【むさけん】授業「むさびを知る」のゲスト講師をやってきた!

2022年4月14日(木)

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4月13日(水)5限、「ムサビを知る」という授業にゲスト講師として呼ばれました。
今日はそのレポートをお送りします。

実技授業は対面に戻ってますが、座学系授業はメリットがあればオンラインでやっていて、「むさびを知る」もオンライン。
でも、この全員画面オフの状態ってやっぱり慣れませんね・・。


「ムサビを知る」は1年生を対象としたれっきとした2単位授業で、
●ムサビでの学びを充実させ、4年間の自律的学修の背景となる歴史(時間軸)や学びの場の厚みや広がり(空間軸)を基礎として確立する。
●同時代にムサビで学ぶ履修者間の交流経験を深める機会を得る。

ことを目的としています。

いわゆる自校教育で、数学の圓山先生と共通絵画の原先生が担当されてます。


  • 数学の圓山先生*2019年の写真です。

10年前ぐらいだと「大学の授業でそんなことやるの?(笑)」「オリエンテーションでやれよ!」という声の方が大きかったはず。
でも今は「自校(自分)を理解する→自分を肯定する→勉強へのモチベーションを上げる(中退率を下げる)」という効果があるので、自校教育は総合大学では普通に取り組まれ、かなり重要なポジションになってます。
特にコロナの今、心配されてるのが新入生の大学への愛着や友達との交流の少なさ。なのでより自校教育の必要性が出ています。

ただ自校教育といっても、大学の歴史を語るだけじゃそれこそオリエンテーションでいい話。
「むさびを知る」は、毎回異なる教員が、それぞれの研究分野をムサビに絡ませて講義をするのが特徴なのです。
例えば、基礎デの原研哉先生がバウハウスの話をしたり、音楽の白石美雪先生が北原白秋作詞のムサビ校歌を分析したり、日本画の話を名誉教授の内田あぐり先生がされたり、絵画の広がりをテーマに油絵学科の袴田先生がしゃべったり、新学部、つまりムサビがこれから目指すものをCIの井口先生が語ったり、キャンパスやムサビの建物のことを建築の鈴木先生が解説したりすると。
面白そうでしょ?


  • 建築の鈴木先生*2019年の写真です。

手羽的視点だと、なにより「教員どうしが声掛けをし、オールムサビ体制の授業」が最大の特徴だと思っています。
先生方から「こういう授業があった方がいいよね」「この先生にこういう話をしてもらうといいんじゃない?」という形で始まり、授業内容や声掛けも先生方がされてるんです。手羽も教務ではなく圓山先生からお誘いがありました。
他美大では他学科の先生と一緒に授業をやること、ましてや教養科目の先生と実技系の先生がタッグを組む授業はほとんど考えられないので、他美大との違いを象徴する授業とも言えます。
ちなみに英語の小澤先生が授業見学にきてました。
 
で、その初回が昨日4月13日(水)で、手羽はいつもの

むさび検定、略して「むさけん」をやってきました。
「むさけん」とは、武蔵野美術大学に直接・間接的に関係する歴史や出来事、人物を中心とした出題検定を行うことで、ムサビへの愛着と誇りの醸成を目的として手羽が始めたものです。
学生さんだけじゃなく、今は新入職員の研修でもやらせてもらってます(笑)

基本はいつもしゃべってるような内容なのだけど、今年は60分もらえたので、全く新規に作ったのがこれです。

問8.実在するムサビ専任教員を選びなさい(複数回答可)

私たちは「原研哉先生がバウハウスの話をするのか。すんごい貴重だなあ」と感じるけど、そもそも基礎デ以外の学生さん、特に1年生が「原研哉」という名前を知っている可能性はかなり低い。
「他学科や教養科目の先生にはこんなすごい人がいる」のを知る機会って学生時代あまりないので、今回は30人ぐらいの専任教員を紹介しました。
ちなみに問8の答えは「全部」で、Aは工デ・テキスタイルの高橋理子先生、Bは建築の菊地宏先生、Cは教養文化の宮原ひろ子先生、Dは教養文化の青木俊介先生、Eはデ情の佐藤淳一先生です。佐藤先生はカワウソ写真家でもあるけど。


そして全体のまとめとしては、これも授業ではいつも語ってることではあるんだけど、

確かに変なところも多いけど、ムサビって意外といい大学なんです。
「ムサビは何もやってくれない」と思うより、「何かやってくれてるかもしれない」と思いながらムサビにアプローチをかけた方が自分にとってメリットがいっぱいあるよ、と。

例えば、

4月21日に社会連携活動説明会があります(学生さんはライブキャンパスをチェックしてください)
これはコロナ前の写真で今年はzoom開催だけど、毎回100人ぐらいの学生さんが集まります。

ムサビの自慢は、旅するムサビやわらアートを始めとした「学科を超えた社会連携活動の多さ」で、こういう活動に興味をもち、授業外で積極的に取り組んでいる学生さんがこれくらいいるってこと。
最近プレスリリースされた
⼤⽇本印刷、マルトモと産学連携でかつお節のパッケージデザインを開発し商品化
こちらも参加学生を全学で募って実施した課題プロジェクトで、年内に商品化されるし、
PLAY! PARK×武蔵野美術大学「Let’s! PLAY! PUTI PUTI!」
これも学科関係なく集まった課外プロジェクト。メディアで何度も紹介していただきました。
でも自分からアンテナを張ってなければ卒業するまで気が付かないんですよね。
それってもったいなくないっすか?という話。



今回の機材セッティングは

去年よりシンプルにしました。取り回しがわかってきたのでこれで十分いけますね。
でも、あとで聞いたところ、パワポの音声と動画が途切れ気味だったらしい。
zoomは相手にどう聞こえてるのかわからないのがネックだよなあ。やっぱりリアルでやりたかったなあ・・。


以上、3月から続いてた高校や大学でのプレゼンも一山超えたので、徐々にブログは通常営業に戻します、の手羽がお送りいたしました。
でも5月から高校説明会シーズンが始まる・・・。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。