える」について、意図するところを教えてください。
奥西:この展示は、実は毎年4年生が行っているものなんですが、展示名は決まっていなかったので、それを話し合うところから始めていきました。
斉藤:もともと、個性は強いけど、協調性のない学年なんです。足並みは揃っていないけど、それぞれがムサビの日本画としてやってきたことを、うまくタイトルにできないか、みんなで考えたよね。そして、展示をするテーマとして、言語化できないものを表現しようとしている、という共通点に注目することになりました。
奥西:最終的には、そういった言語化できないものを表現するための制作姿勢を表す言葉として、解く、掴む、伝える、というタイトルにしました。
―――5月6日にトークイベントも行いますね。
脇野:自分たちが主体となって展示を運営しているのですが、日本画家ではなく作家としてお話をしてくださる方に来ていただいたら、今よりひとつ大きな視点で考えるきっかけになると考え、「ゲストをお呼びしてトークイベントをしよう」ということになりました。様々な表現で作品を発表されているミヤギフトシさんをゲストとしてお招きします。
斉藤:それと、僕達は、「言語化できないものを伝える」ということを展示のテーマにしたけれど、ゲストのミヤギフトシさんが「言葉を作品にしている人だ」というのも面白いと思う。ミヤギさんはテキストを使って物語を紡ぐことが中心で、ブログや映像、写真など色々な方向でそれを展開させていらっしゃいます。
奥西:私たちは、課題に向かうとき、日本画で、サイズは何号で、と決めてから始めてしまうことが多いけれど、ミヤギさんは、まず伝えたいことがあって、色んな表現で作品に落とし込んでいっている。アプローチが違うから、そういう視点で話が聞けたら面白いと思います。
脇野:私たちも、作品を発表する時など、作品について、自分の言葉で説明する機会があるけれど、そのとき使う言葉は慎重に選ばないといけないと思う。ミヤギさんは、言葉を使うことのレベルが高いから、色々学ぶことができると思う。
斉藤:ミヤギフトシさんとトークイベントをすることで、自分の立場、なぜ美術なのか、なぜ絵画なのか、なぜ日本画なのか、確認する機会になると思うので、自発的に話すイベントにしたいです。
脇野:トークイベントは、学内外の方にも、沢山見に来ていただいて、みんなで話して一緒に考える場になったらいいなと思っています。
――――ありがとうございました。
▼開催概要
武蔵野美術大学日本画学科4年と大学院2年の有志展
「解く掴む伝える」
会期:2016 年5月2日(月)〜5月12日(木)
トークイベント:2016年5月6日(金)
※3日(祝)~5日(祝)、8日(日)は休み
開館時間:9:00〜17:00 日曜休館
会場:武蔵野美術大学 12号館地下展示室
主催:武蔵野美術大学日本画学科研究室
twitter:@maupon2016
アクセス
武蔵野美術大学鷹の台キャンパス
西武国分寺線「鷹の台」徒歩18分
JR中央線「国分寺」駅北口徒歩3分「国分寺駅北入口」停留所よりバス
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